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光の形而上学

知ることの根源を辿って

編:山内 志朗

紙版

内容紹介

▼「存在」と「光」の哲学

古代ギリシアからルネサンス、中近世まで
知の歴史における二つの問題圏に
気鋭の論者たちが挑む!

目次

はじめに   山内志朗

  <b>第Ⅰ部 古代の光</b>

プラトン「太陽」の比喩   納富信留

光の超越性と遍在性
初期ギリシア教父における光とロゴスをめぐって   土橋茂樹

プロティノスにおける光と言語の形而上学    樋笠勝士

  <b>第Ⅱ部 中世における展開と発展</b>

中世存在論における唯名論
実体論批判としての唯名論   山内志朗

トマス・アクィナスにおける「光の形而上学」の可能性   上枝美典

太陽の光はなぜ熱いのか
ロバート・グロステストの『太陽の熱について』   神崎忠昭

15世紀シエナ美術における光と影
サッセッタ作〈聖痕を受ける聖フランチェスコ〉の場合   遠山公一
 
  <b>第Ⅲ部 伝統の継承と刷新</b>

東方キリスト教圏の光に関する体験的言説とその特質   谷 寿美

弾む<ruby>御言<rt>みことば</rt></ruby>、差し込める光
中世ドイツの宗教と世俗文学に現れた光をめぐる言説    香田芳樹

神の光、そして預言者とイマームたちの光
イスマーイール派によるクルアーン「光の節」の解釈
(スィジスターニー『神的王領の鍵の書』第52章の翻訳と解題)   野元 晋

同一性と指示詞に基づく論理体系    藁谷敏晴


 あとがき    山内志朗

著者略歴

編:山内 志朗
山内 志朗
1957年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。現在、慶應義塾大学文学部教授。専門は、中世哲学。『普遍論争』(平凡社ライブラリー、2008年)、『存在の一義性を求めて――ドゥンス・スコトゥスと13世紀の〈知〉の革命』(岩波書店、2011年)など。

ISBN:9784766425000
出版社:慶應義塾大学言語文化研究所
判型:A5
ページ数:312ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2018年02月
発売日:2018年02月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDTJ