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感情や行動をコントロールできない子どもの理解と支援

児童自立支援施設の実践モデル

著:大原 天青

紙版

内容紹介

情緒や行動上の問題を示す子どもの内面と、その家族や地域を包括する社会のシステムや制度に働きかける理論と実践を紹介する。

目次

はじめに

第1章 よりよい対人援助のための考え方と方法
1.実践,理論,研修,教育,法制度,研究
2.実践
3.理論
4.研修
5.教育
6.法制度
7.研究
8.まとめ

第2章 情緒や行動上の問題を示す子どものアセスメント
1.アセスメントの目的
2.何をアセスメントするか
3.アセスメントの視点と方法
  (1)生理学的アセスメント
  (2)面接によるアセスメント
  (3)行動観察によるアセスメント
  (4)心理テストによるアセスメント
  (5)地域のアセスメント
  (6)アセスメントと支援の循環
4.アセスメントに影響を与える要因
  (1)実施者と子どもの関係性
  (2)対象者への価値
  (3)実施場所
  (4)時間と時期
  (5)時間軸
  (6)実施方法
  (7)アセスメントの焦点:何をアセスメントするのか?
  (8)まとめ 37
5.アセスメントの実際
  (1)導入
  (2)展開:主訴や課題の自覚
  (3)展開:非行行動のアセスメント
  (4)展開:家族関係のアセスメント
  (5)展開:子ども虐待のアセスメント
  (6)展開:発達特徴のアセスメント
  (7)展開:ストレングスのアセスメント
  (8)まとめとフィードバック
6.まとめ
7.面接質問内容記入用紙

第3章 情緒や行動上の問題を示す子どもへの個別面接
1.情緒や行動上の問題を示す子どもへの対応の原則
  (1)情緒や行動上の問題を示す子どもへの対応の考え方
  (2)入所型施設における対応の原則
2. 生活を通した治療教育と心理士の位置づけ:被害者性と加害者性の統合
  (1)児童自立支援施設
  (2)治療教育の実際
  (3)心理職の関わり~潤滑油として
  (4)まとめ
3.情緒や行動上の問題を示す子どもへの個別面接
  (1)対象
  (2)面接開始のタイミング
  (3)場面の設定
  (4)回数,頻度,時間の設定
  (5)面接の枠組みと約束
  (6)テーマ
4.理念と理論
  (1)基本的な考え方
  (2)目標設定と評価の実施過程
5.個別面接における働きかけの計画
  (1)面接計画の共有
  (2)動機づけ:自分にとって望ましい(適切な)生活目標
  (3)現在の要因へのアプローチ
  (4)過去の要因へのアプローチ(トラウマへの働きかけ)
  (5)問題焦点型アプローチ
  (6)被害者理解
  (7)地域生活への準備(地域から分離している場合)
  (8)新たな目標の設定
6.仮想事例
  (1)導入
  (2)現在の要因へのアプローチ
  (3)過去の要因へのアプローチ段階~過去の要因についての導入
  (4)問題焦点型アプローチ
  (5)被害者理解
  (6)地域生活への準備
  (7)新たな目標設定
7.まとめ

第4章 生活場面面接の理論と実際
1.生活場面面接とは?
  (1)生活場面面接の歴史
  (2)対象
  (3)誰が行うのか?
  (4)いつ行うのか?
  (5)心理面接と生活場面面接
  (6)どこで行われるのか?
  (7)生活場面面接の意義と基本的考え方
2.具体的な技法と働きかけ
  (1)具体的な技法
  (2)技法を具体的に適用する
  (3)基礎となる働きかけ
  (4)状況別に活用していく生活場面面接の技法
  (5)環境への働きかけに関する生活場面面接の技法
  (6)まとめ
3.生活場面面接の働きかけの段階
  (1)日常的な働きかけの段階
  (2)落ち着かせる段階
  (3)出来事を時系列で整理する段階
  (4)出来事の背景へのアプローチ段階
  (5)今後の対応を話す段階
  (6)周囲の環境への働きかけの段階
4.生活場面面接の活用事例
  (1)事例の概要
  (2)生活場面面接の適用の手順
  (3)状況別に活用していく生活場面面接
5.行動別の活用技法
6.まとめ

第5章 非行領域における家族合同ミーティングの理論と実際
1.非行領域における家族合同ミーティングとは
  (1)対象
  (2)参加者
  (3)活用場面
  (4)時間の設定・回数・期間
  (5)テーマ
  (6)家族合同ミーティングに取り組む理由
2.家族面会と家族合同ミーティング
  (1)目的の共有
  (2)目標の設定
  (3)計画の作成
  (4)当事者の参画
  (5)支援者関与度
  (6)準備
  (7)理論を活用する
  (8)実践の形
  (9)ホワイトボードの活用
  (10)フィードバック
  (11)宿題を出す
3.理念と理論
  (1)システムズ・アプローチ
  (2)課題中心アプローチ
  (3)サインズ・オブ・セーフティ・アプローチ
  (4)ソリューション・フォーカスド・アプローチ
  (5)修復的司法/修復的正義
4.具体的な進め方
  (1)アセスメント
  (2)支援者の情報共有
  (3)個別のニーズに関する聴取
  (4)家族合同ミーティングの計画
  (5)家族合同ミーティングの心理教育
  (6)家族合同ミーティングの役割分担
  (7)家族合同ミーティングの開始~終結までの流れ
  (8)家族合同ミーティングが終了した後にすること
  (9)次回の家族合同ミーティングの準備
5.家族合同ミーティングの実際
  (1)事例の概要
  (2)家族合同ミーティング導入の経緯
  (3)家族合同ミーティングの実際
6.まとめ

第6章 地域資源を活用した支援の展開
1.地域資源を活用した支援の展開
  (1)児童相談所・児童福祉司指導
  (2)保護観察所・保護観察制度
  (3)家庭裁判所・試験観察制度
  (4)要保護児童対策地域協議会
  (5)民間ボランティア
2.BBS のともだち活動
  (1)BBS のともだち活動
  (2)ともだち活動の対象
  (3)活動者
  (4)活動内容
  (5)活動期間
  (6)活動頻度
  (7)活動場所
  (8)報告書
3.ともだち活動の意義と役割
4.ともだち活動とメンタルフレンドの比較
  (1)メンタルフレンド活動
  (2)ともだち活動とメンタルフレンド活動
5.ともだち活動の実施手順
  (1)ともだち活動開始前:関係者会議
  (2)ともだち活動の開始:初回
  (3)ともだち活動の活動中の段階
  (4)ともだち活動の終結
6.社会資源を活用するために

第7 章 ミクロ実践からマクロ実践へ
1.ミクロ実践からマクロ実践へ
2.ミクロ実践から法制度への働きかけ
  (1)当事者運動から
  (2)実証的な研究知見から
  (3)社会的問題から
3.法制度からミクロ実践への働きかけ
4.ミクロ実践の蓄積とリサーチから,次の支援を検討する
5.まとめ

あとがき

ISBN:9784760824298
出版社:金子書房
判型:A5
ページ数:240ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2019年10月
発売日:2019年11月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS