日本語版への序文
序 文
【プロローグ】経済学と国ぐにと人びとの富 3
第1 部 調整と対立:生成的な社会相互作用 21
【第1 章】社会的相互作用と制度設計 23
正しい規則を獲得する 23
調整と対立:1 つの例 27
ゲーム 30
社会的相互作用の構造 35
調整の失敗 40
ゲームと制度 47
結論 53
【第2 章】自生的秩序:経済生活の自己組織化 55
進化的社会科学 57
居住分離:1 つの進化過程 64
行動進化のモデル化 67
進化的な安定性と社会的結果 74
所有権の進化 82
結論:偶然的な制度か 85
【第3 章】選好と行動 90
選好,理由,そして行動 96
状況依存的な選好 101
社会的選好 107
経験に基礎づけられた社会的選好関数 117
結論 121
【第4 章】調整の失敗と制度的対応 125
漁師の悲劇再訪 130
漁師の悲劇を回避する 137
チーム生産 146
調整問題の分類体系 155
結論 161
【第5 章】協力の利益を分ける:交渉とレント・シーキング 164
交渉問題 167
交渉力と分配結果:ナッシュ・モデル 171
交互提案モデルにおける内生的交渉力 174
欠点と進化論的拡張 179
組織的レント・シーキングと交渉の非効率性 186
利害の対立と交渉決裂 190
結論 195
第2 部 競争と協力:資本主義の諸制度 199
【第6 章】ユートピア資本主義:分権的調整 201
分権的配分と基本定理 204
一般競争均衡 210
コースの定理 216
コースの定理への2½ の声援 223
結論 225
【第 7 章】交換:契約,規範,パワー 227
市場規範 232
情報の非対称性と依頼人・代理人関係 242
市場における契約と行動 251
結論 258
【第 8 章】雇用,失業,そして賃金 260
雇用関係 262
均衡取引の特徴 270
一般均衡での労働市場 274
パレート改善のための交渉 276
企業はなぜ職を売らないのか 281
労働規律とインセンティブ:証拠 285
結論 287
【第9 章】信用市場と富の制約,および資源配分の非効率性 291
信用制約:証拠となる事実 295
借り手と貸し手 297
富の制約と信用市場からの排除 304
リスク回避,所有権,資源配分の効率性 311
結論 318
【第10 章】資本主義経済の諸制度 321
資本主義と効率的設計 324
企業:なぜ資本が労働を雇うのか 327
競争的交換におけるショートサイド・パワー 333
富の分配と契約の分配 338
階級:不平等な富,不完備契約,パワー 346
結論 348
第3 部 変化:制度と選好の共進化 351
【第 11 章】制度と個人の進化 353
問題の概観 355
選好の文化的進化 359
内生的選好 364
ホッブズ的均衡とルソー的均衡 368
均衡選択(狩猟採集民スタイル) 373
第1 次所有権革命のエージェント・ベース・モデル 377
結論 387
【第12 章】偶然,集合行為,制度的イノベーション 388
歴史のなかで生じうる諸制度の持続性と実現可能性 392
偶然と変化 395
規模の異なる部分集団における意図的な非最適反応行動 405
集合行為 411
結論:不平等の制度的エコロジー 415
【第13 章】制度と選好の共進化 421
互恵的利他主義と強い互恵性 425
個人的特質と集団的特質の共進化 428
多階層選択の論理 431
多階層選択のエージェント・ベース・モデル 437
進化の環境 447
結論 449
第4 部 結論 453
【第14 章】経済的統治:市場,国家,共同体 455
経済学と進化的社会科学 459
市場と国家:ポスト・ワルラシアン的比較 464
共同体の統治(ガバナンス) 469
制度的補完性と制度的クラウディングアウト 473
結論:マンデヴィルの間違い 477
問題集 481
1 ゲーム論の言語(§1) 481
2 ゲームに名前を付ける(§1) 481
3 監視と労働(§1) 482
4 五分五分(§1,3,5,12) 483
5 居住分離(§2) 484
6 進化的安定(§2) 484
7 ハトの陰謀,ブルジョアの侵入(§2)484
8 いつ何どきも連帯を(§2) 485
9 不平等回避と互酬(§3) 486
10 相性の悪さ(§4) 487
11 漁師の悲劇(§4) 488
12 自由気ままな職務と財政競争(§4) 489
13 非対称的なナッシュ交渉(§5) 490
14 交渉と取引特殊的資産(§5) 491
15 ろくでなしがコースに出会う(§6) 492
16 最適な偏狭主義か?(§7) 493
17 品質管理(§7) 494
18 刈分け小作制(§7) 495
19 トラックとバーター(§7) 495
20 ワルラシアンの労働市場均衡か?(§8) 496
21 異質労働(§8) 497
22 サボらないこと:北と南,黒人と白人(§8) 497
23 賃金助成金(§8) 498
24 基本所得(ベーシック・インカム)助成金(BIG)の着想(§8) 498
25 信用契約(§9) 499
26 なぜ誰も貧しい人々といっしょにビジネスをしようとしないのか(§9) 499
27 ショートサイド・パワー(§10) 500
28 消費者主権(§10) 501
29 家事労働(§10) 501
30 土地所有とその不満(§10) 501
31 契約を対比する(§10) 503
32 同調主義と利他主義(§11) 504
33 学習,模倣,分断化(§11) 505
34 歴史を作ろう(§11, 13) 505
35 進化安定的な分配の慣習(§12) 505
36 多階層選択(§13) 506
36 愛と憎悪の共進化(§13) 506
読書案内 507
参考文献 515
索引 549
訳者解説