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新 調理の科学

基礎から実践まで

編:高崎 禎子
編:小林 理恵

紙版

内容紹介

調理を行う際の基礎的な内容から、実際に対象者を考えて食べ物を調製する力を身につけて
実践できるようになるために、環境や食文化の知識も修得したうえで、さまざまな対象者に対する
食事設計ができるように配慮して内容を構成。
災害時の食についても新しい視点として取り入れた。管理栄養士国家試験ガイドラインに対応するテキスト。
「健康日本21(第三次)」、「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」に対応し、
最新の内容を盛り込んだ新版。

栄養士・管理栄養士を目指す学生の方にはもちろん、食に関わる現役の職業人にも役立つ内容。
また食に関心ある多くの人々にも興味深い知見を提供する1冊。

【執筆者】
*小林理恵、京極奈美、七尾由美子、*高崎禎子、芝崎本実、山中なつみ、片平理子、大石恭子、
佐藤瑶子、岩田惠美子、野中春奈、新澤祥恵、谷口明日香、荒井恵美子、笠岡(坪山)宜代、原田萌香
(執筆順、*編者)

目次

第1章 調理とは
 1.1 調理の意義
 1.2 調理の目的
 1.3 調理科学(調理学)の役割
 1.4 栄養士・管理栄養士と調理

第2章 食生活と健康
 2.1 食生活の現状
  2.1.1 肥満およびやせの状況 / 2.1.2 食塩摂取量は徐々に減少
  2.1.3 年齢による野菜摂取量の差 / 2.1.4 性・年代別の食習憐改善の意思の違い
 2.2 わが国の健康づくり対策
  2.2.1 健康日本21(第二次)最終評価 / 2.2.2 健康日本21 (第三次).
 2.3 食事の意義

第3章 調理とおいしさ
 3.1 おいしさに関与する要因
  3.1.1 おいしさとは / 3.1.2 おいしさに関与する要因 / 3.1.3 味 / 3.1.4 におい
  / 3.1.5 テクスチャー / 3.1.6 外観 / 3.1.7 音 / 3.1.8 温度
 3.2 おいしさを感じる仕組み
  3.2.1 味を感じる仕組み / 3.2.2 においを感じる仕組み / 3.2.3 テクスチャ―を感じる仕組み
  / 3.2.4 食情報の脳内での処理
 3.3 おいしさの評価
  3.3.1 おいしさを評価する方法 / 3.3.2 客観的評価法 / 3.3.3 主観的評価法

第4章 調理と安全
 4.1 食生活の安全と食品安全行政
  4.1.1 食料安定供給の確保 / 4.1.2 食品安全と衛生 / 4.1.3 食品安全行政
  / 4.1.4 食品衛生関連法規
 4.2 食中毒と発生状況
  / 4.2.1 食中毒の定義 / 4.2.2 食中毒の発生状況
 4.3 有害物質
  4.3.1 自然毒 / 4.3.2 寄生虫 / 4.3.3 食品成分の変化により生成される有害物質
  4.3.4 環境からの汚染物質 / 4.3.5 食品添加物
 4.4 食中毒の予防
 4.5 調理の衛生管理
  4.5.1 HACCPによる衛生管理(宇宙食から生まれた衛生管理)
  / 4.5.2 大址調理施設衛生管理マニュアル
  / 4.5.3 家庭で行うHACCP / 4.5.4 食品安全マネジメントシステム
 4.6 食品の表示
  4.6.1 食品の表示制度 / 4.6.2 食品表示法 / 4.6.3 その他の表示
 4.7 食物アレルギー
  4.7.1 食物アレルギーの定義 / 4.7.2 食物アレルギーの症状と原因物質 / 4.7.3 食物アレルギーの対応

第5章 調理と栄養,機能的利点
 5.1 調理による栄養機能への影響
  5.1.1 炭水化物 / 5.1.2 たんぱく質 / 5.1.3 脂質 / 5.1.4 無機質(ミネラル) / 5.1.5 ビタミン
 5.2 調理による感覚機能への影響
  5.2.1 味 / 5.2.2 色 / 5.2.3 香り / 5.2.4 テクスチャー / 5.2.5 水の特性
 5.3 調理による生体調理機能への影響
  5.3.1 食物繊維の生体調理機能への影響 / 5.3.2 抗酸化物質への影響 / 5.3.3 変異原性物質の生成と抑制
  / 5.3.4 食物アレルギーの低減

第6章 調理と環境
 6.1 地球環境問題とSDGs(持続可能な開発目標SustainableDevelopment Goals
 6.2 食生活と環境問題
 6.3 人,社会,環境、地域,動物福祉に配慮した消費
  6.3.1 エシカル消費 / 6.3.2 ベジタリアン(菜食主義者) / 6.3.3 環境や社会、動物福祉に配慮した「新しい食」
  / 6.3.4 カーボンフットプリント / 6.3.5 地産地消 / 6.3.6 食品ロス
 6.4 環境に配慮した食事の作成
  6.4.1 食料自給率 / 6.4.2 バーチャルウォーター / 6.4.3 フードマイレージ
  / 6.4.4 カーボンフットプリント / 6.4.5 地産地消 / 6.4.6 食品ロス
 6.5 エコクッキング
 

第7章 調理操作
 7.1 非加熱調理および非加熱用器具
  7.1.1 計量・計測 / 7.1.2 洗浄 / 7.1.3 浸漬 / 7.1.4 切砕(切る)
  / 7.1.5 粉砕・摩砕(砕く,すりおろす)
  / 7.1.6 撹拌・混合・混ねつ(混ぜる,泡立てる,和える,練る,こねる)
  / 7.1.7 圧搾・こす・ふるう 7.1.8 冷却・冷蔵(冷やす,冷ます)
  / 7.1.9 冷凍・解凍(凍らせる,とかす)
 7.2 加熱調理
  / 7.2.1 加熱操作 / 7.2.2 加熱機器 / 7.2.3 加熱調理器具(鍋類)
  / 7.2.4 新調理システム
 7.3 調味操作
  / 7.3.1 味のしみ込み / 7.3.2 調味の仕方 / 7.3.3 呈味成分の抽出

第8章 調理操作による化学的,物理的,組織的変化
 8.1 植物性食品
  8.1.1 米 / 8.1.2 小麦 / 8.1.3 雑穀類 / 8.1.4 いも / 8.1.5 豆・豆製品
  / 8.1.6 種美類 / 8.1.7 野菜・果実類 / 8.1.8 きのこ・海藻類 
 8.2 動物性食品
  8.2.1 食肉類 / 8.2.2 魚介類 / 8.2.3 卵類 / 8.2.4 乳・乳製品
 8.3 成分抽出素材
  8.3.1 でんぷん / 8.3.2 油脂類 / 8.3.3 ゲル化剤 / 8.3.4 その他の成分抽出素材
 8.4 嗜好飲料
  8.4.1 茶 / 8.4.2 コーヒー / 8.4.3 清涼飲料水 / 8.4.4 アルコール類
 8.5 調味料
  8.5.1 食塩 / 8.5.2 甘味料 / 8.5.3 しょうゆ / 8.5.4 みそ / 8.5.5 食酢
  / 8.5.6 うま味調味料・風味調味料 / 8.5.7 その他の調味料(みりん,酒など)

第9章 調理と食文化
 9.1 日本の食文化
  9.1.1 日本料理の特徴 / 9.1.2 「和食」のユネスコ無形文化遺産登録
  / 9.1.3 日本料理の献立形式 / 9.1.4 食卓作法
 9.2 世界の食文化
  9.2.1 中国 / 9.2.2 欧米諸国 / 9.2.3 アジア.アフリカ諸国
  / 9.2.4  宗教や思想・志向による食文化
 9.3 行事食と郷土食
  9.3.1 行事食 / 9.3.2 郷土食
 9.4 食作法
  9.4.1 手食 / 9.4.2 箸食 / 9.4.3 ナイフ,フォーク,スプーン食文化圏

第10章 食事設計
 10.1 日常食の献立作成
  10.1.1 献立作成の基本 / 10.1.2 食品の栄養素と日本食品標準成分表 
  / 10.1.3 食事摂取基準の活用 / 10.1.4 献立作成の手順 / 10.1.5 食生活指針
  / 10.1.6 食事バランスガイド / 10.1.7 食品の購入および保存時の留意点
 10.2 ライフステージへの対応
  10.2.1 妊娠・授乳期 / 10.2.2 乳・幼児期 / 10.2.3 学童期・思春期 / 10.2.4 成人期
  / 10.2.5 高齢期
 10.3 生活習慣病予防への活用と展開
  10.3.1 肥満予防の食事 / 10.3.2 脂質異常症予防の食事 / 10.3.3 血圧上昇抑制の食事
  / 10.3.4 血糖上昇抑制の食事 / 10.3.5 貧血予防の食事 / 10.3.6 骨粗鬆症予防の食事
 10.4 食事療法への活用と展開
  10.4.1 特別治療食 / 10.4.2 嚥下困難者用の食事 / 10.4.3 アレルギー対応食
  / 10.4.4 低栄養対応食
 10.5 災害食への活用と展開
  10.5.1 災害時に生じる栄養・食の問題 / 10.5.2 災害時の食事設計
  / 10.5.3 栄養士・管理栄養士による災害時の栄養・食生活支援
 10.6 食育への活用と展開
  10.6.1 食育基本法 / 10.6.2 食育としての給食の意義 / 10.6.3 家庭・地域における食育

著者略歴

編:高崎 禎子
(たかさき さだこ)信州大学名誉教授。

編:小林 理恵
(こばやし りえ)東京家政大学大学院人間生活学総合研究科・栄養学部・短期大学部栄養科教授。

ISBN:9784762033124
出版社:学文社 (GAKUBUNSHA)
判型:B5
ページ数:192ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2024年04月
発売日:2024年04月08日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WB