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ヴァールブルク著作集 2

フィレンツェ市民文化における古典世界

著:アビ・ヴァールブルク
監訳:伊藤 博明

紙版

内容紹介

記念碑的なボッティチェッリ研究(1893年)によって、イコノロジーという美術史上の方法論を開拓した文化史家アビ・ヴァールブルクが、再度フィレンツェに居を定めて、初期ルネサンス文化の深奥を考究した論文集。サンタ・トリニタ聖堂サッセッティ礼拝堂を舞台に、フィレンツェ市民文化における古典古代の再生の意味と影響について、国立公文書館所蔵の資料の博捜とドメニコ・ギルランダイオによるフレスコ画の鋭利な分析に基づいて明らかにする。また、素描集や銅版画など「小芸術」のなかに、中世からルネサンスへの芸術的発展の痕跡を見いだして、フィレンツェ市民文化の豊穣な世界を開示する。

目次

第1章 フィレンツェの金工師の図解年代記
第2章 フィレンツェの最初期の銅版画における〈愛のインプレーサ〉について
第3章 肖像芸術とフィレンツェの市民階級——サンタ・トリニタ聖堂のドメニコ・ギルランダイオ、ロレンツォ・デ・メディチとその一族の肖像
第4章 フランチェスコ・サッセッティの終意処分
第5章 マッテオ・デ・ストロッツィ——五〇〇年前のイタリアの一商人の息子
第6章 パラッツォ・メディチの着工
第7章 フィレンツェのサン・ロレンツォ聖堂旧聖具室における天文学的な天空描写
第8章 初期ルネサンス絵画における古代的な理想様式の出現
付録1 フィレンツェの最初期の銅版画における〈愛のインプレーサ〉について(オリジナル版)
付録2 初期ルネサンス絵画における古代的な理想様式の出現(オリジナル版)
原註
補註
図版一覧
解題
あとがき
人名/著作名/美術作品名 索引

著者略歴

著:アビ・ヴァールブルク
イコノロジーという美術史学における理論の創始者。現在ロンドン大学内にあるウォーバーグ研究所の開設者。20世紀の美術史学に大きな影響を与えた。
監訳:伊藤 博明
ルネサンス文化学の日本での第一人者。埼玉大学教授。

ISBN:9784756604835
出版社:ありな書房
判型:A5
ページ数:320ページ
定価:5000円(本体)
発行年月日:2004年06月
発売日:2004年06月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AGA