はじめに
第1章 対話との出会い
1 競争原理を超えて
2 対話という言葉との出会い
3 9年間シュタイナー教育に取り組んで
第2章 言語を学ぶとは
1 言語が身につくとはどういうことなのだろう
2 コロナの体験から考えたこと
3 言語は抽象的なものなのか
4 〈記号接地問題〉の解決策として〈対話的にかかわる〉こと
5 言語の本質とは何だろう
6 学びとは何か
7 学びにおけるスキーマの重要性
8 学びにおける対話の重要性ICAP理論
コラム1 ネパール訪問記 1.日本語学校訪問記
第3章 対話による日本語教育
1 パウロ・フレイレ
2 CEFRをとおして対話的な言語教育を考える
3 CEFR2020の能力記述文の具体例
4 日本語教育の参照枠
5 日本語教員人材の養成――求められる対話力とは
6 A段階に対するCEFR・日本語教育の参照枠による日本語教育の実践例
コラム2 ネパール訪問記 2.多文化共生の旅
第4章 実践と理論の往還
1 実践との出会い
2 実践研究との出会い
3 省察的実践とは何か
4 バックワード・デザイン
5 実践研究報告1 A1段階 中国からの未入国学習者向けオンライン授業(2020)
6 実践研究報告2 オンライン双方向授業が自律学習を高める可能性についての考察
7 実践研究報告3 B段階の学生:自らの言語学習の〈省察〉が言語学習への信念を育む可能性
8 実践研究報告4 大学の日本語教員養成課程の教壇実習を指導した日本語学校指導教師の成長
コラム3 学生の故郷 新疆ウイグル自治区 訪問記
第5章 日本語教育における対話の実践
1 日本語教育の参照枠に書かれたCan-do一覧
2 A段階の授業 『私の一週間』:〈書く活動〉と〈発表〉と〈聞く活動〉と〈やりとり〉
3 B1段階の授業 『私の将来設計』
4 B2段階の授業 プレゼンテーション
5 B1、B2段階(自立した学習者)の授業 ディベート
6 B段階の授業:日本人学生との対話実習
7 B段階の授業:日本人学生によるCLIL による教壇実習
8 留学生の自己表現 「私たちの生きる」
9 日本人学生の自己表現 「私たちの生きる」
コラム4 新疆ウイグル自治区からの学生の結婚式に参加して
第6章 寄りそうということ
1 留学生の学びに寄りそって
2 大学生の学びに寄りそって
3 留学生と日本人学生との往復書簡
4 私が留学生と交わした往復書簡
5 暗闇によりそって
6 「私とあなた」から「あなたと私へ」
読書案内
1.毎日新聞取材班(2020)『にほんでいきる』明石書店
2.玉置太郎(2023)『移民の子どもの隣に座る 大阪・ミナミの「教室」から』朝日新聞出版
3.河路由佳(2023)『日本語はしたたかで奥が深い くせ者の言語と出会った〈外国人〉の系譜』研究社
4.オスタップ・スリヴィンスキー作/ロバート・キャンベル訳著(2023)『戦争語彙集』岩波書店
5.大江健三郎(2003)『往復書簡 暴力に逆らって書く』朝日新聞社
6.ドナルド・キーン(2020)『日本文学を読む・日本の面影』新潮選書
7.三代純平・佐藤正則編(2024)『日本語学校物語 開拓者たちのライフヒストリー』ココ出版
あとがき
索引