秘録・在日コリアンヒストリー
戦後の民族組織結成から芸能・タカラヅカまで
編:兵庫朝鮮関係研究会
内容紹介
100年をこえる歴史のなかで在日コリアンは、戦前、戦後日本にどのような遺産を残したか。解放後の民族団体結成にまつわる秘話、商工人による民族団体への寄与、舞台芸術への朝鮮文化の影響、在日と南北をつなぐ芸能、多方面にわたる生の軌跡と民族の誇りを紹介する。
目次
まえがき
第1部
在日本朝鮮人連盟兵庫県本部の結成と活動[徐根植]
在日本兵庫県朝鮮人連盟(朝連兵庫)の結成
神戸新聞に見る朝連兵庫の活動
朝連兵庫の定期大会
混乱する状況を収めるために行動した朝連兵庫
自由商人として自由市場と呼ばれた闇市で
国際ギャング団事件
在日本朝鮮居留民団兵庫県本部の結成[徐根植]
「民団兵庫五五年の歩み」に見る民団兵庫の結成
一九四七年三月「兵庫県知事引継書」から
神戸新聞から
尼崎民団支部結成時における乱闘事件から
『大阪民団時報』に見る民団兵庫の結成
一九四六年一二月と一九四八年六月の違い
丹波篠山市在日コリアン足跡等銘板の報告[徐根植]
愛の絆に生きる人――在日韓国人としての小浪義明[金勇秀]
はじめに
出生年月日と場所
家族構成と学歴
水商売への道
戦時下の振る舞い
終戦後の組織人としての小浪(一九四五年~一九五〇年)
終戦後の商売人としての小浪(一九四五年~一九五〇年)
一九五〇年代の組織人としての小浪と民団兵庫
一九五〇年代の経済人・文化人としての小浪
一九五〇年代の小浪の趣味と私生活
一九六〇年から一九六五年までの小浪
赤坂ミカド買収劇
勝利出版とミカドジム
脱税事件
韓国系商工人として
おわりに
第2部
淑香伝戯曲――村山知義と朝鮮、そして宝塚歌劇団[高龍弘]
前口上
第一幕 帝国劇場
――第1場 日比谷と役者
――第2場 演劇改良会と朝鮮
――第3場 帝国劇場開幕
第二幕 阪急・東宝グループの誕生
――第4場 結ばれた鉄道人脈
――第5場 華麗なる一族と大衆
第三幕 主義者の群像
――第6場 夜明け前
――第7場 熱い冬の時代に
――第8場 盛と衰
――第9場 新劇の巨人
第四幕 春香伝から淑香伝へ
――第10場 広汎な大衆を相手に
――第11場 カップとコップ
――第12場 新協劇団版の春香伝
――第13場 宝塚版の淑香伝
終幕
――第14場 内鮮一体
――第15場 「その後」の数々
キム・ヨンジャ 世界に羽ばたく不死鳥伝説[高祐二]
序章 朝の国から
第一章 歌の花束
第二章 夜明け前
第三章 北のアカシヤ
第四章 イムジン河
第五章 アモール・ファティ
あとがき