研究叢書
研究叢書549 軍記物語の窓 第六集
編:関西軍記物語研究会
内容紹介
〈関西軍記物語研究会発足より100回の例会の蓄積〉
軍記物語を基軸に、時代をこえ、隣接分野をまたいで編む精鋭による論考20篇と当研究会の今後を展望する余録を収録。
目次
刊行のことば
軍記物語における斬首の表現―刃を忌避する叙述について― 北村昌幸
「治承物語」は清盛物語か―冨倉徳次郎説の再検討― 佐伯真一
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『平家物語』都落の和歌について 櫻井陽子
壇浦合戦 平教経の最期―『覚一本平家物語』と『延慶本平家物語』の相違― 城阪早紀
延慶本『平家物語』第四「六 安楽寺由来事付霊験無双事」と和漢朗詠集注釈との関連 中村理絵
中世粉河寺の歴史叙述と巡礼空間―延慶本『平家物語』第五末・十五「惟盛粉河へ詣給事」を読む― 大橋直義
長門本平家物語巻一の清盛関係記事について―唐皮小烏由来譚と流泉啄木由来譚の位置― 浜畑圭吾
源平闘諍録の成立環境―関東天台の動向から― 源健一郎
古本系『源平盛衰記』伝本再考―早大書入本の意義― 岡田三津子
『平家物語』の清盛出生譚―頼朝と対を成す『源平盛衰記』の清盛造形― 辻本恭子
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慶命説話の展開―山王権現と一心三観― 橋本正俊
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『太平記』における「流矢」 長谷川雄高
『太平記』における赤松氏―赤松円心・則祐を中心に― 瀬戸祐規
『太平記』光厳法皇行脚記事における詩句利用―典拠未詳対句を中心に― 大坪亮介
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畠山重忠像の二重性と北条氏―『吾妻鏡』を中心に― マッケンジー コーリ
判官物の展開と『義経記』―判官物幸若舞曲・『おくのほそ道』を手がかりに― 西村知子
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『恩地左近太郎聞書』の思想的特質 山本晋平
米沢藩と〈平家物語〉―藩士の文事を中心にして― 宮腰直人
軍記の「記憶」と郷土史編纂―明治四四年『西摂大観』をめぐって― 久保 勇
計量テキスト分析を用いた戦国軍記研究の方法論―頻出人名と共起関係を中心に― 山本 洋
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関西軍記物語研究会例会記録(第九一回〜一〇四回)
〔余録〕関西軍記物語研究会例会一〇〇回を記念しての所感と課題 武久 堅
編集後記
執筆者紹介