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なぜ、自粛警察は日本だけなのか

同調圧力と「世間」

著:佐藤直樹

紙版

内容紹介

 日本は同調圧力の強い国である。日本人はいつもお互いのことを気にし、調和を重んじる関係性を築こうとする。これを同調圧力と定義する。
 2020年以来3年にわたり風景を一変させた新型コロナウイルスパンデミック。確かにコロナ禍は一種の「非常事」であるといっていいので、日本以外の国でも大なり小なり同調圧力はあった。しかし、他国ではまったく見られなかった「自粛警察」や「マスク警察」のひどさは世界的にみても突出していた。また、小室さんバッシングややけくそ型犯罪など、異様な社会に変化している。
 いったいなぜこんなヒドイことになったのか。その原因を「社会」が縮小し「世間」が肥大したから、と考察する。
 同調圧力は1998年あたりをターニング・ポイントにして大きく変化し、このころから「息苦しさ」や「閉塞感」を強めてきた。その背景を後期近代に突入した日本という概念から分析、世間の肥大化を阻止し社会を取り戻すための、具体的方策まで言及。

著者略歴

著:佐藤直樹
1951年仙台市生まれ。現代評論家。専門は世間学、現代評論、刑事法学。九州大学大学院博士後期課程単位習得退学。英国エジンバラ大学客員研究員、九州工業大学教授をへて、九州工業大学名誉教授。

著書に『「世間」の現象学』(青弓社)、『暴走する「世間」で生きのびるためのお作法』(講談社+α新書)、『加害者家族バッシング』(現代書館)、共著には鴻上尚史・佐藤直樹『同調圧力―日本社会はなぜ息苦しいのか』(講談社現代新書)など、著書多数。

ISBN:9784768459355
出版社:現代書館
判型:4-6変
ページ数:208ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2023年03月
発売日:2023年03月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB