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研究叢書

日本語の歴史的対照文法

編:野田 尚史
編:小田 勝

紙版

内容紹介

「歴史的対照文法」の方法と実際を示す
本書には、課題と方法、述語、連体・連用、指示・情報、疑問・確認、丁寧語の6分野13編の研究論文を収めた。対照するときの一方の言語は基本的に現代の日本語であり、もう一方はさまざまな時代の日本語である。対照研究によって初めて明らかにされる各時代の文法、とりわけ現代日本語文法の姿を知ることは、文法研究の可能性を広げるものであり、文法史研究者のみならず、現代日本語文法、方言文法の研究者にも必読の書となろう。詳細な索引付。

目次

本書の目的と概要 野田尚史・小田勝

第1部 対照文法の課題と方法
 
 日本語の歴史的対照文法の成果と課題 小田勝

 対照文法の領分 大木一夫

第2部 述語の対照文法

 「可能」「自発」の歴史的対照―「る・らる」と「可能動詞・られる」―吉田永弘

 「連体「なり」」の機能をどう捉えるか―「のだ」との用法比較を通して―  高山善行

第3部 連体・連用の対照文法

 副助詞のノ連体用法の史的展開 宮地朝子

 副詞から見た古代語と近代語 川瀬卓

第4部 指示・情報の対照文法 

 日本語指示詞の指示の変容―聞き手の存在と結びついた「そ」― 藤本真理子

 主語焦点構文における平安時代語と京都市方言の対照研究―古代語の文法にひそむ多様性を見出していくために― 竹内史郎

 現代語と古代語の「係り結び」―焦点表示機能と主題表示機能を視野に入れて― 野田尚史

第5部 疑問・確認の対照文法 

 話し手の行為について問う文―疑問文の歴史的対照の試み― 林淳子

 確認の終助詞の歴史的対照―現代語の「ね」と中古和文の「な」― 富岡宏太

第6部 丁寧語の対照文法

 現代日本語の「です・ます」と中世前期日本語の「候ふ」の異なり―「丁寧語不使用」の観点から― 福嶋健伸

 近世後期洒落本の丁寧語の運用―現代の談話資料との対照― 森勇太


索引

ISBN:9784757610002
出版社:和泉書院
判型:A5
ページ数:304ページ
定価:6000円(本体)
発行年月日:2021年06月
発売日:2021年06月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:CJBG
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:CFK
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:CBG
国際分類コード【Thema(シーマ)】 4:2GJ