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滅びない商店街のつくりかた

リノベーションまちづくり・エリアマネジメント・SDGs

著:梯 輝元

紙版

内容紹介

清水義次氏 嶋田洋平氏 木下斉氏 新雅史氏 松井洋一郎氏 推薦!

人口減少・郊外化・ネットショッピングの台頭…商店街受難の時代に独自の取組みで自立型再生を果たした北九州市・魚町商店街。「リノベーションまちづくりの聖地」と呼ばれ、エリアマネジメント・SDGsの取組みでも注目を集める商店街の「大家」が、お金や運営の苦労など生々しい話満載で語る、生き残れる商店街の本質とは?

目次

はじめに 滅びない商店街のつくりかた、教えます

■第1章 リノベーションまちづくり、エリアマネジメント、SDGsが商店街を変える
1 衰退・空洞化していた魚町商店街
【こぼれ話】「商店主は過去の栄光・成功体験から抜け出せない」のではない!?
2 魚町商店街を変えた三つの手法
 リノベーションまちづくり
 エリアマネジメント
 SDGs
3 商店街の再生は、その存在する都市の再生と共にある
【こぼれ話】倒すべきゾンビについて
【こぼれ話】商店街再生を阻む事業承継と不動産の共有

■第2章 商店街がリノベーションまちづくりを成功させる方法
1 商店街の課題を都市経営視点で考える―小倉家守構想との出会い
2 パブリックマインドをもつ設計者と出会う―嶋田洋平氏のメルカート計画
3 テナント選定と管理の肝-先付け方式と「メル会」
4 コストを抑える複合施設運営-フォルム三番街
5 まずは「場」を暖めるイベントから―リノベーションスクールの開催
 リノベーションスクール@北九州
 不動産オーナーの口説き方
 まちづくり会社のつくりかた
6 北九州方式のリノベーションまちづくり
7 空き家が出れば外部資本による開発が行われるステージへ
8 リノベーションスクールなしでもリノベーションまちづくりはできる
9 リノベーションまちづくりで再生された実案件
・MIKAGE1881 (空きビル→シェアオフィス) 当初地主の弁護士に「家賃が安すぎる」と怒られながらも、「3分の1ルール」モデルで地主家族も出資する優良物件に
・三木屋カフェ (天井と床が落ちた古家→隠れ家カフェ)解体補助金という「エサ」が大事。学生によるお掃除ワークショップで格安できれいに
・ポポラート三番街(古ビル2階→手作り作家の工房・店舗)区画貸の出店契約で入居者を集め、入居者が自治会をつくって自主運営。個別対応せず、人間関係のトラブルを防ぐ
・タンガテーブル(建築確認済証のないビル→地元の食を楽しむホステル)「既存不適格調書」がブレークスルーのポイント
・comichi香春口(炭鉱時代の居酒屋ビル→女性の集まるスポット)人通りなしのボロ物件はコンセプトとイベントが鍵
・第二喜久田マンション(空きマンション4階→シェアハウス)エレベーターがない古ビルは「地域初」のコンセプトで勝負
・北九州まなびとESDステーション(ビル地下の元ゲームセンター→教育の場)補助金目当ての設備投資は要注意!
・ビッコロ三番街(空きビル1階→インキュベーション施設)二つの通りに面するビル案件はエリアの回遊性を高めるチャンス。小分けで起業家を集めて商店街の風景を変える
・ビッコロテラス(空きビルフロア→複合店舗)1階壁をぶち抜いてSDGs的な路面店が集まる「女子ビル」に
 シェアカフェQuota(空きビル→シェアカフェ)助成金を活用してDIYでカフェ起業者のためのインキュベーション施設に。チェーン店に負けない個性派カフェを4軒輩出
【こぼれ話】メルカート三番街の火事と再生
【こぼれ話】特別用途地区における建築物の制限について

■第3章 商店街とまちづくり会社が担うエリアマネジメント
1 商店街という場を取り戻す
2 リノベーションと平行してアーケード問題に取り組む
3 ジョイントアーケード(エコルーフ)の建設
4 高松丸亀商店街の「所有と経営の分離」に学ぶ
5 商店街をIT化する―北九州市ユビキタスモール構築モデル事業
6 補助金事業の困難さ
【こぼれ話】プレミアム商品券販売について
【こぼれ話】ひよこ喰いについて
7 まちづくり会社の有用性
8 魚町サンロード商店街とカルチェラタン化構想
 アーケード建設と撤去
 運営を担うまちづくり会社「株式会社鳥町ストリートアライアンス」
 空地をコンテナカフェ「クッチーナ・ディ・トリヨン」に
 アーケード撤去決議
 歩いて楽しい公園のような通りを目指して
 魚町サンロード商店街の電柱地中化について
 「魚町サンロードカルチェラタン構想」を宣言
 国家戦略特区エリアマネジメント事業「道路空間を活用したにぎわいづくり」
9 ホテル跡地を利用した船場広場を建設
【こぼれ話】魚町地区再開発事業について
【こぼれ話】商店街活性化条例について

■第4章 商店街に人を呼び戻すSDGs
1 商店街の新たなウリ「SDGs」とは?
2 「SDGs商店街宣言」の大きな効果
3 価格競争を避け、良質な顧客層の満足度を上げる各商店の取り組み
 規格外野菜の販売でフードロスを削減
 フェアトレードや賞味期限間近の食品を箱買い・小分け販売に取り組む
 マクロビ・ビーガンの食品を販売
 プラスチックストローから紙ストローやガラスストローに
 出がらしのお茶からポン酢「お茶ぽん」を開発
 どんぐりを現金と同じように使える雑貨店
 着物をリユースした、エコバックの代わりに風呂敷を勧める呉服屋
4 SDGsの取組みで若い客層が増加
【こぼれ話】後継者について
【こぼれ話】客引き迷惑防止条例について

■第5章 商店街が生き残るために
1 商店街の存在意義を見つめ直す
2 イオンにできない、新しい価値を提供する
【こぼれ話】イオンモール出店の対応策について

おわりに

著者略歴

著:梯 輝元
中屋興産株式会社代表取締役/魚町商店街振興組合理事長/魚町サンロード商店街協同組合理事長/魚町一丁目商店街振興組合副理事長/北九州リノベーションまちづくり推進協議会会長/株式会社タウンマネジメント魚町取締役/司法書士、行政書士、宅地建物取引業主任者。

ISBN:9784761528195
出版社:学芸出版社
判型:4-6
ページ数:208ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2022年06月
発売日:2022年06月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN