井筒俊彦の東洋哲学
編:澤井 義次
編:鎌田 繁
内容紹介
ギリシアからイスラーム、中国、インド、そして日本――。
「東洋」の諸思想を包含する、メタ哲学体系の構築は可能か。
第一線の研究者・批評家が、井筒思想の現代を析出する。
▼国内外の気鋭の研究者13名らによる、過去3年にわたる井筒思想研究の成果として結実した論文集。
▼イスラーム・ユダヤ教・仏教・中国思想・キリスト教の宗教研究者ほか、宗教哲学者、批評家といった多様な執筆陣が集結。
▼『意識と本質』にて井筒俊彦が提唱した思想事業「東洋哲学の共時的構造化」の現代的可能性を、批判的に問い直す。
目次
はじめに
<b>第Ⅰ部 セム系宗教思想と「東洋哲学」――イスラーム、ユダヤ教、キ
リスト教</b>
第一章 「東洋哲学」とイスラーム研究 鎌田 繁
第二章 井筒俊彦とカトリックの霊性 若松英輔
第三章 近代ユダヤ教正統主義におけるコスモスとアンチコスモス
市川 裕
第四章 「神秘哲学」から「東洋哲学」へ 島田勝巳
第五章 イスマーイール・シーア派思想と井筒俊彦 野元 晋
<b>第Ⅱ部 形而上学と東洋思想</b>
第六章 形而上学的体験の極所――「精神的東洋」とは何か 氣多雅子
第七章 井筒俊彦と華厳的世界――東洋哲学樹立に向けて 安藤礼二
第八章 井筒俊彦における禅解釈とその枠組み 金子奈央
第九章 井筒俊彦が開顕する仏教思想――比較宗教思想的地平から如来蔵思想をみる 下田正弘
<b>第Ⅲ部 未来へ向けて――「東洋哲学」の展開</b>
第十章 東洋思想の共時的構造化へ――エラノス会議と「精神的東洋」 澤井義次
第十一章 井筒「東洋哲学」の現代的意義――兼ねて郭店『老子』と『太
一生水』を論ず 池澤 優
第十二章 東洋における言語の形而上学 ロペス・パソス フアン・ホセ
第十三章 根源現象から意味場へ――思考を生む知性の仕組みを辿る
小野純一
あとがき
井筒俊彦研究文献一覧 長岡徹郎(作成)
ISBN:9784766425390
。出版社:慶應義塾大学出版会
。判型:A5
。ページ数:384ページ
。定価:5000円(本体)
。発行年月日:2018年09月
。発売日:2018年09月07日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDHC。