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新興大国インドネシアの宗教市場と政治

著:見市 建

紙版

内容紹介

世界第4位の人口大国インドネシア。1998年のスハルト政権崩壊後の民主化の動きのなかで、メディアに登場する商品化された宗教市場の様相や政党の選挙戦略の変遷を論じる。
今年7月には、大接戦の末に初の庶民出身大統領ジョコ・ウィドドが誕生した。
他のイスラーム圏とは違う大きな可能性に満ちた、インドネシアの独自性を考察する。

目次

序 章
 「民主主義大国」インドネシア
 政治と宗教の市場
 標準化と商品化

第1章 インドネシアにおける政治・宗教市場の基本構造とその変化
 宗教と政治
 スハルト体制期におけるイスラーム化――マレーシアとの比較から
 民主化後の政党地図とイスラーム
 世論調査にみるイスラーム化の実態
 「敬虔さ」と政治的態度
 伝統主義と近代主義
 組織的所属
 小括

第2章 イスラーム主義の市場
 イスラーム主義出版市場の拡大と変化
 シーア派とその批判者
 カリフ制の樹立を目指す解放党
 武装闘争派のメディア戦略
 ジハードとフェイスブック

第3章 福祉正義党の台頭と限界――闘争から自己啓発へ
 民主化とイスラーム主義政党の台頭
 「開かれた政党」へ
 福祉正義党の「市場」――出版事業の分析から
 闘争から自己啓発へ

第4章 新たな宗教市場と政治
 大衆映画にみる「宗教」と「世俗」市場の融合
 「セレブ説教師」による宗教行為の商品化と政治

第5章 ジョコウィの台頭と政治・宗教市場
 「庶民派」の市長
 ジャカルタ州知事選と大統領への助走
 大統領候補への擁立と連立の論理
 ジョコウィ大統領誕生を可能にした政治と宗教の市場

終 章

著者略歴

著:見市 建
1973年生まれ。岩手県立大学総合政策学部准教授。専門は、政治学、地域研究。著書に『インドネシア――イスラーム主義のゆくえ』(平凡社選書)がある。

ISBN:9784757143371
出版社:NTT出版
判型:4-6
ページ数:205,33ページ
定価:2300円(本体)
発行年月日:2014年11月
発売日:2014年11月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JP
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:NH