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公共性と市民-第三版

編:飯田 哲也
編:浜岡 政好

紙版

内容紹介

公と私の概念が揺らぐ現代社会において、「新しい公共性」の創造はいかにして可能か。
日常生活、NPO・協同組合等の中間団体、企業、セーフティネット、教育など、
現代日本社会における重要なファクターを公共性という観点から考察する。

収入や雇用に関する統計データを新しくし、第5章を中心に修正を加えた第三版。

【執筆者】
浜岡政好、飯田哲也、的場信樹、近藤敏夫、高橋伸一、堀 雅晴

目次

序 章 「公共」を考える
 はじめに―なぜ、今、「公共」が問題になるのか
 1.公と公共と私をめぐる現代的状況
 2.「公」と「オオヤケ」の日本史
 3.私=「わたくし」の解放と公共
 おわりに―新しい公共によって公と私のあり方をつくりかえることができるか

第1章 日常生活と公共性
 はじめに
 1.日常生活の問題性
 2.問題性の性格をめぐって
 3.公共性の重要性
 おわりに
 〈コラム・民主主義について〉

第2章 中間団体と公共性―地域社会における団体の役割
 はじめに
 1.中間団体の役割
 2.NPOの現状と課題
 3.協同組合の可能性
 4.中間団体からみた地域社会の意味
 〈コラム・コミュニティとアソシエーション〉

第3章 公共と地域住民―町内会を軸にした地縁型組織の可能性―
 はじめに
 1.町内会とは何か
 2.住民すべてが地域活動に関与するために
 3.自発的組織と地縁型組織とは連携
 4.住民と行政との「協働」のあり方
 5.これからの方向を考える―「住民の・住民による・住民のための」発想へ
 〈コラム・住民と行政のコーディネーター〉

第4章 公共性と企業
 はじめに
 1.規制緩和のもたらしたもの
 2.競争の激化と拝金主義
 3.企業の社会的責任
 〈コラム・過労死を考える〉

第5章 公共性とセーフティネット
 はじめに
 1.「ワーキング・プア」の増大と「格差社会」の進行
 2.生活危機とセーフティネットの不全はなぜもたらされたか
 3.セーフティネットの再生と公共性の再構築

第6章 公共性と教育
 はじめに:「新しい日本国民」を考える
 1.私の原点:自分が「自分の教師」になること
 2.現在の私:「新しい日本国民」へと教化する者との対決
 3.国家に育てられ、そして命を捧げる「新しい日本国民」
 4.私の出会った「新しい日本国民」
 おわりに
 〈コラム・教育勅語〉

終 章 再び「公共性」を考える―〈あとがき〉的覚え書き
 1.これまでの展開から
 2.「公共性」についての課題

著者略歴

編:飯田 哲也
(いいだ てつや)文学博士/立命館大学名誉教授。
編:浜岡 政好
(はまおか まさよし)佛教大学名誉教授。

ISBN:9784762029837
出版社:学文社 (GAKUBUNSHA)
判型:A5
ページ数:208ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2020年03月
発売日:2020年03月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB