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汲古叢書 118

秦漢律と文帝の刑法改革の研究

著:若江 賢三

紙版

目次

【主要目次】
第一部 秦漢の律と文帝の刑法改革
序 章 隷臣妾と爵の価格――秦漢律における労役刑把握の基礎――
第一章 三族刑と誹謗妖言令の除去を巡って
収律相坐法の除去/誹謗妖言令の除去/三族刑について/班固の視角
第二章 ■刑および完刑を巡って  臣瓚説への批判/完と耐/■鉗城旦舂
第三章 秦律における盗罪とその量刑――ことに盾・両・甲の銭額について――
       秦律における貲額の単位と爵価について/盗罪における貲額/盗罪の量刑としての労役刑と貲罪――漢律との比較――
第四章 秦律中の隷臣妾  黄展岳説の検討/隷臣妾の労役内容
第五章 隷臣妾の刑期について  高恒氏の無期刑説について/隷臣妾の刑期
第六章 秦律中の城旦舂  城旦舂の刑名/城旦舂の労役/城旦舂と隷臣妾
  第七章 秦律および初期漢律における「刑城旦舂」
       「刑城旦舂」の存在/「刑城旦舂」の刑期/「刑鬼薪白粲」および「刑隷臣妾」の刑期
第八章 秦漢律における司寇と隠官――刑と身分――
『睡虎地秦墓竹簡』に見られる司寇/『張家山漢墓竹簡』に見られる司寇/隠官とは
第九章 秦漢時代の鬼薪白粲
鬼薪白粲の労役/恵帝詔と『二年律令』/鬼薪白粲と城旦舂/完鬼薪白粲の存在/文帝期以降
の鬼薪白粲
第一〇章 「罪人有期」について  『漢旧儀』の記述/文帝の刑法改革/隠官と司寇
第一一章 秦漢律における労役刑の実態――繫城旦舂の役割――
繫城旦舂について/奴妾、一般人、隷臣妾が繫城旦舂となるケースについて/刑徒の家族が
民間に貸し出されるケースについて/隷臣妾・城旦舂の司寇/司空律一四六―七簡に即して
第二部 秦漢刑法史研究
秦漢律における不孝罪
秦代に見られる不孝罪/漢代(武帝期以前)に見られる不孝罪/不孝罪の変遷/秦律から唐律へ
  漢代の不道罪  「不道無正法」について/大逆無道と大逆不道/「不道」の概念の成立について
漢代の不敬罪  不敬の語義について/不敬罪とその量刑/不敬・大不敬の時期的特徴
『張家山漢墓竹簡』奏讞書の和姦事件に関する法の適用――公士の贖耐について――
和姦事件と裁判の経過/本件の事件に関連して付記される律の諸規定/公士の贖耐について
  伝統中国における禁錮
官吏身分奪説とその問題点/伝統的禁錮の実態とその特色/錮と禁錮について/禁錮の概念の変
遷/文帝の刑法改革と禁錮
『元典章』および『唐律疏議』に見られる伝統中国の不孝罪
      悪逆罪について/唐律における不孝罪/元代の不孝罪
伝統中国における「孝」と仏教の〈孝〉思想
原始仏教における〈孝〉思想/伝統中国における不孝罪の変遷/中国仏教における〈孝〉思想
第三部 中国古代史の基礎的研究
『漢書』食貨志の「黄金方寸、而重一斤」について――「黄金一斤、直万銭」との関連――
『睡虎地秦墓竹簡』の效律の規定と度量衡/『里耶秦簡』および『嶽麓書院蔵秦簡』に見られる
甲の額と爵価/黄金方寸と標準金塊
中国の古尺について
関野氏の方法論/関野説の問題点とその検討/歴代律暦志の記述と徂徠の方法論/大尺と小尺お
よび度と量の関係/「尺」字の起源と「丈夫」について
漢代の穀価
      戦国期より秦代までの穀価/前漢前期の穀価/前漢後期より後漢初期までの穀価/後漢の百官俸
給制と穀価/穀価の上昇傾向と後漢の穀価
後漢官僚の俸給制における半銭半穀
      宇都宮氏の七銭三穀説と布目氏の半銭半穀論/半銭半穀の原則とその実態/漢代穀価の動向と後
漢の俸給制
『史記』列伝のテーマについて
司馬遷の思想的立場と循環史観/伯夷列伝について/貨殖列伝について/「述而不作」について
 あとがき・初出一覧・索 引

ISBN:9784762960178
出版社:汲古書院
判型:A5
ページ数:536ページ
定価:12000円(本体)
発行年月日:2015年02月
発売日:2015年02月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LAZ