まえがき
第1章 チョコボールでエンゼルが当たる確率のベイズ推定
――多項分布と幾何分布を用いたカウントデータのモデリング――
1.1 分析対象となる12,283箱分のチョコボールデータ
1.2 エンゼルが当たる確率を推定するモデル
1.2.1 モデルの基本的な仮定と前提
1.2.2 金のエンゼル2倍キャンペーン
1.2.3 多項分布モデル:箱の総数があらかじめ決まっている場合
1.2.4 幾何分布モデル:金のエンゼルが1枚当たったら調査を打ち切る場合
1.2.5 事前分布の設定
1.3 エンゼルが当たる確率の推定結果
1.4 事後予測チェックと欠損値の推定
1.5 まとめ
1.6 付録
第2章 正直に回答しづらい違法行為の経験率の推定
――アイテムカウント法――
2.1 アイテムカウント法
2.2 データ収集
2.3 モデル
2.4 結果
2.4.1 違法ドラッグ
2.4.2 売春
2.5 まとめ
2.6 付録
第3章 本当のこと,教えてもらいます!
――ランダム回答法――
3.1 ランダム回答法
3.2 データ収集
3.3 モデル
3.4 結果
3.5 適用例2:売春の経験
3.6 まとめ
3.7 付録
第4章 聞きづらい行為を他のみんなはどれくらいしているか
――Aggregated Response法――
4.1 間接質問法
4.2 AR法によるデータ収集
4.2.1 調査1:性行為の経験人数
4.2.2 結果1
4.2.3 調査2:カンニングの経験回数
4.2.4 結果2
4.3 まとめ
4.4 付録
第5章 樹木の直径と高さとの関係のモデリング
5.1 木の高さの測定
5.2 相対成長
5.3 データ
5.4 モデリング
5.5 結果
5.6 付録
第6章 男子プロテニスプレイヤーの強さモデリング
6.1 本章で扱うデータ
6.2 プロテニスプレイヤーの強さのモデル
6.2.1 モデルの仮定
6.2.2 プロテニスプレイヤーの強さの推定結果と考察
6.3 プロテニスプレイヤーの時系列でみた強さのモデル
6.3.1 モデルの仮定
6.3.2 プロテニスプレイヤーの時系列でみた強さの推定結果と考察
6.4 まとめ
6.5 付録
第7章 SNSではどのような自分語りが許されるのか?
7.1 調査データ
7.2 質問紙の構成
7.3 分析モデル
7.3.1 参加者内1要因モデル
7.3.2 参加者内2要因モデル
7.3.3 階層線形モデル
7.4 分析結果
7.4.1 発言に関する個人の態度の分析
7.4.2 自己開示の適切さ評価の分析
7.4.3 発言に関する個人の態度と自己開示の適切さ評価との関連の分析
7.5 総括
7.6 付録
第8章 統計モデリングで挑む「物語」
――展開する作品構成の確率モデルで鑑賞者の反響を予測する――
8.1 作品構成の数理モデル
8.2 アニメーション作品「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」
8.3 アニメ公式Twitterアカウントフォロワー数の推移
8.4 データ生成メカニズムの想像と確率モデルの構成
8.4.1 負の二項分布
8.4.2 作品構成のモデリング
8.4.3 翌日への持ち越し効果
8.4.4 週内減少トレンド
8.4.5 ベイズ統計モデル
8.4.6 欠損値への対処
8.5 結果
8.5.1 推定結果と事後予測分布
8.5.2 「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の作品展開
8.6 考察と限界
8.7 付録
第9章 練習テストのフィードバックの効果のメタ分析
――生成量を用いた平均効果量と優越率の評価――
9.1 メタ分析
9.2 MCMC法を用いたメタ分析
9.3 練習テストのフィードバックの効果
9.4 フィードバックの種類による効果の違い
9.5 MCMC法を用いたメタ分析の意義
9.6 付録
第10章 え!そっちに入れるんですか?
――伸縮する政策空間における有権者の投票行動モデリング――
10.1 誰に投票するか
10.2 争点投票
10.2.1 近接性モデル
10.2.2 方向性モデル
10.2.3 伸縮近接性モデル
10.3 データ
10.4 統計モデル
10.5 分析結果
10.5.1 3つのモデルを比較する
10.5.2 政策空間はどの程度縮むか
10.6 おわりに
10.7 付録
第11章 なんとなく?このブランドが好き
――分散を構造化したブランド評価モデル――
11.1 ブランドの評価
11.2 データの構造
11.3 モデル
11.4 推定結果
11.5 分析
11.5.1 CMを見ていない,どちらともいえないの差
11.5.2 CMを見ていない場合と見た場合のブランド評価のバラツキの比較
11.5.3 もしドコモのCM評価がauと同一だったら?
11.5.4 auがドコモのシェアを奪っていったら?
11.6 最後に
11.7 付録
第12章 悲しい時こそ笑顔?
――心理学からの証拠の再考察――
12.1 表情フィードバック仮説
12.2 再現可能性:21世紀心理学のひとつの暗雲
12.3 Strack論文の追試
12.3.1 データ
12.3.2 分析
12.3.3 結果
12.3.4 考察
12.3.5 追試結果のまとめ
12.4 おわりに:再現可能性危機について
12.5 付録
第13章 意外と他人は気にしてない
――透明性の錯覚に与える解の既知性の影響――
13.1 透明性の錯覚と解の既知性
13.2 実験の方法
13.3 モデル
13.3.1 モデル1:グループに共通のパラメータを推定するモデル
13.3.2 モデル2:個人差を構造化する階層モデル
13.4 結果
13.5 まとめ
13.6 付録
第14章 歯医者さんに通うのはお好きですか?
――サービスの受け手による価値共創の実践――
14.1 価値共創とは
14.2 データと分析手法
14.2.1 使用するデータ
14.2.2 分析手法
14.3 分析結果の検討
14.4 おわりに
14.5 付録
第15章 物理を学べば船が水に浮かぶ理由を説明できる?
――多項分布を用いた浮力の理解度と演繹的推論のモデリング――
15.1 流体中の浮力
15.2 浮力の理解と演繹的推論の評価
15.3 調査結果の概要と分析の方針
15.4 𝒂×𝒃のクロス表の推測
15.5 分析結果1
15.6 分析結果2
15.7 まとめと課題
15.8 付録
第16章 消費者トレンドをつかまえろ
――Web検索量時系列データの動的因子分析――
16.1 消費者トレンド発見とその意義
16.2 定量データからのトレンド発見
16.3 動的因子分析とは
16.3.1 探索的因子分析
16.3.2 動的因子分析
16.4 データ
16.4.1 検索キーワードの収集
16.4.2 検索量データの取得
16.4.3 分析対象の決定
16.5 動的因子分析モデルの当てはめ
16.5.1 モデル
16.5.2 推定
16.6 結果
16.7 考察:消費者トレンドはデータから抽出できるか?
16.8 付録
第17章 抑うつを調べるための4つのツールを比較する
17.1 方法
17.1.1 本章で用いるデータ
17.1.2 調査で利用した尺度
17.1.3 分析手続き
17.1.4 項目反応理論に基づく分析で使用する数理モデル
17.1.5 分析環境
17.2 結果と考察
17.2.1 記述統計量
17.2.2 尺度得点と因子間の相関係数
17.2.3 段階反応モデルに基づく分析結果
17.3 最後に
17.4 付録
第18章 “覚えやすさ”の判断メカニズム
――項目反応ツリーモデルを用いた多段階評定データのモデリング――
18.1 学習中のメタ認知的モニタリング
18.2 項目反応ツリーモデル
18.3 データとモデルの当てはめ
18.4 結果と考察
18.5 下位モデルの比較
18.6 まとめ
18.7 付録
第19章 単一事例実験データへのマルチレベルモデルの適用
19.1 単一事例実験計画とは
19.2 単一事例実験データの特徴とデータ分析の方法
19.2.1 ABデザイン
19.2.2 マルチベースラインデザイン
19.2.3 単一事例実験データにおける自己相関の存在
19.2.4 単一事例実験データの分析方法
19.2.5 単一事例実験データの階層構造
19.3 単一事例実験データとベイズ的方法(ベイズモデリング)について
19.4 単一事例実験データへのマルチレベルモデルの適用
19.4.1 通常のマルチレベルモデル
19.4.2 階層ベイズモデル
19.5 まとめ
索引
あとがき