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子どもたちはインターネットやゲームの世界で何をしているんだろう?

児童精神科医からみた子どもたちの「居場所」

著:関正樹

紙版

内容紹介

子どもたちの「居場所」としてのゲーム・インターネットの世界について、最新の調査データや研究、そして臨床事例を交えて解説する。

目次より

はじめに
子どもたちの「居場所」としてのインターネット・ゲームの世界

第1部 インターネットの世界と子どもたち

1. 子どもたちとソーシャルメディア(SNSなど)
2. 子どもたちと動画共有サイト、ライブ配信
3. 子どもたちと小説投稿サイト

第2部 ゲームの世界と子どもたち

4. ゲームやオンラインゲームの世界
5. ゲームやオンラインゲームをやり過ぎてしまうとき
6. インターネットやゲームに関する適切な心理教育のために

第3部 発達障害・不登校の子どもたちとインターネット・ゲームの世界

7. 発達障害の子どもとインターネットやゲームの世界
8. 不登校の子どもとインターネットやゲームの世界

おわりに

9. 子どもたちの「居場所」が広がっていくために

あとがき
引用・参照文献

目次

はじめに
子どもたちの「居場所」としてのインターネット・ゲームの世界
0.1 子どもたちはインターネットやゲームの世界で何をしているんだろう
(1)スマホ利用は右肩上がり
(2)インターネットを通じ、オン/オフで気軽につながる子どもたち
(3)子どもたちがいるインターネットやゲームの世界を知るために
(4)オンラインの世界を「居場所」の視点でみてみよう
0.2 「居場所」ってなんだろう?
(1)居場所とは
(2)子どもの「居場所」の原型となる学校の外の場
(3)「居場所」の定義はさまざま
(4)オンラインでも誰かがいれば、それが「居場所」
0.3 インターネットやゲームの世界と「居場所」
(1)「遊び場」としてのインターネットやゲームの「居場所」
(2)「学び場」としてのインターネットやゲームの「居場所」
(3)「浮かぶ場」としてのインターネットやゲームの「居場所」
(4)「漂う場」としてのインターネットやゲームの「居場所」

第1部 インターネットの世界と子どもたち

1. 子どもたちとソーシャルメディア(SNSなど)
1.1 子どもたちはどのようにSNSを利用しているんだろう?
SNS が犯罪につながりやすいという意見について
1.2 SNSの種類と利用の注意点(LINE、Twitterなど)
(1)LINEの特徴と子どもが利用する場合の注意点
(2)Twitterの特徴と子どもが利用する場合の注意点
事例紹介
(3)Facebookの特徴と子どもが利用する場合の注意点
(4)Instagramの特徴と子どもが利用する場合の注意点
(5)そのほかのSNS
1.3 子どもたちは何のためにSNSを利用するんだろう?
1.4 子どもたちにとってのSNSの「居場所」とは?
(1)友だち関係の発達段階
(2)友だち関係における近年の変化
(3)Twitterと「居場所」
事例紹介
1.5 SNSとの関わりで、大人にできること

2. 子どもたちと動画共有サイト、ライブ配信
2.1 インターネットの歴史と動画投稿・サイト、ライブ配信
2.2 子どもたちはどれくらいYouTubeやニコニコ動画を見ているんだろう?
2.3 ニコニコ動画と視聴者の一体感
2.4 なぜ子どもたちはYouTuberになりたがる?―YouTubeと「居場所」
(1)あこがれの職業がYouTuberになる理由
(2)スキマ時間に楽しむ身近な面白さ
(3)ゲーム実況も身近なお手本に
(4)視聴者がYouTuberにもなる
2.5 YouTubeとの関わりで大人にできること
(1)子どもに分かりやすく、守りたいと思う約束になっていますか?
(2)子どもが自分で考え、守ることができ、大人も守らせることができる約束ですか?
(3)子どもが約束を守ったことに気づいていますか?
2.6 子どもが実況や配信をやりたいと言ったら?
(1)子どもがゲーム実況をしたいと言ったら?
(2)ライブ配信の場合の留意点

3. 子どもたちと小説投稿サイト
3.1 小説投稿サイトってなんだろう?
3.2 子どもたちはどれくらい小説投稿サイトを見ているんだろう?
3.3 子どもたちにとっての小説投稿サイトの「居場所」
(1)書き手と読者の境界線が曖昧
(2)交流によりスポットライトがあたる
事例紹介
事例紹介
(3)書(描)き手と読み手のつながりによる「居場所」
3.4 小説やイラストを投稿したいと言ったら?
(1)ほかの作品、ほかの作者や描き手の悪口や批判は書かない
(2)煽りへの耐性が必要
(3)「書(描)かなきゃ」にしない
(4)好きな気持ちを忘れない

第2部 ゲームの世界と子どもたち

4. ゲームやオンラインゲームの世界
4.1 子どもたちはどれくらいオンラインゲームをしているんだろう?
4.2 ゲームのジャンルを把握しておこう
4.3 ゲームの歴史からたどる「居場所」の変遷
(1)キャラクターも設定もない時代
(2)「キャラクター」と簡単な設定の登場
(3)大きな「物語」を楽しむ時代
(4)終わらない「物語」と終わらない「友情」:MMORPG
(5)「見せる」、「魅せる」―「対戦」の場としての格闘ゲーム
(6)「フランク」に「カジュアル」に仲間が作れるFPSやTPS
(7)ゲームをしない人もゲームユーザーに取り込んだ「ソシャゲ」
(8)スマホで遊ぶゲーム:「パズドラ」がもたらしたもの
事例紹介
(9)自由な遊び場としての「マインクラフト」
(10)そして「自分が動く」時代へ:位置情報ゲーム「Ingress」や「Pokémon GO」
4.4 どうして子どもたちはゲームにハマるんだろう?
(1)ゲームと非ゲームの境界線
(2)ゲームの本質的な面白さはどこにあるんだろう?
(3)各ゲームのデザインによって異なる面白さ
(4)FPSやTPS、バトルロワイヤルの面白さ
(5)「マインクラフト」の面白さ
(6)MMORPGの面白さ
(7)スマホでプレイするゲームの面白さ
(8)「あつまれ どうぶつの森」の面白さ
4.5 お子さんはどんなゲームプレイヤー?―プレイスタイルを知るー
4.6 子どもの好む余暇活動とプレイスタイル
4.7 ゲームでお金を稼ぐ世界の話
(1)僕はeスポーツプレイヤーになる!
(2)ゲームクリエーターになる
4.8 ゲームにかかるお金の話
(1)オンラインゲームにかかるお金
(2)オンラインゲームにかかるお金についてどう考えるか?
(3)「ガチャ」やルートボックスとギャンブル
事例紹介
4.9 ゲームの世界と子どもたちの「居場所」
(1)そもそもゲームはやめるのが難しいように作られています
(2)一緒にプレイしている仲間に迷惑をかけられないからやめられない
(3)何を求めてゲームをしているかは人それぞれ
(4)子どもがプレイしているゲームのいいところも考えてみる

5. ゲームやオンラインゲームをやり過ぎてしまうとき
5.1 行動の「依存」と「嗜癖」
(1)依存(dependence)とは
(2)嗜癖(addiction)とは
5.2 インターネットゲーム障害(IGD)からゲーム行動症(GD)へ
(1)IGDってなんだろう?
(2)IGD(Internet Gaming Disorder)からGD(Gaming Disorder)へ
事例紹介
5.3 オンラインゲームに傾倒するモデル
(1)I―PACEモデルとは
(2)ネガティブな感情を和らげるという動機づけ
5.4 インターネット依存(Internet Addiction)ってなんだろう?
5.5 インターネット依存やインターネットゲーム障害と関連する問題
(1)インターネット依存やインターネットゲーム障害と関連の深い病態はある?
(2)ハマりやすいゲームジャンルはある?
(3)インターネットの利用時間が長いこととは関連する?
(4)家族のモニタリングなどとの関連はある?
5.6 本当に私たちはインターネットゲーム障害やゲーム障害を精神障害として扱ってよいのだろうか?

6. インターネットやゲームに関する適切な心理教育のために
6.1 インターネットやゲームに関してよくある質問
(1)ゲームをすると視力が悪くなるっていわれるのは本当?
(2)ゲームを長時間続けることは身体に悪い?
(3)ゲームをすると寝るのが遅くなる?
(4)ゲームをするから暴力的になる?
(5)ゲームをすると学力は低くなる?
(6)ゲームは人生の役に立つ?
6.2 約束事作りで大人が気を付けておきたいこと
(1)約束は何歳から作るのがいい?
(2)約束は子どもが守らなければいけない?
(3)約束を守ることで、約束に守られてゲームを楽しめる!
(4)ゲームは大人のもの? 子どものもの?
(5)時間で区切るのは大人が大変! 短すぎる設定は大人がもっと大変!
(6)ペナルティを与えるのは効果がある?
(7)約束を守れなかったときには?
6.3 忙しいなど、労力がかけられないとき
6.4 家族の間に対立が起こってしまっている時
(1)大人の意見は大体一致していますか?
(2)子どもと大人の心の距離とコミュニケーション
(3)暴力などが起こったとき
(4)本人が困っていることや少しだけ我慢していることを探してみよう
事例紹介
(5)大人が相談に行くことは隠さない
(6)大人も楽しいことに胸を張ろう! 失敗にも胸を張ろう!

第3部 発達障害・不登校の子どもたちとインターネット・ゲームの世界

7. 発達障害の子どもとインターネットやゲームの世界
7.1 ASDの子どもたちとインターネットやゲーム
(1)ASDの子どもたちの選好性
(2)ASDの子どもたちや青年とインターネットやゲームにおけるコミュニケーション
(3)ASDの子どもたちや青年とインターネットにハマること
(4)ASDの子どもたちや青年とオンラインゲームの世界
7.2 ADHDの子どもとインターネットやゲーム
(1)ADHDの子どもたちとゲーム
(2)ADHDの子どもたちや青年とインターネットやゲームにハマること
事例紹介

8. 不登校の子どもとインターネットやゲームの世界
8.1 不登校をめぐる臨床的評価
(1)不登校の子どもの背景にある精神的な疾患の評価
(2)不登校の子どもの背景にある発達障害の評価
(3)不登校とオンラインの世界との関係
(4)不登校の経過の評価
(5)不登校の子どもたちの環境の評価
(6)不登校の子どもたちとポジティブなかけら
8.2 社会とのつながりの回復の第一歩は家族とのつながりの回復
(1)家庭が安心できる「居場所」となるために
(2)回避的な行動としてのゲーム
事例紹介
8.3 家族とのつながりから、社会とのつながりへ
事例紹介
事例紹介
事例紹介
事例紹介
コロナの時代とインターネットやゲーム

おわりに

9. 子どもたちの「居場所」が広がっていくために
9.1 子どもの世界に興味をもって近づいてみる
9.2 好きなもので子どもの世界を操作しない
9.3 インターネットやゲーム以外にも世界は楽しいことに溢れている

あとがき
引用・参照文献

ISBN:9784760824502
出版社:金子書房
判型:A5
ページ数:292ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:2023年08月
発売日:2023年08月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JMC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:VFJL
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:VFJR1
国際分類コード【Thema(シーマ)】 4:UD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 5:5PMH