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断絶と新生

中近世ヨーロッパとイスラームの信仰・思想・統治

編:神崎 忠昭

紙版

内容紹介

▼断絶を超え、未来を築いた人びと

異文化との接触や宗教改革、体制の激変など、
中近世キリスト教世界とイスラーム世界を襲った幾度もの断絶を
人びとはいかに受け止め、乗り越えようとしたのか。
遺された史料から、彼らを取り巻く世界や時代の刻印を読み解く。

目次

序   神崎忠昭


<b>Ⅰ 知の挑戦</b>
 預言者の聖なる「旅」に終末のヴィジョンを見る
 ―― イスマーイール派思想家ラーズィー(322/934歿)によるムハン
 マドの「夜の旅」と「昇天」の物語解釈から   野元 晋

 中世地中海世界における科学知の継承と占星術的天文学   岩波敦子

 中世存在論における断絶と改革
 ―― 超越概念をめぐって   山内志朗


<b>Ⅱ ことばをめぐって</b>
 時代の分かれ道で
 ―― ニコラ・ド・クラマンジュの聖書主義   神崎忠昭

 イメージの効用をめぐる不安
 ―― 15世紀イングランドの宗教文学をめぐって   松田隆美


<b>Ⅲ 統治について</b>
 カレル4世の『国王戴冠式式次第』にみる伝統と国王理念の変容
 藤井真生

 中世都市トゥールーズの執政制   池上俊一

 宗教改革導入にともなう死者追悼儀礼廃止に対する請願
 ―― カトリック共同体からプロテスタント共同体への移行の狭間で
 原田晶子


<b>Ⅳ 信仰のはざまで</b>
 第2次アルプハーラス反乱再考
 ―― レコンキスタ運動はいつ終焉したのか   関 哲行

 17世紀チュニジアのモリスコ   佐藤健太郎


 次代に向かって―― あとがきに代えて   神崎忠昭

著者略歴

編:神崎 忠昭
神崎 忠昭
1957年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。現在、慶應義塾大学文学部教授。専攻は、西洋教会史。主著に、『ヨーロッパの中世』(慶應義塾大学出版会、2015年)などがある。

ISBN:9784766423228
出版社:慶應義塾大学出版会
判型:A5
ページ数:280ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2016年03月
発売日:2016年03月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRM
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QRAX