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減災と市民ネットワーク

安全・安心まちづくりのヒューマンウエア

著:三舩 康道

紙版

内容紹介

敷地をこえて活躍する企業の消防隊、帰宅困難者を助ける店舗やホテル、生活物資を確保するスーパーや生協、市民の力を結集するボランティアなど、減災のための住民・企業・行政のネットワークへの期待は高い。ハード面のみに頼らない、真に災害に強い地域社会をつくるまちづくりのあり方を、事例をまじえて解説する。

目次

はじめに

第1章 市民ネットワークによる減災に向けて
1 阪神・淡路大震災の教訓
2 東日本大震災の教訓
3 市民ネットワークによる減災への課題
第2章 人のネットワーク 1 専門技術者
1 新たな人(専門技術者)のネットワークに向けて
2 東京消防庁災害時支援ボランティア
3 大工さん救助隊
4 自動車整備工場による道路啓開、救急・救助作業
5 コンクリートミキサー車による消火用水の運搬
6 タクシー防災レポーター
第3章 人のネットワーク 2 一般ボランティアと連携ネットワーク
1 新たな人(一般)のネットワークに向けて
2 特定非営利活動法人 日本沼津災害救援ボランティアの会 〈地域型ボランティア〉
3 特定非営利活動法人 日本災害救援ボランティアネットワーク 〈ボランティアのコーディネート〉
4 認定特定非営利活動法人 日本NPOセンター 〈NPOの支援〉
4章 物資のネットワーク
1 新たな物資のネットワークに向けて
2 ガソリンスタンドでの防災資機材収納ボックス貸し出し
3 不用浄化槽の防火水槽への転用
第5章 場のネットワーク
1 新たな場のネットワークに向けて
2 震災時土地利用計画
3 災害時における公園利用のガイドライン
4 オープンスペース利用計画の策定フロー
5 見附市刈谷田川遊水地
第6章 情報ネットワーク
1 新たな情報ネットワークに向けて
2 自律分散型ネットワーク
3 広域連携ネットワーク
第7章 地区のネットワーク(自主防災活動)
1 新たな地区のネットワークに向けて
2 セイコーインスツルメンツ高塚事業所自衛消防隊 〈企業の地域への貢献〉
3 アサヒビール東京工場近隣災害支援隊 〈企業の地域への貢献〉
4 神戸市防災福祉コミュニティ 〈住民と企業の協定〉
5 みなとみらい21地区の防災細則 〈企業間の取り決め〉
6 墨田区災害復興支援組織 〈専門家グループの支援〉
第8章 地域のネットワーク
1 自力復興、地産地消を目指して
2 弁当プロジェクト 〈柏崎市における組合の取り組み〉
3 木造戸建て仮設住宅 〈住田町の取り組み〉
第9章 行政のネットワーク
1 平成7年は行政間応援協定元年
2 名古屋市の「丸ごと支援」
3 遠野市の「後方支援活動」
第10章 帰宅困難者対策
1 帰宅困難者問題に向けて
2 東京都帰宅困難者対策条例
3 災害時帰宅支援ステーション
4 東京駅周辺防災隣組
5 マンションと品川区の帰宅困難者収容のための協定
6 事業所と港区の帰宅困難者支援協定
7 浅草寺と台東区の帰宅困難者対策の協定
8 帰宅困難者対策へ向けて
第11章 これからの防災訓練
1 防災訓練の新たな流れ
2 簡易救出訓練実施マニュアル 〈静岡県の自主防災活動〉
3 市民ネットワーク参加による時系列的訓練 〈7都県市合同防災訓練〉
4 市街地での発災対応型防災訓練 〈京島文化連合町会〉
5 図上訓練(DIG) 〈地図を使った机上シミュレーション〉
6 帰宅困難者訓練 〈東京都中心の合同訓練〉
7 防災教育と訓練の成果 〈釜石の奇跡〉
資 料 編
1 アサヒビール㈱東京工場全体の消防計画
2 みなとみらい21街づくり基本協定・防災細則
3 東京都帰宅困難者対策条例
4 港区防災対策基本条例
5 災害時における帰宅困難者の一時滞在施設に関する協定書
 
主要参考文献

著者略歴

著:三舩 康道
ジェネスプランニング代表取締役。1949年岩手県で生まれる。東京大学大学院工学系研究科博士課程修了・工学博士。95~96年新潟工科大学教授を経て現職。著書に『防災と市民ネットワーク』『まちづくりの近未来』(学芸出版社)、『歴史的遺産の保存・活用とまちづくり〈改訂版〉』『まちづくりキーワード事典第三版』(編著、学芸出版社)、『地域・地区防災まちづくり』(オーム社)、『出会いたい東京の名建築』(新人物往来社)など。

ISBN:9784761525378
出版社:学芸出版社
判型:A5
ページ数:224ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:2012年09月
発売日:2012年09月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS