はじめに
第1部 探究学習の方法
総論 「探究」を俯瞰する――不安を抱く教師たちへ[前田輪音]
1 はじめに なぜ「探究」なのか その社会的背景
2 探究的な活動の片鱗は昔から・どこででも見出される
3 探究のサイクルはなじみ深い過程
4 本書で想定されている教科・科目・時間、そしてテーマ
5 探究の多様な仕掛け――方法・形態・全体の構成(流れ)・外部連携
6 改善のくりかえし――社会の課題と探究における課題ともに
1 課題の設定――問いを立てる[中平一義]
1 はじめに
2 問いの対象
3 問いの構造と探究する問い
4 まとめ――問いを立てる
2 情報の収集――適切な方法で適切な内容を[渡邊弘]
1 はじめに
2 育成を目指す資質・能力と情報の収集との関係
3 「ググって終わり」からの脱却――適切な方法による情報収集を実現する指導
4 内容の適切さを判断することの重要性
5 情報収集の指導に関するティップス
3 整理・分析――学び合う・論じる[村井大介]
1 はじめに
2 様々な情報の整理・分析の仕方
3 考察を深める視点をもたせるには――生徒を個別に指導する際のポイント
4 考察を深める機会をつくるには――学級集団を指導する際のポイント
4 探究のまとめ――探究の成果を論文にして発表する[杉浦正和・吉田俊弘]
1 はじめに
2 論文を書く意義とその基本構成――高校生的構成
3 ピア・レビューを取り入れた論文作成のすすめ
4 発表に向けたスライド作成
5 論文を書く意義
5 期待されるアクションへ――社会参加、政治参加のヒントになれば[杉浦真理]
1 当事者として気になる社会課題を見つける
2 法的、心理的、社会的課題を問いあわせる力
3 社会をシミュレートする
4 社会団体に学ぶ、イベントに参加する
5 生徒も知っている意見表明のツール
6 活動評価のあり方――学習者の自己評価と他者評価[杉浦正和]
1 探究の質をあげるための自他評価と観点別評価
2 ルーブリック評価のあり方と利点(大学教員のための評価法)
3 論文のルーブリック表を作成する(第4章「探究のまとめ」参照)
4 短期間における探究的な学習のルーブリック評価法
第2部 社会とつながる方法
総論 社会とのつながり方を可視化する
1 日常生活ですぐにできること[杉浦真理]
1 はじめに
2 スマホやニュースを見てどんな出来事があるか探してみよう
3 時事問題を発表してみよう
4 時事問題を掘り下げてみよう
5 街を観察してみて、おかしなところ、社会の課題にコミットする
6 当事者意識をもって日常生活を意識的に営んでみる
2 他の人や事業を支援する[山田一貴]
1 はじめに
2 イベントに参加する
3 署名する
4 寄付する
5 クラウドファンディングで支援する
6 投資する
3 ひとりでもできる意見表明[菅澤康雄]
1 はじめに
2 新聞に投書する
3 小論文コンクールに応募する
4 パブリック・コメント制度を利用する
5 SNSで発信する
6 デモや集会に参加する
4 仲間とともに意見を表明する[吉田俊弘]
1 はじめに
2 学習会を組織して自分たちの意見を発表してみよう
3 学校行事やコンテスト・コンクールを利用して意見を表明してみよう
4 学外の人々とつながり意見を交換してみよう
5 学んだ成果を立法・行政などに働きかけてみよう
5 政治や司法のしくみを知る・実践する[今陽童]
1 はじめに
2 政治や司法を「模擬体験」する
3 政治や司法を「実践」する
6 社会の課題の解決に向けて実践する[杉浦正和]
1 はじめに
2 NPOを中心とした活動への協力や行政施策の改善促進
3 社会的責任を果たすCSR活動と社会的価値を実現するCSV活動
4 社会問題解決のための企業、ソーシャルビジネスのあり方
5 小さな場の問題解決を目ざして解決のあり方を具体化する
7 困ったときに救済を求められるようになる[池田賢太]
1 はじめに
2 自分自身の困りごとを言語化してみよう
3 困難は分割せよ
4 奨学金問題を例にして考えてみる
5 専門家に相談してみるという選択肢を持つ
第3部 生徒と探究したい22のテーマ
1 校則――制服のない学校で制服について考える【A.学校と子ども】[和田篤史]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
5 総括
2 子どもの貧困【A.学校と子ども】[大井はるえ]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
3 選択的夫婦別姓――学び・考え・請願する【B.ジェンダー・平等】[杉浦真理]
1 課題の設定――選択的夫婦別姓を導入して将来結婚したときに社会的不利益をなくす
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
4 同性婚――学び・熟議し・省察する【B.ジェンダー・平等】[中平一義]
1 課題の設定――同性婚の授業づくりのために
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
5 ジェンダー・平等――LGBTQ+を考え調査し学校を変える【B.ジェンダー・平等】[杉浦真理]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
6 労働――少女は「はた」を「らく」にできるのか?【C.働く】[植田啓生]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
5 アクションと評価
7 過労死――人間らしく働くために【C.働く】[真野春子]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
5 アクション
6 評価
8 自己責任論と社会保障――高齢者が貧困に陥るのは自己責任か【D.格差とセーフティネット】[別木萌果]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
9 生活保護【D.格差とセーフティネット】[福田秀志]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
5 評価
10 税金と国債、国家財政【E.財政と金融】[野嵜雄太]
1 課題の設定――財政に関する問いを立てる
2 情報の収集――視点を定めた調査活動
3 整理・分析――情報の共有と学び合い
4 まとめ――外部人材の活用と他教科との連携
5 アクション
11 社会的共通資本と民営化【E.財政と金融】[福田秀志]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
5 評価
12 社会的起業――ソーシャルビジネスを考えてみよう【E.財政と金融】[井出教子]
1 課題の設定――「○○○」のあるところにビジネスは生まれる
2 情報の収集(2~3時間)
3 整理・分析(3時間)
4 探究のまとめ
5 探究活動をより効果的なものにするために
13 気候危機とその対策――気候変動「模擬」訴訟【F.環境・エネルギー】[八島朔彦]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
5 アクション
14 再生可能エネルギー――学び・考え・提案する【F.環境・エネルギー】[山田一貴]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
5 アクション
6 評価
15 核軍縮――核軍縮を呼びかける手紙【G.平和】[飯島裕希]
1 課題の設定――核軍縮に向けて、誰に何を呼びかけるか
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ――核軍縮を呼びかける手紙
16 日米安保と沖縄――安全保障のあり方の探究へ【G.平和】[和井田祐司]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
5 評価
17 世界の紛争:教室から始まる世界平和――生徒を蚊帳の外に置いてはいけない【G.平和】[井田佐恵子]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析――論点整理・再検証のためのグループ討議・発表
4 まとめと評価
5 アクション
18 難民――ウクライナ難民から考える難民問題【H.人種・移民・難民】[小島健太郎]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ(アクションを含む)
19 人種差別――人権行使への抑圧とどう闘うか【H.人種・移民・難民】[山﨑裕康]
1 課題の設定
2 情報の収集――米国公民権運動の主要なトピック
3 整理・分析――米国公民権運動の授業構成
4 まとめ
20 移民・外国人労働者【H.人種・移民・難民】[室田悠子]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
21 パンデミック・感染症――世界史の授業から学ぶ【I.パンデミックと災害】[今陽童]
1 課題の設定
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
5 アクション
22 災害と防災――自然災害からどのように身を守るか【I.パンデミックと災害】[篠塚明彦]
1 課題の設定――自然災害に遭遇した際にいかに自分の身を守るか
2 情報の収集
3 整理・分析
4 まとめ
おわりに
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