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戦後労働史研究

金杉秀信オーラルヒストリー

著:金杉 秀信
編:伊藤 隆
編:梅崎 修

紙版

内容紹介

造船業の産業構造転換をめぐる歴史的証言!『戦後労働史研究』シリーズ第3弾。
▼造船業界を舞台とした、戦後労働運動史の一側面を描くオーラルヒストリー。金杉氏は全造船の民主化運動を推進し、また造船重機労連(同盟系)の役員として佐世保闘争(1972〜75年)を指導した人物。構造的不況下における造船各社の設備削減と大規模な雇用調整について、通産省の産業政策の対向面として労組側からこの経緯を明らかにする第一級の歴史資料。

目次

オーラルヒストリーについて
『金杉秀信オーラルヒストリー』解題

第1章 戦前の石川島の様子と労働運動に入るきっかけ(昭和二十年代前半を中心に)
 生い立ちと戦前の雰囲気
 終戦直後のこと

第2章 造船労働運動内部での二つの流れ(昭和二十一年から三十年ごろ)
 全造船本部時代
 石川島労組への復帰と左右対立の激化
 石川島の経営協議会と労使交渉

第3章 石川島労組と全造船の民主化をめざした活動(昭和三十年代を中心に)
 海外視察
 播磨造船との合併
 民主化運動の展開

第4章 全造船脱退と造船重機労連への結集(昭和四十年代を中心に)
 全造船民主化の戦略転換
 全造船脱退と造船重機労連結成

第5章 造船不況と佐世保闘争(昭和五十年代を中心に)
 造船不況の経験と労使交渉
 佐世保闘争
 経営との関係と造船業界の状況

第6章 労働戦線統一と労働運動の今日的課題
 労働組合が直面する課題
 
 金杉秀信氏年譜
 巻末資料
 索引

著者略歴

著:金杉 秀信
1925年東京生まれ。1939年石川島造船所入社、48年石川島労組専従役員、49年全造船本部役員、71年全造船石川島分会執行委員長、72年石川島播磨労組中央執行委員長、78年造船重機労連書記長、80年同、84年同顧問、88年全国労組生産性会議議長、93年アジア連帯委員会会長などを歴任。この間、1949年全造船民主化連盟結成に関わり、56年労働組合第二次生産性視察団団員として渡米、そして78年からの佐世保闘争を指導するなど、戦後造船産業での労働運動において重要な役割を果たす。
編:伊藤 隆
東京大学名誉教授
編:梅崎 修
法政大学キャリアデザイン学部准教授

ISBN:9784766417159
出版社:慶應義塾大学出版会
判型:4-6
ページ数:368ページ
定価:3990円(本体)
発行年月日:2010年04月
発売日:2010年04月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBF