刊行のことば
第Ⅰ章 心理臨床家とは―心理臨床家の領域・業務・専門性 小川捷之
はじめに
1節 心理臨床家ないし臨床心理士とは
2節 心理臨床家のアイデンティティについて
3節 心理臨床家の専門性
1.資格問題
2.個人的経験
3.臨床経
4.スーパーヴィジョン
おわりに
第Ⅱ章 心理臨床の理論をどう学ぶか
第Ⅱ-1章 精神分析理論 乾 吉佑
はじめに
1節 理論を学ぶこと
2節 精神分析理論を学ぶ今日的動機
―境界例治療をめぐって
3節 精神分析を学ぶために
―必要な基礎概念と治療の特徴
1.精神分析の定義
2.精神分析で共通する基礎概念と治療の特徴
おわりに
第Ⅱ-2章 分析心理学の理論 鈴木 龍
はじめに
1節 理諭
―知的理解と体験に基づいた理解
2節 理論の「わかりにくさ」
1.イメージの重視
2.象徴
3.わからないものと理解すること
おわりに
第Ⅱ-3章 来談者中心療法の理論 飯長喜一郎
はじめに
1節 ロジャーズとの出会い
2節 パーソナリティ変化の必要にして十分な条件
3節 クライエントの基本的問題
1.他者からの価値と真の価値
2.自己と経験の不一致
3.体験によって知る
4節 実証的研究を通じて
5節 来談者中心の遊戯療法について
おわりに
第Ⅱ-4章 行動療法の理論 中野良顯
1節 行動療法のはじまり
2節 行動療法のひろがり
3節 行動標法の理論を学ぷコンテキスト
4節 行動療法の理論の学習
1.オペラント行動主義の重要性
2.行動分析の3つの側面
3.行動分析家として習得すべき技能
4.訓練プログラム
5.応用行動分析の基本テキスト
5節 日本語で学ぶ行動療法
第Ⅱ-5章 家族療法の理論 光元和憲
1節 読みに支えられた共感的応答
2節 <無意識という文脈〉からく家族という文脈〉へ
3節 家族システムヘの共感的応答
4節 中立性
5節 仮説の設定
1.円環的因果律
2.円環的質問法
おわりに
第Ⅲ章 心理診断法をどう学ぶか
第Ⅲ-1章 診断面接法 名島潤慈
1節 診断面接の目的と意義
2節 診断面接の準備
3節 診断面接の進め方
4節 その他の留意点
第Ⅲ-2章 知能診断法 中野光子
はじめに
1節 知能検査の種類と問題点
2節 病院臨床における知能診断の目的
3節 知能診断の導入
4節 鑑別診断について
5節 器質障害がある患者の知能診断
6節 知能診断法の学習のために
おわりに
第Ⅲ-3章 性格診断法 鈴木睦夫
1節 性格(人格)検査の習得について
2節 2,3の実際的指針
1.解釈レポートを実際に書いてみること
2.人格理論を学ぶこと
第Ⅲ-4章 投影法による診断法 小川俊樹
はじめに
1節 投影法の特色と学習内容
1.検査者自身が検査道具であるということ
2.検査状況は対人関係に他ならないということ
3.反応はその検査に表現された一種の症状であるということ
4.ゲシュタルト的見方の要請
2節 投影法による診断法学習のために
おわりに
第Ⅳ章 心理療法の理論と技法をどう学ぶか
第Ⅳ-1章 面接法 藤原勝紀
1節 面接法を学ぶということ
2節 学ぴ方の基礎
3節 経験的・実践的な学び方
1.見学や観察によるもの
2.実習によるもの
4節 知的・理論的な学び方
5節 面接法から学ぶということ
第Ⅳ-2章 イメージ面接法 増井武士
はじめに
1節 事実としてまたは体験としてイメージの理解を深めること
2節 言語ないし言語体験と比較した時のイメージないしイメージ体験を理解する
3節 治療ないし面接的状況の中での言語とイメージ
4節 面接ないし治療過程としてのイメージないしイメージ体験
むすび
第Ⅳ-3章 催眠面接法・自立訓練法 松原秀樹
はじめに
1節 催眠の発展
2節 催眠法から精神分析への発展
3節 催眠法から自律訓練法への発展
4節 現代の催眠
5節 催眠面接
6節 自律訓練法
第Ⅳ-4章 ゲシュタルト療法・交流分析 国谷誠朗
1節 ゲシュタルト療法と交流分析
2節 集団心理療法の基本を学ぶこと
3節 ゲシュタルト療法の技法の学び方
1.ゲシュタルト療法における技法の位置づけ
2.ゲシュタルト療法グループに参加して、自分で個人ワークを受けてみること
3.スーパーヴィジョンを受けてみること
4.方法のレパートリーを拡大すること
5.技法を状況に応じて創造する能力の啓発
4節 交流分析の技法の学び方
1.交流分析における技法の位置づけ
2.コントラクトの重視とその学習
3.TAグルーブに参加して,自分で個人ワークを受けてみること
4.スーパーヴィジョンを受けてみること
5.方法のレパートリーを拡大すること
6.交流分析の諸学派について若干の知識をもっておくこと
7.交流分析の基本的哲学を身につけること
第Ⅳ-5章 遊戯療法 弘中正美
1節 実践的訓練以前の問題―基礎的理論の学習
2節 遊戯療法の実践的訓練の方法
1.観察
2.集団遊戯療法への参加
3.サブ治療者としての参加
4.並行面接における子ども担当
3節 実践的訓練に付随してそれを補う方法およびその他の問題
1.記録
2.スーパーヴィジョンとケーススタディ
3.遊びの世界に対する感性を養う
第Ⅳ-6章 箱庭療法 木村晴子
1節 感受性を磨くために―箱庭療法の勉強のしかた
1.知識を得る
2.作ってみる
3.事例研究会への参加
4.研究的に学ぶ
2節 箱庭療法を実施するために―具体的な留意点
1.玩具を揃える
2.砂
3.部屋の状況
4.治療者の態度、姿勢など
第Ⅳ-7章 グループ・アプローチ 野島一彦
はじめに
1節 文献による学習
1.単行本
2.概念化の論文
3.1つの事例の多角的検討
2節 観察による学習
1.ライフ・グループの観察
2.ビデオ・テープ(フィルム)を観ること
3.録音テープを聴くこと
4.逐語録を読むこと
3節 シミュレーションによる学習
4節 グループ体験による学習
1.メンバー体験
2.訓練グループの体験
3.コ・ファシリデーター体験
5節 スーパービジョンによる学習
6節 事例検討による学習
第Ⅳ-8章 コミュニティー・アプローチ 中村俊哉
1節 コミュニティー・アプローチの考え方
2節 コミュニティー・アプローチの訓練
第Ⅴ章 心理臨床家の経験
第Ⅴ-1章 スーパーヴィジョンの経験 溝口純二
はじめに
1.スーパーヴィジョンの定義
2.定義から導き出されてくること
1節 支持的関係
2節 出会い
1.気分
2.自分との出会い
3節 はじまり
4節 契約
5節 関係の持つ力
1.原関係と今の関係
2.3人の関係
3.2人の関係
4.1人の関係
6節 入れ子構造
7節 スーパーヴィジョンとは
8節 別れ
おわりに
第Ⅴ-2章 グループ経験 岡村達也
はじめに
1節 私のグループ経験
1.初期のEG経験からリーダレスEG(LEG)の実践を経てEG経験の理論化へ
2.若干の文献ノート
2節 心理臨床家養成におけるグループ経験についての諸家の見 解
3節 心理臨床家蕎成におけるグループ経験の1つのラショナル
1.グルーブ経験と心理臨床家養成
2.心の4つの窓
4節 (集中的)グループ経験の効果
―今後の研究手引きを兼ねて
1.研究例の紹介
2.ブラーテンの研究
おわりに
第Ⅴ-3章 教育分析の経験 大場 登
1節 序―教育分析の意義
2節 私の教育分析経験
1.分析家との相性
2.教育分析の外側
3.教育分析の内側
3節 むすび
第Ⅵ章 各国の心理臨床
第Ⅵ-1章アメリカの心理臨床 今井亮徳
1節 M.F.C.C.の資格を取るための基礎教育
2節 M.F.C.C.としての基礎知識
1.精神分析的療法
2.人間性心理学
3.行動療法
4.家族療法
第Ⅵ-2章 フランスの心理臨床―その欲望と言葉 滝野 功
1節 プシコローグからプシーへ
2節 通訳そして中継ぎ
3節 いかに、いかなるプシコローグになれるか
4節 プシーの問いと《未完》
第Ⅵ-3章 スイスの心理臨床 河合俊雄
1節 心理療法家の資格問題
2節 心理療法の法的形体と報酬
3節 理論的動向
4節 チューリッヒの状況
特論 心理臨床家の倫理 田中富士夫
1節 専門職と職業倫理
2節 心理臨床における倫理上の諸問題
1.責任(第1条)
2.技量(第2条)
3.秘密保持(第3条)
4.臨床関係(第4条・第5条)
5.専門職との関係(第6条)
6.研究(第7条)
7.公表(第8条)
3節 心理臨床家の職業倫理の確立
<付録〉臨床心理士倫理綱領
人名・事項索引
執筆者紹介