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国際原子力ロビーの犯罪

チェルノブイリから福島へ

著:コリン・コバヤシ

紙版

内容紹介

放射能問題は本当に収束したのか?原子力大国・フランスを知悉する著者が、福島に実害は出ないとうそぶく国連・WHOを籠絡した国際原子力ロビーの内実を分析し、ベラルーシ、ウクライナの現実から日本へ警鐘を鳴らす。

目次

■国際原子力ロビーの「略語表記」一覧

■序にかえて

■第一章 国際原子力ロビーとはなにか
なぜ、福島に来たのはWHOではなく、IAEAとICRPなのか
・IAEAとWHOの合意書(一九五九年)
広島・長崎以降、放射線被曝の何が解明されたか
・ABCCから放射線影響研究所へ
・ICRPとはなにか
・唯一、対抗するECRR
IAEAとはなにか―IAEA―WHO―ICRP―UNSCEARによる支配体制
・IAEA設立の経緯
・IAEAとチェルノブイリ
・国際原子力ロビーの一翼/日本の原子力ロビー
・国際原子力ロビーの核/フランスの原子力ロビー
・IAEAの金縛りにあっているWHOとは?
・IAEAと福島
・二〇一二年一二月のIAEA国際閣僚会議はなにを決めたか

■第二章 エートス・プロジェクトの実相から
エートス・プロジェクトの諸問題
・プロジェクトの目標
・チームの構成
・エートス1
・エートス2
・エートス・プロジェクトとはなにか:ミッシェル・フェルネックスの証言
・ベルラド研究所とエートス・プロジェクト
・継続されたコール・プロジェクト
・削除されたガイド:サージュ・プロジェクト
福島で行なわれたダイアログ・セミナーとはなにか
・ダイアログ・セミナーの内容
・「エートス・イン・福島」は市民による自発的運動なのか?
まとめとして 責任者の不在・過剰なる自己責任論・選択肢の不在

■第三章 内部被曝問題をめぐるいくつかの証言から
原子物理学者ワシリー・ネステレンコ
・ベルラド研究所
ユーリ・バンダジェフスキー、ガリーナ・バンダジェフスカヤ夫妻の研究 156
・バンダジェフスキーの逮捕と冤罪
抹殺されたアップル・ペクチン
アレクセイ・ヤブロコフの証言
結論にかえて

■資料
資料1
首相官邸HPに掲載された文章「チェルノブイリ事故との比較」
資料2
「どのようにして、フランスの原子力ロビーは、汚染地域における真実を葬り去るのか」
脱原発ネットワーク―725 のNPO連合
資料3
「原子力ロビーが犠牲者に襲いかかる時」ミッシェル・フェルネックス
資料4
「ストリン地区の住民の健康状態の推移」
資料5
「第三回ICRPダイアローグ・セミナー」より――ジャック・ロシャール発言の問題点
資料6
放射能防護関連を中心とする国際原子力ロビー 人脈と構造図

■あとがき

著者略歴

著:コリン・コバヤシ
1949年東京生。1970年渡仏、以来パリ近郊に在住。
美術家、ビデオ作家、フリージャーナリスト、著述家。
『Days Japan』パリ駐在協力者。
1970年代から核/原子力問題に関心を持ち、日仏の様々な軍事・民事の反核運動に関わる。
個展に、1989年パリ・ポンピドゥー・芸術文化センター〈Revue parlee〉、1992年上田画廊、1995年ギャラリーαM、など。
著書に『ゲランドの塩物語』(2001年岩波新書、2002年渋沢クローデル賞現代エッセイ賞)。
編共著に『市民のアソシエーション』(2003年太田出版)など。

ISBN:9784753103140
出版社:以文社
判型:4-6
ページ数:240ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2013年06月
発売日:2013年06月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:THY