はじめに
第1章 日本の子どもアドボカシーセンター――誕生、ミッション、要件、課題
1 はじめに
2 イギリスにおける子どもの権利運動の発展
3 チャリティ団体としての子どもの権利団体
4 イギリスにおける子どもの権利団体の活動
(1)歴史のあるチャリティ団体
(2)コーラムボイス
(3)全国青年アドボカシーサービス
(4)イギリスの子どもの権利団体から学ぶもの
5 先行事例としての障害者自立生活センター
6 日本における子どもアドボカシーセンターの誕生と発展
7 子どもアドボカシーセンターのミッション
8 子どもアドボカシーセンターの要件
9 子どもアドボカシーセンターの課題と展望
10 おわりに
第2章 子どもアドボカシーセンターOSAKAの誕生と発展
1 はじめに
2 子どもアドボカシーセンターOSAKAの設立
3 子どもアドボカシーセンターOSAKAの特徴
(1)子どもの声を聴いて、子どもとともに
(2)基本方針
(3)OSAKAの先駆性
4 子どもアドボカシーセンターOSAKAの組織運営
(1)OSAKAの組織体制
(2)OSAKAの事務局体制
(3)訪問アドボカシーにかかわる事務局の役割
〈1〉訪問施設等との事前調整
〈2〉各訪問先への訪問前の準備
〈3〉子どもから意見表明の意思表示があった場合の対応
〈4〉訪問時のトラブル対応など
(4)関係機関との連携
〈1〉スキーム構築
〈2〉職員研修・説明会
〈3〉システム検討会
5 子どもアドボカシーセンターOSAKAの実践活動
(1)子どもアドボカシーセンターOSAKAの実践活動の概要
(2)実践コラム①――児童養護施設コーディネーターとしてのふりかえり
(3)実践コラム②――主担の役割とは
(4)実践コラム③――みんなでチームをつくりあげること
(5)実践コラム④――障害児施設の訪問アドボカシー
(6)実践コラム⑤――子ども主導のアドボカシー~「つけ入ってくる隙」を持ちながら
6 子どもアドボカシーセンターOSAKAの今後の展望
(1)事業の展開
(2)ジレンマと前進
(3)モヤモヤとともに発展
第3章 子どもアドボカシーセンターNAGOYAの誕生と発展
1 はじめに
2 子どもアドボカシーセンターNAGOYAの設立
3 子どもアドボカシーセンターNAGOYAの特徴
(1)独立性・公益性・市民性・持続可能性
(2)基本方針
(3)合意形成のプロセス
(4)アドボカシーセンターNAGOYAの特徴
4 子どもアドボカシーセンターNAGOYAの組織運営
(1)事務局の組織
(2)運営体制
(3)行政、公的機関との関係
(4)その他の団体等との連携
(5)実践コラム①――ネットワーク構築
5 子どもアドボカシーセンターNAGOYAの実践活動
(1)一時保護所でのアドボカシー
〈1〉試行的実施の経緯
〈2〉アドボケイト訪問導入にあたって説明会の開催
〈3〉導入までのスケジュール(二〇二二年四月~七月)
〈4〉子どもへの説明会の開催
〈5〉訪問アドボカシーの体制
〈6〉システム検討会について
(2)実践コラム②――児童養護施設の訪問アドボカシー
(3)実践コラム③――地域でのアドボカシーカフェ
(4)実践コラム④――アドボケイトの養成とスーパービジョン
(5)子どもの参画に向けた活動
6 子どもアドボカシーセンターNAGOYAの今後の展望
(1)声を聴かれる権利と子ども期の保障
(2)訪問アドボカシー(意見表明等支援事業)が目指すもの
(3)アドボカシーセンターの発展に向けて
第4章 各地の子どもアドボカシーセンターの誕生と発展
1 調査の概要
2 子どもの声からはじめよう
(1)はじめに
(2)団体設立の萌芽
(3)子どもアドボカシー実践――出発と歩み
(4)事業の概要――実践の現状
〈1〉訪問アドボカシー事業
〈2〉個別アドボカシー事業
〈3〉アドボケイト養成事業
〈4〉権利普及啓発事業
(5)「子どもの声からはじめよう」のこれから――実践課題の自覚
(6)子どもアドボカシーセンターの展望――インタビューにもとづく考察 147
3 子どもアドボカシーセンターみやぎ
(1)はじめに
(2)「アドボカシーを広めたい」という思いが原点
(3)子どもアドボカシーセンターみやぎの体制や活動について
〈1〉事業内容について
〈2〉訪問アドボカシー活動開始までの準備期
〈3〉訪問アドボカシー活動
〈4〉スーパービジョンの体制
〈5〉システム検討会
〈6〉アドボケイト活動の課題など
(4)行政との関係性と「独立性」の担保について
(5)追記――子どもアドボカシーセンターみやぎの訪問・児童自立支援施設さわらび学園での意見交換会
(6)まとめに代えて
4 トナリビト 子どもアドボカシーセンター熊本Me:vo(みぃぼ)
(1)トナリビト、Me:vo(みぃぼ)について
(2)インタビュー概要
(3)法人事業の全体像とアドボカシーセンターの位置づけ
(4)情報管理におけるキントーンの活用
(5)行政や児童相談所、施設等との関係
〈1〉ベースとなる信念とマインド
〈2〉行政組織の特徴、契約書
〈3〉児童相談所との会議、進捗確認(一時保護所訪問について)
(6)児童養護施設等や企業との関係
〈1〉児童養護施設等
〈2〉企業からのサポート
(7)子どもアドボカシー事業の仕組み
(8)まとめ
5 子どもアドボカシーセンターMIE
(1)一時保護所および児童養護施設
(2)子ども食堂
(3)学校アドボカシー
(4)その他
(5)センターの体制
(6)まとめ
6 toddle(タドル)わかやま――一人ひとりにアドボケイトをつける方法とは
(1)はじめに――「私のアドボさん」
(2)一人ひとりにアドボケイトをつける理由
(3)実施方法
(4)アドボケイトの人数・予算
(5)子ども一人ひとりにアドボケイトをつけるメリット
(6)面談方法・事例
(7)里親家庭に一時保護委託された子どもへの対応
(8)課題
(9)考察――インタビュアーから
(10)追記――二〇二四年四月からの動き~児童福祉施設や児童福祉審議会のアドボカシーも~
第5章 移行期における障害児のアドボカシーに関する研究――障害児入所施設職員へのインタビュー調査から
1 研究の背景と目的
(1)障害児の権利を巡る国際的な動向
(2)障害児入所施設で暮らす障害児の移行の現状
(3)障害児入所施設で暮らす障害児の移行調整を巡る施策の動向
(4)研究の目的
2 研究方法
(1)アクションリサーチの方法
(2)インタビュー調査の方法
(3)倫理的配慮
3 研究結果
(1)地域移行を目指した施設訪問アドボカシーの活動概要
(2)地域移行を目指した施設訪問アドボカシーの試行実践の評価
〈1〉【将来の暮らしについて考える機会】
〈2〉【将来の暮らしにかかわる意見が聴かれる機会】
〈3〉【将来の暮らしにかかわる意見表明の機会】
〈4〉【アドボケイトと施設職員の関係性にかかわる困難】
〈5〉【アドボケイトと家族・関係機関との関係構築】
〈6〉【外出時の安全の確保】
4 考察
(1)地域移行を目指した障害児の施設訪問アドボカシーのあり方
(2)移行調整会議における障害児本人の参加とアドボケイトの役割
5 本研究の意義と今後の課題
第6章 障害者入所施設への施設訪問アドボカシー活動の記録――はじまり・コロナ禍・現在地に関するオートエスノグラフィー
1 はじめに
2 活動の背景となる個人史
3 障害者入所施設への訪問活動の誕生
(1)研究班
(2)準備期
(3)アドボケイト第一期――支援専門職・ゼミ卒業生
(4)アドボケイト第二期――当事者家族
(5)アドボケイト第三期――自立生活センター当事者職員・健常者職員
4 アドボケイトがコロナ禍で直面したこと
(1)コロナ禍
(2)アドポスト
(3)アドボチャンネル
(4)一人訪問+オンラインカフェ
5 現在地――訪問活動の継承と個人の生活
6 おわりに
第7章 重症心身障害児者アドボカシーことはじめ
1 はじめに
2 重い障害のある子どもの声
3 重い障害のある人と共に歩む人たち
(1)ひまわり教室
(2)北村佳那子さんの暮らし
(3)インタビューの概要
4 重い障害のある人の声をどのように聞くか
(1)関わり続ける
(2)あの手この手でアプローチ
(3)聞こえてくる声――嘘はつかない
(4)チームで取り組む
(5)他者から聞く話
5 おわりに
第8章 援助方針会議への子ども参加研究――名古屋市のお手紙参加の取り組みから
1 はじめに
2 名古屋市での実施概要
3 実施手順
4 手紙の実例
5 子ども・児童相談所職員・アドボケイトへの調査方法・倫理的配慮
6 調査概要
第9章 子どもの権利擁護機関における子どもアドボカシーとその実践
1 はじめに
2 子どもの権利擁護機関におけるアドボカシーと独立アドボカシーの違い
(1)地方自治体が設置する子どもの権利擁護機関
(2)子どもの権利擁護機関が行う子どもアドボカシー
(3)子どもの権利擁護機関と独立アドボカシーの相違点
3 子どもの権利擁護機関における子どもアドボカシーの実践――名古屋市子どもの権利相談室「なごもっか」への申立て事例から
(1)名古屋市子どもの権利擁護委員が設置する子どもの権利相談室「なごもっか」とは?
(2)高校生による「学校施設の安全確保」の申立て
(3)子どもの権利擁護委員による調査・調整活動
4 子どもの声からはじまる制度改善
5 おわりに
第10章 国際的な視点からみた日本の子どもアドボカシーセンターの独自性と意義――イギリスとスウェーデンのNPO実践に照らして
1 はじめに
2 日本での子どもアドボカシーの概念とCCA実践の登場
(1)日本での経緯と文脈
(2)日本の子どもアドボカシーセンター(CCA)とは
3 海外における概念と用語、実践の概観
(1)子どもの権利擁護、子どもアドボカシーに関わる概念
(2)アメリカの「CAC」と欧州の「バーナフス」
4 海外NPOの個別アドボカシー実践――イギリスとスウェーデンを例に
(1)イギリス(イングランド)
〈1〉コーラムボイス(CORAM VOICE)
〈2〉JFKL(Just for Kids Law)
(2)スウェーデン
〈1〉子どもの権利事務所(Barnrättsbyrån)
〈2〉マスクロスバーン(Maskrosbarn)
5 日本の子どもアドボカシーセンターの独自性と意義
(1)イギリス、スウェーデンと比べた日本の特徴、独自性
〈1〉対象となる子どもの状況、つながり方
〈2〉個別アドボカシーを行う主な場面、状況
〈3〉専門職の位置づけ
〈4〉研究と実践
(2)日本のCCAの意義――日本の既存システムに「子ども中心」を伝える革新者
6 おわりに
終章 研究の概要
1 子どもアドボカシーセンター研究の始まりと展開
2 研究の目的
3 研究の方法
4 障害児者の地域移行を志向する施設訪問アドボカシーの開発