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ヴァールブルク著作集 3

フィレンツェ文化とフランドル文化の交流

著:アビ・ヴァールブルク
監訳:伊藤 博明

紙版

内容紹介

初期ルネサンスにおける、フィレンツェの商人とフランドルの美術表現との文化的交流を詳細に跡づけ、北方絵画の特徴である人物や動物や身のまわりの風景などを目を欺くばかりに写しとった彩り豊かなみごとなイリュージョンを明らかにし、古代的な理想様式の成立過程をイコノロジーというテクネーで解き去る。

目次

第1章 一五世紀における北と南の芸術文化の交流
第2章 フランドル美術とフィレンツェの初期ルネサンス
第3章 一四八〇年頃のロレンツォ・デ・メディチのサークルにおけるフランドル美術とフィレンツェ美術
第4章 ウフィツィ美術館のロヒールの《キリスト埋葬》
第5章 一枚のフィレンツェの絵画のために——フランス・プリミティヴ絵画展に欠けていた作品
第6章 ブルゴーニュのタピスリーに見られる働く農民
第7章 初期ルネサンス絵画における古代的な理想様式の出現
附 論 初期ルネサンス絵画における古代的な理想様式の出現(講演草稿)
原 註
補 註
図版一覧
解 題 初期ルネサンスにおけるフランドルとフィレンツェの美術 加藤哲弘
解 題 フィレンツェ銅版画の誕生と発展 伊藤博明
あとがき
人名/著作名/美術作品名 索引

著者略歴

著:アビ・ヴァールブルク
美術史家ヴァールブルクは、一八六六年六月一三日、一七世紀以来ハンブルクに在住していたユダヤ系銀行家の七人兄弟の長男として、ハンブルクに生まれた。父はモーリッツ・ヴァールブルク、母はシャルロッテ。幼少より身体が弱く、一八七三年、アビが七歳のときにはチフスを患い、その結果就学が遅れる。体調の不安定さを自覚していた彼は、一八七九年、彼が一三歳のときに、すぐ下の弟マックスと有名な「契約」を結んだ。それによって、アビはマックスに、この有名な銀行家一族の「長子相続権」を譲り、そのかわりにマックスは、アビが望む本の代金を支払うことになる。豊かな資金をもとにアビが築き上げた類い稀な書籍コレクションの出発点である。
一八八六年、ボン大学に入学したアビは、美術史家のユスティ(Carl Justi, 1832-1912)やトーデ(Henry Thode, 1857-1920)、神話学者のウーゼナー(Hermann Carl Usener, 1834-1905)、文化史家のランプレヒト(Karl Lamprecht, 1856-1915)たちのもとで学ぶかたわら、自らが購入した図書の記録をとりはじめ…
監訳:伊藤 博明
イタリア・ルネサンスの美術史、哲学、文化史の専門家

ISBN:9784756605863
出版社:ありな書房
判型:A5
ページ数:3202ページ
定価:5000円(本体)
発行年月日:2005年05月
発売日:2005年04月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AGA