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職場で使えるジェンダー・ハラスメント対策ブック

アンコンシャス・バイアスに斬り込む戦略的研修プログラム

著:小林敦子

紙版

内容紹介

お茶くみや受付係、秘書等の補佐的な仕事をさせられる、リーダーとしての経験を積ませてもらえない……。
そんな「性役割に関するハラスメント」、すなわちジェンダー・ハラスメントを防止する研修をおこなってきた著者が、組織におけるジェンダー・ハラスメントの実態を分析し、対策方法を説く。
セクシュアル・ハラスメントという言葉は社会的に浸透しており、「性的な欲求に起因するハラスメント」であることはある程度理解されている。
一方ジェンダー・ハラスメントも少しずつ認知されてきてはいるが、具体的な定義はあまり理解されていない。
ジェンダー・ハラスメントは多くの職場で発生しているものの、加害者/被害者ともにハラスメントであることを気づかないケースも多い。

本書ではハラスメントの具体例や、研修後のアンケート、落語研修の台本など、研修の意図と内容を丁寧に紹介しているので、読みながら自身の偏見に気づき、対策を講じていけるはずである。
著者は特に「自分には偏見があることに気づいていない」状態のアンコンシャス・バイアス(潜在的ステレオタイプ)に着目して研修プログラムを作成している。
その研修プログラムはジェンダー・ハラスメントだけでなくあらゆる差別解消にも効果が期待できるため、今後ぜひとも広がっていってほしい。
内閣府男女共同参画局や連合が近年アンコンシャス・バイアスを紹介するようになったが、「自分の考えが偏見にあたることに気づいていない」といった誤った意味で使用しており、著者はその問題を指摘している。

著者略歴

著:小林敦子
労働環境や、心理学の分析手法に関心をもち大学院修士課程に入学。
博士後期課程(日本大学大学院総合社会情報研究科)に入学後は本格的に、当時日本でほぼ未開の分野だったジェンダー・ハラスメントの研究を始める。
2011年博士号(総合社会文化)取得。現在は、政策統計に関するコンサルタント及び講演活動を行っている。
著書に『ジェンダー・ハラスメントに関する心理学的研究:就業女性に期待する「女性らしさ」の弊害』(風間書房)がある。

ISBN:9784768459393
出版社:現代書館
判型:A5
ページ数:192ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2023年06月
発売日:2023年06月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJMV22
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:JBSF11