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まちのゲストハウス考

編著:真野 洋介
編著:片岡 八重子
他著:明石 健治

紙版

内容紹介

まちの風情を色濃く残す路地や縁側、近所のカフェや銭湯、居合わせた地元民と旅人の何気ない会話。宿には日夜人が集い、多世代交流の場や移住窓口としても機能し始めている。
商店街の一角や山あいの村で丁寧に場をつくり続ける運営者9人が綴った日々に、空き家活用や小さな経済圏・社会資本の創出拠点としての可能性を探る

目次

1章   “自分たちの価値”を発信するゲストハウス/片岡八重子
 1. ことのはじまり。まちの空き家再生
 2. 人とまちとの粘り強いマッチング
 3. まちを変える頼もしいプレーヤーたち

2章  2-1そのまちに似合うゲストハウスをつくる人
 1.〈港町〉広島「あなごのねどこ」
   40mの路地奥で出会う下町風情の後継者たち/豊田雅子
 2.〈門前町〉長野「1166バックパッカーズ」
   ご近所さんともてなす門前町の一期一会/飯室織絵
 3.〈農村温泉〉岡山(西粟倉)「元湯」
   子どももお年寄りも!笑顔が集う山村の温泉宿/井筒もめ
 
●column「日本の旅の、あたらしいかたち。」:ゲストハウスプレス編集長・西村祐子

 4.〈住宅地〉富山「ほんまちの家」
   普段着の高岡を伝える。まちなか暮らしに溶け込む宿/加納亮介
 5.〈地方都市駅前〉福井「SAMMIE'S」
   時間をかけて手でつくる。福井の旬を届ける編集拠点/森岡咲子
 6.〈商店街〉岡山「とりいくぐる」
   商店街に佇む、日常と非日常をつなぐ小さな結界/明石健治
 7.〈郊外駅前〉鳥取「Y pub(+たみ)」
   他者と遭遇する場所を営み続けて気づいたこと/蛇谷りえ

2-2ゲストハウスのあたらしい役割
 8.〈集落存続〉―過疎の山村民家を多くの人で支える仕組みとしての宿
   秋田「シェアビレッジ」
   コミュニティが古民家を救う! 過疎の山村を支える仕組みとしての宿/武田昌大
 9.〈復興支援〉―復興ボランティアの拠点としてのゲストハウス
   熊本「山麓園」・宮城「架け橋」
   距離を縮める場づくり。復興ボランティア拠点としてのゲストハウス/田中惇敏

3章  暮らしをつなぐゲストハウス/真野洋介
 1. なぜ彼らのゲストハウスには人が集まるのか
 2. 滞在の先に続く日常への関心の高まり
 3. マス・インバウンドと対極の小さな流れを掴む
 4. 小さな宿から考える、小さなまちの未来

著者略歴

編著:真野 洋介
真野洋介/東京工業大学環境・社会理工学院建築学系 准教授。 1971年生まれ、岡山県倉敷市出身。早稲田大学理工学部建築学科卒業 同大学院博士課程修了、博士(工学)。東京理科大学助手等を経て現職。 共著書に『まちづくり市民事業』(学芸出版社)、『復興まちづくりの時代』(建築資料研究社)、『まちづくり教書』(鹿島出版会)ほか。
編著:片岡 八重子
片岡八重子/株式会社ココロエ代表、一級建築士、宅地建物取引士、NPO法人尾道空き家再生プロジェクト理事。1974年千葉県出身。1995年青山学院女子短期大学卒業、1995年-2000年スターツ株式会社(不動産建設業)勤務後、2000年東京理科大学工学部2部建築学科編入学し、大月研究室で住宅問題を研究。岡村泰之建築設計事務所を経て、2008年独立。共著書に『地方で建築を仕事にする』(学芸出版社)ほか。
他著:明石 健治
ゲストハウス&ラウンジ〈とりいくぐる〉共同オーナーのひとり。1986年生まれ。中肉中背。運動神経は悪く、納豆が嫌い。前職にて仕事中に交通事故に遭い、どうせ死ぬならもっと何か面白いことをやってからという考えに至り、2013年、生まれ育った岡山にてゲストハウスを開業。少しマニアックな映画作品になると途端に岡山まで回ってこない以外は概ね満足なこの街で、もっと楽しく可笑しく暮らせないかと考えている。

ISBN:9784761526405
出版社:学芸出版社
判型:4-6
ページ数:208ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2017年03月
発売日:2017年03月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KNSG