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非党派的立場から「見えざる霊の教会」を唱道したルターの同時代人で、後世「近代宗教哲学の先駆者」と称された、霊性主義の代表的思想家フランクの主著。聖書における矛盾めいた不可思議弁辞(パラドクス)を集め、独自の神秘哲学を説いた古今無比の教義学的著作。本邦初の全訳！

著：ゼバスティアン・フランク
ドイツの人文学者、神秘主義者。1499 年生まれ。カトリック司祭、ルター派副牧師を経て著述家。ドイツ、スイス各地を放浪し1542 年バーゼルで没。著訳書に『トルコ年誌』『年代記、時代の書、歴史聖書』、エラスムス著『痴愚神礼讃』ドイツ語訳ほか。

訳：福原嘉一郎
1928 年生まれ。1955 年東京大学大学院満了退学。1999 年まで早稲田大学政治経済学部教授。同大学名誉教授。専門はドイツ文学。2021 年逝去。著訳書にB. ロイナー著『芸術創造の精神力学』、『独和大辞典』（共同執筆・校正）、『プログレッシブ独和辞典』（共編著）ほか。

解説：安酸敏眞
1952 年生まれ。京都大学大学院博士課程およびヴァンダービルト大学大学院博士課程修了。Ph.D.、京都大学博士（文学）。2023 年3 月まで北海学園大学学長。著書に『レッシングとドイツ啓蒙』『人文学概論』『キリスト教思想史の隠れた水脈』『「キリスト教学」の探究』ほか。