第1章 観光まちづくりによる地域振興の課題 □第1節 人口減少社会における地域活性化の方策 ◇交流人口の拡大による地域活性化への期待 ・交流人口の経済効果 ・人口減少と消費支出の落ち込み ◇疲弊する小規模市町村 ・グローバル化 ・自動車社会がもたらした地域の魅力喪失 ◇必要なのは地域循環型の経済サイクルへの転換 ◇地域の農業と観光に求められるイノベーション□第2節 地域主導型観光の登場と、その課題 ◇地域主導型観光への転換 ・マスツーリズムの行き詰まり ・「行こうよ(発地)」型から「おいでよ(着地)」型へ ◇観光事業振興から観光まちづくりへ ・振興の主役は観光事業者から地域ぐるみへ ・観光行政の領域、担い手の多様化 ◇2つの課題~マーケティングとマネジメント 第2章 地域に求められるマーケティング機能 □第1節 商品をつくって売るということ ◇ケーススタディ (株)エコビジョン・ブレインズのマーケティング ・自然体験を事業化するアイデア ・多彩なプログラム展開と価格設定の秘密 ・どうすれば売れる商品がつくれるのか ・売るための情報発信と流通チャネルの構築 ・地域内のポジションを見極め、協力態勢を築く ・プロのインストラクターが必要な理由 ・基本理念は環境アセスの考え方 ・科学的なアプローチによる経営 ◇着地型旅行商品群が集客に苦労する理由 ・体験プログラム担当者の嘆き ・企業におけるマーケティングの概念を応用する□第2節 集客交流における地域マーケティングの考え方 ◇地域のマーケティングの基本的な考え方 ・マーケティングとは何か ・プロダクトアウトとマーケットイン ・地域を1つの集客装置として考える ◇まちの現状を評価分析する ・来訪者は、どのような方法でまちに来ているのか ・来訪者は、どこから来ているのだろうか ・まちの地域資源は来訪者にどのような価値を提供しているのか ◇顧客はどこにいるのか ・地域資源の競争力(比較優位)を把握する ・地域資源を観光資源に加工編集する ・来訪者を「十把一絡げ」に扱うことをやめる ◇まちの進むべき方向性を考える ・どういう来訪者を増やしたいか ・新たな顧客の創造 ◇地域マーケティングのための市場調査□第3節 集客交流事業で地域経済を元気にする具体策 ◇来訪者(または送客主体)への働きかけ方 ・新たな来訪者を増やす ・来訪者に再訪してもらえるよう促す ・来訪者の滞在時間を延ばす ・来訪者の滞在時間あたりの消費単価を増やす ◇地域の経済サイクルに配慮した事業展開□第4節 地域コンテンツ(着地型商品)のマーケティング ◇顧客の真のニーズを読みとり発想を広げる ・顧客がツアーを購入する動機 ・顧客との「価値」の共有 ・地域に求められる新たな発想 ◇顧客をイメージし商品をつくり適切な流通方法を考える ・顧客のイメージを具体化する ・商品(サービス)の流通について考える ・商品化と販売についての整理 第3章 地域のプラットフォーム型組織のケーススタディ ケース1 針江生水の郷委員会 --自然と共生するくらしと集客交流のバランスを図る ◇知る人ぞ知るまちがテレビ放映で一躍有名に ◇「針江生水の郷委員会」が発足 ・必ず地元のガイドの案内で歩くという仕組みをつくる ・来訪者をコントロールする機能とまちづくり機能 ・地域外からボランティアを受け入れる仕組み ◇かつての暮らしを取り戻すケース2 NPO法人ハットウ・オンパク --疲弊した温泉地の再生に取り組む ◇衰退温泉地ほど気づかない「温泉」という宝 ◇ハットウ・オンパクの魅力 ・別府再興のきっかけとなったイベント「オンパク」 ・ハットウ・オンパクのプログラム ・キーワードは「復元」と「日常食」 ◇ハットウ・オンパクはまちづくり ・オンパクのもつインキュベーション機能 ・そこにしかないものを大切に残す ・別府のまちづくりに活躍する女性とマニア ・地元の目で地元の価値を高めるケース3 株式会社南信州観光公社 --日本有数の国内ランドオペレーターとして教育旅行を推進する ◇ほんもの体験を核とした教育旅行 ・教育旅行による「通過型」から「滞在型」への転換 ・キーワードは「ほんもの体験」 ・のべ5万人が体験プログラムに参加 ◇農業と観光をはじめとする行政各課の連携ケース4 NPO法人おぢかアイランドツーリズム協会 --観光による離島振興を図る ◇秘境を武器に観光を島の新たな産業に ・元劇団員のキーマン登場 ・NPO法人化で自立した顧客志向の組織へ ・海外からの教育旅行の受け入れでブレイク ・誘客のための3つのポイント ◇小値賀まちづくり公社を設立しグループを形成 ・古民家を活用した新たな客層へのアプローチ ・「おぢかアイランドツーリズム」グループに発展 ◇小値賀の優位性はどこにあるのか ・ワンストップ窓口の形成と顧客志向のプログラム ・客層を広げ事業の継続性を確保するケース5 株式会社四万十ドラマ --地域資源の商品化でグローバル化に取り組む ◇ぶれないコンセプトで地域資源を宝に変える ・JA職員から第3セクターへの転身 ・捨てられていた間伐材からいきなりヒット商品 ・コンセプトは「ローカル、ローテク、ローインパクト」 ◇物販と観光の新しい関係を築く ・「ここにしかないもの」で山奥の道の駅が大繁盛 ・地域の山・川・人が観光商品になる ・来訪者を待つだけの観光から、物販で攻めの観光へ 第4章 観光まちづくり組織と推進体制のマネジメント □第1節 何をする組織か ◇旅行業の範囲をこえた多様な事業を行う ・旅行業としてのランドオペレーター事業へのスタンスはさまざま ・収益事業もさまざま ・旅行だけではなく地域商品の流通販売機能も持つことが重要 ◇ビジネスの主体となる ・集客のマネジメントを行う主体となる ・目的に適した法人形態をとる ・地域の人や組織と連携する ◇地域のワンストップ窓口となる□第2節 従来の組織とどこが違うのか ◇全体最適をめざす ◇自立とパートナーシップをめざす ・顧客志向の組織 ・行政との対等のパートナーシップ ◇地域のなかの繋ぎ役をめざす ・観光まちづくり組織が生まれた背景 ・さまざまな壁をぶちやぶって縦・横をつなぐ□第3節 観光まちづくり組織のマネジメントと究極の目的 ◇持続可能なまちづくりを担う主体をめざす ・観光カリスマ依存から、組織の力によるマネジメントへ ・観光まちづくり組織の経営に求められる人材 ◇究極の目的は新たな雇用の創出 第5章 観光行政、広域観光組織のマネジメント □第1節 観光協会はどこへいくのか ◇主要観光地の観光協会の実態 ◇行政依存ゆえの限界 ・どこを向いて活動する組織なのか ・市町村合併による影響 ◇あり方を変える先駆的な取り組み ・株式会社化から進化を遂げるニセコ・倶知安の挑戦 ・「団体」から「組織」へと変貌した日田市観光協会□第2節 地域の「観光振興計画」と行政機構が抱える課題 ◇「観光振興計画」は、いったいどうなっているのか ・事業者にも市民にも知られていない計画 ・いま、改めて問いたい7つの質問 ・必要なのはPDCAの推進体制 ◇行政が抱える構造的問題・地域振興を図る観光のプロはどこにいるのか? ・「縦割り」「横割り」による非効率を改善できるか ・スタッフの時間を「作業」から「仕事」へ ◇観光行政を考える際の、その他の課題 ・予算管理 ・ハード系施設の管理□第3節 自治体レベルの観光マネジメントは機能しているか ◇自治体レベルの観光マネジメントとは・まち全体を1つの集客装置として考える・観光マネジメントが機能している状態とは ・観光推進計画とその推進体制の把握が重要 ◇地域のマネジメントを俯瞰する視点と方法 ・まち全体の取り組みとテーマ別・エリア別の取り組み ・契約型と協力・参加型のマネジメント ・複数の主体が果たしている機能を「機能分析表」で俯瞰する□第4節 新しい地域マネジメント主体の可能性 ◇対等のパートナーシップの担い手はどこにいるか・「新しい公共」への期待 ・求められる官民のパートナーシップの新しいあり方 ◇観光まちづくり組織のパートナーシップの主体としのて可能性 ◇改めて考えたい3つの質問□第5節 広域の観光マーケティング組織をつくろう ◇海外における観光マーケティング組織◇広域の観光マーケティング組織不在の日本 ◇広域の観光推進体制の再編成を ・現存の広域観光組織はマーケット志向の活動を担えない ・広域マーケティング機能をもつDMOを軸とする体制へ ・広域エリアの観光戦略立案も狙う広域DMOへ ◇広域DMOの事業の進め方・フェーズ1 広域DMOの設置 ・フェーズ2 マーケティング調査の実施・フェーズ3 参加型により観光戦略を立案する・フェーズ4 戦略を実行する複数の事業を立案する・フェーズ5 戦略を実行する事業を選んで推進体制を整える・フェーズ6 PDCAサイクルを機能させる 第6章 「観光立国」と観光まちづくり □第1節 これからのわが国の観光振興 ◇『観光立国』へ向けた取り組み ・観光立国推進基本法 ・効率のよい「貿易」としての観光 ・爆発的に拡大するアジア・太平洋地域の旅行市場 ◇観光立国と観光まちづくり ・世界に向かって地域を「開く」 ・インバウンド振興における観光まちづくりの位置づけ ・デスティネーションの競争力の強化□第2節 他の関連分野と観光まちづくりの関係 ◇共存共栄の関係にある交通事業者、交通施設と地域 ・鉄道・バス事業者と地域 ・航空会社と空港と地域 ◇団体旅行のランドオペレーターと観光まちづくり組織 ◇他産業との連携によるイノベーションへの期待