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安政コロリ流行記

幕末江戸の感染症と流言

原案:仮名垣 魯文
他著:篠原 進
他著:門脇 大

紙版

内容紹介

幕末に未知の感染症に襲われ多くの死者を出した大都市江戸の混乱と不安を虚実とりまぜて活写した仮名垣魯文の『安政箇労痢流行記』。本書はその原文と現代語訳を収めるとともに、当時、江戸市中で語られた感染症にまつわる流言や怪事件の記録から江戸後期の疫病観を分析した解説を併載。疫病禍に直面した江戸の人々の姿から現代の課題が浮かび上がる。

目次

巻頭言 江戸のネコ歩き──安政の魯文
序 コロリ禍の中で
一 仮名垣魯文『安政箇労痢流行記』
二 『安政箇労痢流行記』現代語訳
三〈解説1〉コロリ表象と怪異
四〈解説2〉大尾に置かれた白沢図とその意味

著者略歴

原案:仮名垣 魯文
文政12(1829)年江戸生れ、1894(明治27)年没。幕末から明治初期に活躍した戯作者、新聞記者。明治期の『西洋道中膝栗毛』、『安愚楽鍋(あぐらなべ)』などが代表作。また、『仮名読新聞』、『いろは新聞』などを創刊・主宰、新聞記者として活躍。
他著:篠原 進
巻頭言:青山学院大学名誉教授。専門は日本近世文学。
編著書に『ことばの魔術師 西鶴』(共編、ひつじ書房)、「江戸のコラボレーション──八文字屋本の宝暦明和」(『国語と国文学』2003年5月)、「二つの笑い──『新可笑記』と寓言」(同2008年6月)。『新選百物語』(監修、白澤社)など。
他著:門脇 大
翻刻・現代語訳:1982年島根県生まれ。神戸大学大学院人文学研究科博士課程修了。専攻は日本近世文学。香川高等専門学校講師。論文に、「怪火の究明──人魂・火の化物」(堤邦彦・鈴木堅弘編『俗化する宗教表象と明治時代 縁起・絵伝・怪異』三弥井書店)など。

ISBN:9784768479858
出版社:白澤社
判型:4-6
ページ数:176ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2021年05月
発売日:2021年05月09日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ