凡例
はじめに
序 章 瀧口修造先行研究・批評の分析―瀧口はどのように読まれて来たか
1一九五〇年代後半〜一九六〇年代後半
2『瀧口修造の詩的実験1927〜1937』刊行以後―一九六〇年代後半〜七〇年代後半
3瀧口没(一九七九年)〜一九八九年
4全集刊行―一九九〇年〜一九九九年
5瀧口修造世界の細分化―二〇〇〇年代前半まで
6瀧口研究・批評の系譜と展望
第1章 瀧口のオートマティスム―コールリッジおよびバシュラールを補助線として
1オートマティスムに対する瀧口の言及
2コールリッジのイマジネーション
3バシュラールによる詩的夢想の現象学的記述を補助線にして
4瀧口のオートマティスム
第2章 ウィリアム・ブレイクの洗礼―光の形而上学
1ブレイクとの出会い
2瀧口における光の形而上学―「雨」「月」「六月の日記から」
3生きた影像の力―幻視体験
第3章 「絶対への接吻」―シュールレアリスム詩の実験の転換点として
1瀧口のシュールレアリスム受容―心酔期を巡って
2「絶対への接吻」と錬金術的世界観
3「詩と実在」における錬金術的象徴の否定
4絶対の在り処―凡てのものの氾濫する所
資料 シュールレアリスムの心酔期が過ぎるまでの瀧口の詩作品
第4章 「卵のエチュード」―サルバドール・ダリによる啓示とその超越
1「シナリオ研究十人会」の同人として
2「卵のエチュード」創作までの、瀧口のダリ受容―ダリ作シナリオ「ババウオ」・絵画「ナルシスの変貌」の重要性
3ダリからの芸術的啓示(1)―シナリオ「ババウオ」
4ダリからの芸術的啓示(2)―絵画「ナルシスの変貌」
5「卵のエチュード」―色彩と影像の実験
ⅰ 色彩の効果・二重影像・二つの世界の融合
ⅱ 卵の象徴性
第5章 記録写真の美学―瀧口修造の場合
1日本における一九三〇年代の芸術―芸術思潮・媒体・思考法
ⅰ 時代と記録
ⅱ 写真のブーム
ⅲ 芸術における矛盾の解消
2記録写真の美学
ⅰ 記録写真とは何か
ⅱ 物体の発見
3「不思議の国異聞」
第6章 詩と絵画の結婚―瀧口修造、ジョアン・ミロ共著『手づくり諺 ジョアン・ミロに』における「諺」の分析
1瀧口と諺
2瀧口のミロ理解
3ミロの源泉/瀧口の源泉
4『手づくり諺』における「諺」の分析(1)―ミロの〈無垢〉と〈童心〉を手掛かりに
5『手づくり諺』における「諺」の分析(2)―創世記の世界を通して
6詩と絵画の〈血の交換〉
7二つの〈共棲の星〉、瀧口とミロの谺
瀧口修造著作初出一覧(詩・評論・エッセイ 翻訳 座談会 書簡・往復書簡 選集)
瀧口修造略年譜
資料 1925年10月〜1941年8月におけるSurréalisme の著作物の翻訳(および解説・注釈)
索引(人名・書名・作品名)
おわりに