刊行のことば
第Ⅰ章 概説:教育の意味すること 河合隼雄
1節 教育とは何か
2節 「個性」は何を必要とするか
3節 臨床教育学の成立
4節 教育における現代的課題
第Ⅱ章 学校現場における心理臨床学 東山紘之
はじめに
1節 学校における心理臨床―問題と現状
2節 学校現場における心理臨床活動のよりよりあり方をめぐって
―教育相談・生徒指導・養護・学校精神衛生など
3節 心理臨床の専門化―職人的技能から専門的技能へ
第Ⅲ章 学校における児童生徒理解
第Ⅲ-1章 問題行動のとらえ方 岸 良範
1節 問題行動とは何か
2節 問題行動の定義とその意味
3節 「問題行動」の発達的な観点によるとらえ方
4節 問題行動の個性的観点
5節 問題行動の成因への視点
6節 児童・生徒の問題行動の分類
7節 学校場面においての問題行動をとらえる視点
8節 教師側の要因
第Ⅲ-2章 資料の収集 三浦和夫
はじめに
1節 生育歴、家族歴にそった子供理解
1.来談経路―だれが困っているのか
2.家族
3.相談したいこと―主訴、問題の経過
4.相談歴
5.既往歴
6.生育歴
2節 子どもを理解する視点
1.自分とは異なった視点からの子ども理解
2.心理テスト
3節 資料を収集しようとする側の態度
第Ⅲ-3章 理解から指導、カウンセリングへ 辻 祥子
1節 「医療モデル」から「育成モデル」へ
2節 客観的理解と共感的理解
3節 理解する側の問題
4節 日常の児童、生徒―教師関係の中で
第Ⅲ-4章 教育相談と事例研究 西村洲衞男
1節 学校カウンセリングのあり方
2節 保健室のk養育相談的機能
3節 教育現場でのカウンセリング研究の難しさとその意義
4節 学校現場における事例研究の意味
5節 事例研究をめぐる人間関係
6節 教育現場のカウンセリングの特徴
7節 チーム・カウンセリング
結び
第Ⅳ章 学校カウンセリング 江川ビン成
1節 学校カウンセリングとは
1.学校カウンセリングの外部的規定
2.カウンセリングの定義および範囲
3.学校カウンセリングの内容的規定と基本的視座
2節 学校カウンセリングの方法原理
1.技法選択の相対性
2.複数個の技法・ストラテジーの利用
3.ケースごとの特殊性の考慮
4.治療経過のフィードパック
5.クライエントの知識や期待の調整
6.クライエントの治癒・向上意欲の調整
第Ⅳ-3章 学校コンサルテーション 國分康孝
1節 学校コンサルテーションの実例
2節 学校コンサルテーションの特長
3節 学校コンサルテーションの必要性
4節 学校コンサルタントの背景
5節 学校コンサルタントの倫理
結語
第Ⅳ-4章 進路相談 中西信男
1節 進路相談の定義と教育課程上の位置
2節 進路相談の理論と方法
1.特性因子説の展開と進路相談の方法
2.職業的発達理論と循環的方法
3.行動カウンセリングの進路相談
第Ⅳ-5章 学生相談 増田 實
1節 学生の虚像と実像
2節 学生とのカウンセリング
3節 学生相談活動の現状と課題
第Ⅴ章 学校心理臨床 福島脩美
1節 教師と学校臨床心理士
1.学校機能としての学校心理臨床
2.教師の受容性と指導性の特徴
3.教師の基本姿勢と学校心理臨床の理念との矛盾
2節 学校カウンセリングと心理療法
1.カウンセリングと心理療法の関係
2.相談教師の位置と役割
3節 学校心理臨床の条件
第Ⅵ章 学校心理臨床の技法
第Ⅵ-1章 力動的技法 古屋健治
1節 力動的心理療法の基礎
1.学校カウンセリングの領域とその特質
2.学校内の治療チームの重要性
3.力動的心理療法の基礎理論
2節 力動的心理療法の技法の実際
1.態度と理論と技法
2.力動的カウンセリングの過程と基本技法
3.残された問題
第Ⅵ-2章 行動的技法 茨木俊夫
1節 行動理解の原則
2節 行動理解の原則をどう応用するか
登校拒否の場合
第Ⅵ-3章 描画法 田畑洋子
はじめに
1節 描画法
1.描画法の特徴
2.描画の理解
3.描画法の種類
2節 各種描画法
1.自由画
2.樹木画
3.人物画
4.家、木、人(HTP,HTPP)
5.家族画
6.風景構成法
おわりに
第Ⅶ章 学校心理臨床の実践
第Ⅶ-1章 学校カウンセラーと学校臨床心理士 堀内 聰
1節 学校における生徒指導とカウンセリング
2節 学校カウンセラーの必要性
3節 学校カウンセラーの役割
4節 学校カウンセラーの位置づけ
5節 学校カウンセラーの限界と学校臨床心理士
第Ⅶ-2章 技能研修と資格 長谷川浩一
1節 学校臨床心理士の資格
2節 学校臨床心理士のためのカリキュラム
3節 学校臨床心理士に期待される資質
4節 学校臨床心理士の倫理
第Ⅶ-3章 校外の専門機関との連携 神保信一
1節 学校教育相談の働き
2節 他機関との連携の必要性と、その具体的な諸問題
1.連携問題についての文献と内容一覧
2.連携の意味
3.専門機関に紹介する場合の留意点
4.連携に当たっての学校側の準備と対応
5.予防のための専門機関との連携
3節 連携における実際
1.研修の重要性
2.学校へのコンサルテーション
3.学校におけるアクション・リサーチ
特諭1 現代教師論 鵜養美昭
1節 現代の教師論の傾向
2節 教師諭の歴史
3節 教育を取り巻く現状
4節 教師の置かれた現状
5節 心理臨床から見た教師論
特論2 学校教育と精神医療 渡辺 位
はじめに
1節 登校拒否とは
2節 登校拒否の発現とその背景
3節 自己否定、自己喪失へと追い込む学校教育
おわりに..
特論3 学校精神医学 猪股丈二
1節 学校現場の現状
2節 学校精神保健についての考え方
1.「心の健康」に関する実態調査
2.中学生の反社会的性向と親子関係
3.親と教師がみた子どもの問題行動
4.児童・生徒に対する“自分自身の悩み”についての直接の調査結果
3節 学校精神保健における児童精神科医の役割
4節 学校精神保健と医師会活動
5節 相談指導学級(不登校学級)におけるスーパーピジョン
1.相談指導学級の設置の目的と指導方針について.
2.相談指導学級の在籍児および通級児の予後
6節 児童・生徒の「こころの健康づくり」をどのように進めていけぱよいか
人名・事項索引
執筆者紹介