序文 小林芳規
凡例
序章 日本語における漢語の意味変化研究の意義、構想及び方法
第一項 漢語の伝来と使用
第二項 漢語研究の昨今
第三項 漢語の認定基準
第四項 漢語の意味変化についての研究の意義
第五項 漢語の意味変化の類型についての仮説
第六項 時代の設定
第七項 研究の方法
第一章 意味の幅の変化
第一節 意味の拡大化
第一項 「気色」について
(一)中国語における「気」について/(二)中国文献における「気色」/(三)日本文献における「気色」/(四)中日両国語における「気色」の意味と形態についての比較
第二項 「気分」について
はじめに/(一)日本文献における「気分」/(二)中国文献における「気分」
第三項 「覚悟」について
はじめに/(一)「覚悟」のよみと表記/(二)中国文献における「覚悟」/(三)日本文献における「覚悟」/むすび
第四項 「遠慮」について
はじめに/(一)中国文献における「遠慮」/(二)日本文献における「遠慮」/むすび
第五項 「迷惑」について
はじめに/(一)「迷惑」のよみについて/(二)中国文献における「迷惑」の意味用法について/(三)日本文献における「迷惑」の意味用法について/むすび
結語
第二節 意味の縮小化
第一項 「料理」について
はじめに/(一)「料理」の表記とよみについて/(二)中国文献における「料理」/(三)日本文献における「料理」/むすび
第二項 「病気」について
はじめに/(一)中国文献における「病気」/(二)日本文献における「病気」/むすび
第三項 「和平」と「平和」について
はじめに/(一)「和平」「平和」のよみについて/(二)中国文献における「和平」「平和」の意味用法/(三)日本文献における「和平」「平和」の意味用法/むすび
結語
第三節 意味の一般化
第一項 「言語道断」について
はじめに/(一)中国文献における「言語道断」/(二)日本文献における「言語道断」/むすび
第二項 「譏(機)嫌」について
はじめに/(一)中国文献における「譏嫌」/(二)日本文献における「譏(機)嫌」/むすび
結語
第二章 意味の価値の変化
第一節 意味の下落
第一項 「張本」について
はじめに/(一)『延慶本平家物語』における「張本」の意味/(二)中国文献における「張本」の意味/(三)『延慶本平家物語』以前の日本文献における「張本」の意味/(四)「張本」の意味変化について/むすび
第二項 「謳歌」について
はじめに/(一)「謳歌」のよみと表記/(二)中国文献における「謳歌」/(三)日本文献における「謳歌」/むすび
第三項 「濫吹」について
はじめに/(一)「濫吹」のよみと表記/(二)中国文献における「濫吹」/(三)日本文献における「濫(亂・乱)吹」/むすび
結語
第二節 意味の向上
第一項 「馳走」について
はじめに/(一)「馳走」のよみについて/(二)中国文献における「馳走」の意味用法/(三)日本文献における「馳走」の意味用法/むすび
第二項 「結構」について
はじめに/(一)「結構」のよみについて/(二)中国文献における「結構」/(三)日本文献における「結構」/むすび
結語
第三章 意味の転用
第一節 「成敗」について
はじめに/(一)中国文献における「成敗」の意味用法/(二)日本文献における「成敗」の意味用法/むすび
第二節 「心神」について
はじめに/(一)「心神」のよみについて/(二)中国文献における「心神」/(三)日本文献における「心神」/むすび
第三節 結語
第四章 形態による意味変化
第一節 音韻による意味変化
第一項 「心地」について―「気分」との意味関係も考察する―
はじめに/(一)『延慶本平家物語』における漢字表記語「心地」のよみについて/(二)和文における「心地」のよみと意味/(三)漢文における「心地」のよみと意味/(四)中国文献における「心地」の意味/(五)『延慶本平家物語』の「心地」
第二項 「神心」について
はじめに/(一)中国文献における「神心」/(二)日本文献における「神心」/むすび
第三項 「元(減・験)気」について
はじめに/(一)中国文献における「元気」/(二)日本文献における「元(減・験)気」/むすび
結語
第二節 音よみと訓よみによる意味変化
第一項 「仰天」について
はじめに/(一)中国文献における「仰天」/(二)日本文献における「仰天」/むすび
第二項 「以外」について
はじめに/(一)中国文献における「以外」の意味用法/(二)日本文献における「以外」のよみと意味用法/むすび
結語
第三節 語法による意味変化
第一項 「随分」について
はじめに/(一)中国文献における「随分」/(二)日本文献における「随分」/むすび
結語
第四節 用字による意味変化
第一項 「民烟」について
はじめに/(一)「民烟」の用字とよみ/(二)「民烟」の意味について/(三)「民烟」の形成について/(四)「民烟」と「人煙(烟)」について/むすび
第二項 「老若」について
(一)問題の提起/(二)中国文献における「年寄りと若者」を示す語/(三)日本文献における「老若」/(四)「若」と「ワカシ」との対応関係について/むすび
第三項 「芸道」について
はじめに/(一)日本文献における「芸道」の意味用法/(二)「芸道」の形成背景/(三)中国の「道」/むすび
結語
終章 論旨の帰結と今後の課題
第一項 意味変化と文章ジャンルとの関係
第二項 意味変化と時代との関係
第三項 意味変化の要因について
第四項 今後の課題
本書に収める既発表論文
調査文献
参考文献
後記
索引(事項・語彙・書名・人名)