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本書は、和文英訳の基本文から、実際に使われている文までの英訳を扱い、その要点を提供します。まず、日本語の考え方・表し方と、英語の考え方・表し方の違いを明らかにして始めます。英訳の例文は、1文から、英文の文脈の中に示す1～2文も扱います。前後の英文を示すのは、適切な訳にするためには、周りの文脈を尊重することが大切なので、文脈重視に慣れることの練習です。初めて取り組む方にも、すでに英訳に慣れている方にも、また、繰り返して練習する方にも役立つテキストです。

はじめに　和文英訳とは
Lesson 1　主語を補う
Lesson 2　引用文―話し手と時制
Lesson 3 「は」と「が」
Lesson 4　可算名詞・集合名詞・不可算名詞と数の表現
Lesson 5　冠詞―a(n)、theと無冠詞
Lesson 6　特定の事柄か、一般的な事柄か
Lesson 7　名詞句（節）―長い修飾部と
Lesson 8　名詞節「～ということ」
Lesson 9　複合語（句）と慣用語（句）
Lesson 10　動詞―意味の範囲
Lesson 11　動詞―現在形と過去形、過去完了形
Lesson 12　動詞―現在形と現在完了形、過去完了形
Lesson 13 「～（ら）れる」と「～される」
Lesson 14　動作主の表現「～によって、～により、～で（もって）、～（し）て、～から」
Lesson 15　使役、許可「～（さ）せる」
Lesson 16　継続、状態、完了・結果、繰り返し「～ている、～ていた」
Lesson 17　想定「～だ（であ）ろう、～でしょう」推測「～かもしれない、～かもしれません」確信「～にちがいない、～にちがいありません」
Lesson 18　説明、理由「～のです／のだ」主張，断言「～（の）だ、～だぜ／～だぞ」
Lesson 19　和らげる表現「～のような、～のように、～のものとして」
Lesson 20　対照を表す語句「～（だ）が、～けれど（も）、でも」
Lesson 21　条件・仮定を述べる「～なら、～ば、～と、～たら」
Lesson 22　疑問の表現「～か」
Lesson 23　追加と強調「～も」、仮定「～ても」
Lesson 24　限定、強調、理由「～だけ」
Lesson 25　同意とつなぎ、接尾辞「そう、～そう」
Lesson 26　擬音語・擬態語
Lesson 27　敬語
Lesson 28　丁寧表現―「殺し屋ですのよ」より
Lesson 29　文の繋がり・流れ
Lesson 30　日本文学の作品から

著：上田 明子
津田塾大学名誉教授。津田塾大学卒業、ミシガン大学M.A.、テキサス大学Ph.D.（linguistics）。NHKラジオ基礎英語担当（1983-86年度）。主な著書：『話せる英語術』（岩波書店同時代ライブラリー、1995）、『英語の発想　明快な英文を書く』（同ライブラリー、1997）、『日本人はなぜ英語に弱いのか―達人たちの英語術』（共著、教育出版、2003）、『イメージ感覚で捉える　英語の前置詞―39の前置詞を集中マスター―』（開拓社、2018）、『英語の会話とは―会話分析論から』（三省堂書店・創英社、2021）など。その他、文部省検定教科書、辞書の編集・著作多数。

著：Mary E. Althaus
津田塾大学名誉教授。米国オハイオ州出身。DePauw大学卒業、東京外国語大学（特設日本語学科）卒業、明治大学M.A.（近代日本文学専攻）。NHKラジオ続基礎英語出演（1982-84）。Lighthouse English-Japanese Dictionary（編集委員・執筆、研究社）、Progressive Japanese-English Dictionary（編集委員・執筆、小学館）など。その他、文部省検定教科書。日本語教育では、Let’s Learn Japanese: A Television Course Vols. 1-3（英語校閲・英訳、Kenkyusha、1986-87）、『ヤンさんと日本のひとびと』（ビデオシリーズ26課Instructorとして出演、英訳、国際交流基金、1984-87）。