序章 本書の課題と構成
第一部 不平等体制と租税問題
第一章 不平等体制と累進税――ピケティの議論をめぐって
一 累進税の歴史的成果
(一)富の格差の縮小と累進税
(二)累進税の歴史的変化
二 累進税の社会的役割
(一)累進税と社会的公正
(二)累進税と社会民主主義
三 累進税の国際的次元
(一)欧州統合と租税政策
(二)新欧州建設のマニフェストと累進税
(三)欧州連邦制と共通租税政策
第二章 租税の公正と社会国家――フランスでの議論をめぐって
一 ルソーの租税論と社会的公正
(一)租税と市民の同意
(二)租税の公正と不平等
二 連帯主義と累進税
(一)累進税の正当化
(二)累進税のイデオロギー
三 財政社会学と租税・社会国家
(一)フランスの財政社会学
(二)租税国家=社会国家の機能
四 租税政策と国民負担
(一)栄光の三〇年の租税政策
(二)新自由主義と租税政策の転換
五 租税に対する市民の反抗
(一)租税に対する抵抗運動
(二)マクロン政権の租税政策の不公正
第二部 不平等体制と社会・グローバル問題
第三章 教育と保健医療の不平等体制
一 教育機会の不均等と社会的不平等
(一)教育サービスへのアクセスの不均等
(二)学校教育の不平等
二 能力主義と知識資本主義
(一)能力主義と人的資本
(二)知識資本主義の出現
(三)デジタル分断と社会的不平等
三 教育体制の不平等――フランスをめぐって
(一)教育支出の不公正
(二)教育体制の差別化
四 保健医療体制と社会国家
五 感染症と保健医療の不平等――コロナパンデミックをめぐって
(一)コロナパンデミックと保健医療のグローバル不平等
(二)ポストコロナの保健医療体制―フランスをめぐって
第四章 人種差別とジェンダー差別
一 人種差別の歴史認識
(一)人種差別と奴隷制
(二)ポスト奴隷制の人種差別
二 人種差別と社会的不平等
(一)人種差別と社会的ヒエラルキー
(二)人種差別の「見える」化
三 人種差別と移民問題――フランスをめぐって
(一)人種差別とグレートリプレースメント論
(二)移民と社会的混成
(三)移民と社会秩序
四 ジェンダー差別の歴史・社会認識
(一)ジェンダー差別の歴史認識
(二)ジェンダー差別の社会認識
五 ジェンダー差別と女性の解放
(一)ジェンダー差別の社会的・経済的実態―フランスを中心として
(二)ジェンダー差別の解消
(三)女性解放の進展
第五章 グローバルサウスと不平等体制
一 ポスト植民地主義とグローバルサウス
(一)植民地主義と賠償責任
(二)ポスト植民地主義と植民地性
二 旧植民地の反逆――アフリカの旧フランス領をめぐって
(一)ニジェールの軍事クーデター
(二)ガボンの軍事クーデター
三 アフリカの反植民地主義の展開
(一)軍事クーデターの背景
(二)旧植民地の民主主義革命―セネガルをめぐって
四 グローバル資本主義とグローバルサウス
(一)新自由主義とグローバルサウス
(二)グローバルサウスと不平等体制
五 グローバルサウスと新国際秩序
(一)新ワシントンコンセンサスとグローバルサウス
(二)BRICSの拡大とグローバルサウス
(三)グローバルサウスの要求と国際秩序の改革
(四)地政学的危機とグローバルサウス
第三部 不平等体制とエコロジー問題
第六章 気候変動と社会的公正
一 エコロジー危機と「資本新世」
(一)エコロジー危機の歴史認識
(二)分析概念としての資本新世
二 先進諸国の気候変動対策
(一)米国のインフレーション抑制法
(二)欧州のグリーンディール
(三)フランスのエコ社会への移行対策
三 気候変動対策と国際協力
(一)気候温暖化の加速
(二)COP28の意義と限界
(三)炭素爆弾と先進諸国の偽善
(四)再生可能エネルギーと資源・環境問題
四 気候変動と社会問題
(一)気候変動と不平等体制
(二)気候変動とグローバルサウス
(三)エコロジーと農業問題
五 気候変動対策と資金問題
(一)グローバルサウスへの金融支援
(二)気候変動対策の資金需要
(三)公正なエコ社会と租税政策
終章 資本主義の超克をめざして
一 株主資本主義と参加型社会主義
(一)株主資本主義と不平等体制
(二)ピケティの参加型社会主義論
二 参加型社会主義に対する批判と反批判――フランスをめぐって
(一)右派からのピケティ批判
(二)マルクス主義者によるピケティ批判
(三)修正資本主義論をめぐる諸問題
三 成長主義とエコ社会主義
(一)資本主義の持続可能性
(二)マルクス主義者とエコロジスト
(三)左派とエコロジストの共闘
(四)生活様式の転換と家父長制資本主義
参考文献
あとがき
索引