協働する地域
編著:田中 宏
内容紹介
地域ネットワーキング論から地域のノットワーキング論へ
地域観光,ハラルフード,田園回帰,外国人労働者,再生可能エネルギー,中国の地域経済・財政,フランス広域行政,EUドナウマクロ・リージョン,オープンイノベーションと社会関係資本・・・
多様なレベルの地域における諸アクター間の連携・協働の姿を解明.
多様な問題を捉えるためのアプローチとは?
地域づくりを従来の地域ガバナンス論や地域的政治経済システム論で論じることから一歩前進し,チームやネットワークから境界を越えて,結び合い,変化し続ける地域のノット(結び目)ワーキングとして協働する地域を捉える.
目次
序 章 地域のガバナンスから地域のノットワーキングへ
はじめに
第1節 隠された課題
――海外の諸地域・諸制度・諸団体の諸能力との連携――
第2節 内発的発展論への批判を受けて
第3節 資本主義経済システムの非物質的転回と国際都市間競争
第4節 グローバル化と地域経済の連携の4つのタイプ
おわりに
――協働する地域と各章の位置づけ――
第1章 着地型観光手法による地域再生・創造の展開論
はじめに
第1節 近代(マス)観光の行き詰まりと「もう一つの観光」の志向
第2節 大量(マス)観光の課題解決と新たな時代で対応していくための取組み
第3節 着地型観光手法の実践面での取組み
第4節 観光事業から観光産業へ、地域産業構造構築への貢献
おわりに
第2章 観光地域づくりの現状と課題
はじめに
第1節 持続可能な地域経済の発展
第2節 観光振興による地域経済の活性化
第3節 観光動向
第4節 事例:和歌山県田辺市
おわりに
第3章 ハラルフードビジネスによる地域経済の活性化
はじめに
第1節 ハラルフードビジネスの先行事例研究
第2節 地域経済振興の視点からのハラルフードビジネスの事例比較
第3節 経済振興策としてのハラルフードビジネス
第4章 「田園回帰」の社会的背景と論理
――戦後日本の都市化過程に着目して――
はじめに
第1節 地方・農山村へと向かう人々
第2節 「都市化テーゼ(職業・地域の序列化)」の成立と解体
第3節 少子化対策としての「地方創生」
第4節 豊かな社会生活の実現に向けて
第5章 外国人労働者の受入れと地域共生社会
はじめに
第1節 改正出入国管理法のねらい
第2節 「移民」として受け入れるのではないという政府の考え
第3節 社会保障制度の在留外国人への適用について
―公的医療保険を中心に―
第4節 在留外国人と地域共生社会
第5節 持続可能な地域共生社会の含意
第6節 在留外国人の人権
おわりに
第6章 再生可能エネルギーの地域付加価値分析を
地方自治体レベルでの政策形成に適用する
――日本の事例――
はじめに
――問題の背景――
第1節 地域付加価値分析とは何か
第2節 RVA 分析によるケーススタディの諸結果
第3節 ケーススタディの諸結果を考察する
おわりに
第7章 中国東北および遼寧省における経済減速と国有企業体制
はじめに
第1節 遼寧省および東北の国有企業体制の歴史的背景
第2節 改革開放後の中国経済高成長の要因
第3節 東北振興戦略の実施
第4節 遼寧省経済の「回復」と課題
おわりに
第8章 中国における地方財政調整の現状と課題
はじめに
第1節 中央と地方との税源配分と経費配分
第2節 中央政府による地方財政調整の現状と特徴
第3節 省級地方政府が実施する地方財政調整の動向と特徴
おわりに
第9章 フランスの広域行政組織
――都市計画の権限における役割――
はじめに
第1節 フランスの広域行政
第2節 ストラスブール・メトロポールの実態
おわりに
第10章 EUドナウマクロ・リージョン戦略のなかの欧州領域協力団体:EGTC
はじめに
第1節 EGTCに関する研究の到達点
第2節 地域アーキテクチュア論
第3節 2018年欧州委員会EGTC報告
第4節 EUドナウマクロ・リージョン戦略のなかのEGTC
おわりに
第11章 イノベーション・プロセスにおける社会関係資本
はじめに
第1節 社会関係資本概念の整理と展開
第2節 知識の結合と社会関係資本
—イノベーション創造のKey factors—
第3節 社会関係資本論から導出される公的機関の役割
おわりに
ISBN:9784771032804
。出版社:晃洋書房
。判型:A5
。ページ数:264ページ
。定価:2900円(本体)
。発行年月日:2020年03月
。発売日:2020年03月27日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB。