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リノベーションの教科書

企画・デザイン・プロジェクト

他著:小池 志保子
他著:宮部 浩幸
他著:花田 佳明

紙版

内容紹介

リノベーションを学び、設計やプロジェクトに取り組むための入門教科書。住宅や学校、商業施設などの建物単体から地域レベルまで、計画手法を事例とともに解説し、調査・設計・現場・運営の実践ポイントも充実。講義テキストとしてはもちろん、学生から実務者まで、初めてリノベに取り組む人の手引きとして最適の1冊。

目次

第1部 リノベーションの考え方

第1章 リノベーションという論理
1・1 「すべてはリノベーション」という発想
1・2 リノベーションという論理の成り立ち
1・3 リノベーションによって獲得される世界

第2章 リノベーションの企画
2・1 使い方から発想する
2・2 建築再生がまちに必要なわけ──事業性からの見立て
2・3 さまざまな用途へのリノベーション
2・4 リノベーションの実現に向けて

第3章 リノベーションのデザイン
3・1 リノベーションと場所
3・2 建物の大きさを変える
3・3 使い方を考える
3・4 素材とディテールで表現する
3・5 時間をデザインする

第2部 再生時代の計画学

第4章 住宅のリノベーション──プランニングと事業性
4・1 住宅のストックが増えた背景と課題
4・2 変わる住宅像
4・3 既存住宅を現代のライフスタイルにフィットさせる
4・4 リノベーションがつくり出す成熟社会の住宅

第5章 住宅団地のリノベーション──多様なライフスタイルに呼応した住環境づくり
5・1 住宅団地の変遷と課題
5・2 多様なライフスタイルに呼応する実践例
5・3 団地に新しい価値を創る

第6章 長屋・町家のリノベーション──
──都市の木造住文化から始めるまちづくり
6・1 木造による建築ストック群
6・2 都市型木造住宅リノベーションの実践例
6・3 都市型木造住宅の魅力を伝える
6・4 長屋・町家の魅力とまちづくり

第7章 古民家のリノベーション──文化的価値への着目とその継承
7・1 古民家の文化的価値
7・2 古民家リノベーションの実践例
7・3 文化的価値の継承に向けて

第8章 学校のリノベーション──学びを通した新たな拠点づくり
8・1 点在する貴重な空間資源としての学校
8・2 学校をリノベーションするときの手がかり
8・3 学校のリノベーションの実践例
8・4 学びを通した新たな拠点づくりを目指して

第9章 産業遺産のリノベーション──特殊な空間への着目とその利用
9・1 産業遺産とは
9・2 産業遺産のリノベーションの実践例
9・3 産業遺産の活用に向けて

第10章 オフィスビルのリノベーション──機能進化か刷新か
10・1 オフィスビルのストックが増えた背景と課題
10・2 大規模オフィスの進化と中小規模オフィスの刷新
10・3 多様化するオフィス改修
10・4 変わるオフィスのあり方

第11章 商業施設のリノベーション──消費の変化と地域拠点化
11・1 商業施設のストックが増えた背景と課題
11・2 建物単体にとどまらない再生
11・3 新たな地域拠点としての再生
11・4 消費の場から地域のコンテンツ創造の場へ

第12章 エリアのリノベーション──多様な実践の重なり
12・1 エリアのリノベーションとは
12・2 都心部のオープンスペース──道路や河川の利活用
12・3 密集市街地の魅力を活かす──取り残された木造住宅の歴史文化的価値の見直し
12・4 工業地の特性を活かす──産業構造の変化に対応
12・5 郊外住宅地の個性を活かす──個別更新によるまちの魅力づくり
12・6 中山間地域における産業創出──多様な活動の連鎖
12・7 主体的活動の重なりとしてのエリア価値の向上

第3部 リノベーションを実践しよう

第13章 リノベーションのための調査
13・1 建物を知ろう
 1.流れをつくろう
 2.実測しよう
 3.野帳に描いてみよう
 4.写真を撮ろう
 5.構造を把握しよう
13・2 エリアを知ろう
1.まちに出よう
 2.資料を調べてみよう
 3.用途地域を調べてみよう
 4.家賃を調べよう

第14章 リノベーションの計画と設計
14・1 企画を始めよう
 1.まずは使ってみよう
 2.ターゲットを探そう
 3.計画をつくろう
14・2 計画を練りあげよう
 1.検討を重ねよう
 2.図面で考えよう
 3.変えるものと変えないものを考えよう(木造編)
 4.変えるものと変えないものを考えよう(RC造編)
14・3 プレゼンテーションしてみよう
 1.ダイアグラムを使ってみよう
 2.シートにまとめてみよう
 3.色々な表現に挑戦しよう
 4.計画を共有しよう

第15章 リノベーションの現場と運営
15・1 現場に出よう
 1.リアルサイズで考えよう
 2.ディテールで考えよう
 3.色や素材を決めよう
 4.DIYをしてみよう
15・2 運営してみよう
 1.再び使ってみよう
 2.建物に関わり続けよう

著者略歴

他著:小池 志保子
1976年兵庫県生まれ。2000年京都工芸繊維大学博士前期課程修了後、中村勇大アトリエ勤務。2002年ウズラボ共同設立。大阪市立大学大学院生活科学研究科准教授、博士(工学)、一級建築士。2006年より大阪長屋の再生に関わり、「豊崎長屋」でグッドデザイン賞サステナブルデザイン賞ほか受賞。2009年SDレビュー入選、2011年ホルシムアワードアジア太平洋地域奨励賞ほか。共著書に『いきている長屋』(OMUP、2013)、『図解ニッポン住宅建築』(学芸出版社、2008)など。(担当:3、6、9、13~15章)
他著:宮部 浩幸
1997年東京大学大学院工学系研究科修了。北川原温建築都市研究所、東京大学工学系研究科助手、リスボン工科大学客員研究員を経て、2007年スピークのパートナーとなる。建築作品に「龍宮城アパートメント」「リージア代田テラス」など。共著書に『世界の地方創生』(学芸出版社、2017)。2015年より近畿大学建築学部准教授。博士(工学)、一級建築士。(担当:2、4、10、11章)
他著:花田 佳明
1956年生まれ。1980年東京大学工学部建築学科卒業、1982年同大学院修士課程建築学専攻修了。日建設計を経て、1997年神戸芸術工科大学環境デザイン学科助教授、現在同教授。博士(工学)。著書に『植田実の編集現場』(ラトルズ、2005)、『建築家・松村正恒ともうひとつのモダニズム』(鹿島出版会、2011)など。(担当:1、8章)

ISBN:9784761526733
出版社:学芸出版社
判型:B5変
ページ数:172ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2018年04月
発売日:2018年04月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TNKP