序 章
1 区分論をめぐる問題状況
2 区分論の戦後の展開
3 区分論への批判の諸相
4 先行研究と本研究の諸相
第1部 キャンデル内外事項区分論の構造と背景
第1章 戦間期アメリカにおける教師の教育の自由
1 第一次世界大戦後
2 世界大恐慌以降
3 戦間期における教師の教育の自由
第2章 内外事項区分論の析出過程
1 キャンデルと内外事項
2 第1期:博士論文執筆まで(~1910年)
3 第2期:博士論文執筆から(1910~23年)
4 第3期:国際研究所就任から(1923~29年)
5 第4期:ラッセルの講演から(1929~33年)
6 第5期:『比較教育』以降(1933年~)
7 内外事項区分論の歴史的意味
第3章 内外事項区分論における教育の自由
1 区分論理解の相違点
2 教育行政上の事務配分
3 教育行政の条件整備機能
4 教育の提供と統制の分離
5 教師の教育の自由
6 区分論の意義と課題
第4章 内外事項区分論における教育の統制
1 区分論と統制問題
2 親や住民による教育統制
3 企業経営的な教育体制
4 専門職による教育統制
5 教師の専門職性と養成・資格
6 教師の人事管理システム
7 区分論の意義と課題
第2部 戦間期アメリカにおける「教育の自由」論争
第5章 キャンデルによる進歩主義教育への批判
1 キャンデルと進歩主義教育
2 子どもへの不介入
3 教科と教師の位置
4 教育の自立
5 新社会秩序の構築
6 キャンデル理論の問題性
第6章 進歩主義教育における教育の自由(1):カウンツを中心に
1 カウンツと進歩主義教育
2 学校による新社会秩序の構築
3 教師の教育の自由
4 民衆の指導者としての教師
5 教師の政治・組合活動
6 カウンツらの教育の自由の特質
第7章 進歩主義教育における教育の自由(2):キルパトリックを中心に
1 キルパトリックと進歩主義教育
2 穏健主義的社会改革
3 教育による社会的知性の構築
4 教師の自由と子どもの自由
5 キルパトリックらの教育の自由の特質
第8章 本質主義における教育の自由:バグリーを中心に
1 バグリーと本質主義
2 伝統主義的・適応主義的教育観
3 手段としての自由と目標としての自由
4 教師の教育の自由とその制限
5 公衆の奉仕者としての教師
6 バグリーらの教育の自由の特質
第3部 戦後日本における内外事項区分論の受容と展開
第9章 日本の戦後教育改革と戦後教育
1 使節団報告書への評価
2 米国教育使節団とキャンデル
3 米国教育使節団報告書
4 日本の戦後教育改革
5 戦後教育の展開
6 臨教審以降
第10章 国民の教育権論と区分論の再構成
1 国民の教育権論と区分論
2 区分論の再構成の課題
補 償 新教育基本法と今後の課題
1 新教育基本法の成立
2 国家と個人との関係
3 教育と教育行政との関係
4 今後の課題