推薦のことば
読者のかたへ
日本の読者のかたへ
プロローグ 訃報
第Ⅰ部 声をあげる者は、誰一人残っていなかった
第1章 第1次検挙(1977・2・8~2・18)
備忘録1
第4被告人 金秋白の話 自分の名前を奪われてからやっと密室を出ることができた
第5被告人 金成起の話 ここでの夜は 終わりが見えない
第3被告人 高才元の話 犯罪はそのようにして完成された
第2被告人 金基五の話 この壁は崩れないだろう
第1被告人 姜宇奎の話 祖国は彼からすべてを奪っていった
中央情報部 捜査五局
第2章 第2次検挙(1977・2・22~3・8)
備忘録2
第6被告人 姜容奎の話 罪なき草が身動きもできずただ倒れてゆくだけだった
第7被告人 高元瑢の話 地上で解くことができなければ、天上でも解くことができない
第11被告人 張奉一の話 この世の中、誰に平和な夜が保証されるだろうか
第8被告人 李根満の話 国という苛酷な名前を消したかった
第9被告人 李五生の話 誰のための祖国か
第10被告人 金文奎の話 人生は破壊されて、砦はなかった
再び、金秋白の話 捨てられて忘れられる ある孤独な人類を考えた
中央情報部の南山分室、そして西大門拘置所
第Ⅱ部 神は真実を知るが、最後までお待ちになられる
第1章 報道(1977・3・24)
備忘録3
事件の背景:暗闇のなかでも言葉の灯芯は消えなかった
言論報道:ここにスパイがいる
参考人たちの話:「スパイに包摂された者」と呼ばれた人たち
許玉子(金秋白の妻)の証言
カン・ミソン(仮名、康華玉(姜宇奎の妻)姪)の証言
ク・ソニ(仮名、姜宇奎家の家政婦)の証言
イ・ナムギル(仮名、李五生の知人)の証言
ファン・ジソク(仮名、書道家)の証言
チェ・フィナム(仮名、民芸品店の主人)の証言
イ・ジェスン(仮名、東京江戸川区民団常任顧問)の証言
カン・セヒョン(仮名、K大学仏文学科教授)の証言
姜宇奎さんを救う会
第2章 裁判(1977・4~1978・2)
備忘録4
一審公判 ソウル地裁刑事部(1977年4月15日~6月24日):悪法の時代
被告人姜宇奎と弁護人の主な問答
被告人金秋白と弁護人の主な問答
被告人姜容奎と弁護人の主な問答
被告人高元瑢と弁護人の主な問答
被告人張奉一と弁護人の主な問答
被告人金文奎と弁護人の主な問答
被告人高才元と弁護人の主な問答
被告人金成起と弁護人の主な問答
被告人金成起の弁護人と被告人姜宇奎の補充問答
被告人李根満と弁護人の主な問答
被告人李五生と弁護人の主な問答
被告人李五生の弁護人と被告人高元瑢の補充問答
被告人李五生の弁護人と被告人姜宇奎の補充問答
被告人金基五と弁護人の主な問答
裁判長と被告人姜宇奎の主な問答
控訴審 ソウル高等法院(1977年10月17日~11月3日):絶望から希望をもてるようにしてくれ
被告人姜宇奎と弁護人の主な問答
被告人金基五と弁護人の主な問答
被告人金成起と弁護人の主な問答
被告人李根満と弁護人の主な問答
被告人李五生と弁護人の主な問答
被告人金秋白と弁護人の主な問答
被告人金秋白の弁護人と被告人姜宇奎の補充問答
被告人金秋白と弁護人の主な問答
裁判長と被告人姜宇奎の主な問答
上告審 大法院(1978年2月28日):ついに真実は棄却された
裁判の後
第Ⅲ部 起訴されなかった犯罪は匿名のなかに忘れさる
第1章 真実究明(2005・12~2010・5)
備忘録5
真実究明申請(2005年12月~2006年3月2日):真実・和解のための過去事整理委員会
ホ・ビョンソン(母方のおじ)さんとの面談:2006年1月末、母の家にて
一番上のおばさんとの面談:2006年2月初旬、いとこの兄の家にて
李五生さんとの面談:2006年2月初旬、済州Kホテルコーヒーショップにて
姜容奎さんとの面談:2006年2月初旬、姜容奎さんの家にて
事件記録、情報公開請求:2006年2月
チェ・ヨンスク(金文奎の長男の嫁)さんとの面談:2006年2月中旬、母の家にて
金基五さんとの電話通話:2006年2月末
李根満さんとの面談:2006年2月末、母の家にて
申請書受付:2006年3月2日
真和委調査1期(2006年3月~2008年5月):調査開始決定
真和委調査2期(2008年5月~2010年5月):真実究明決定
「姜宇奎さんを救う会」の会報との出会い:2009年9月
姜宇奎さんの家族との出会い:2009年11月、日本にて
真実究明:2010年5月
真実・和解のための過去事整理委員会(真和委)の活動
第2章 再審(2010・6~2016・6)
備忘録6
再審準備(2010年6月~同年10月):ともに歩む道
再審請求、開始(2010年10月~2013年11月):一日千秋、嘆願
小泉義秀さんの嘆願書――2014年2月28日
佐藤靖子さんの嘆願書――2014年2月28日
小泉順子さんの嘆願書――2014年2月28日
再審公判、宣告、判決確定(2014年5月~2016年6月):無罪
第一回公判 2014年5月28日
第二回公判 2014年7月2日
第三回公判 2014年8月13日
第四回公判 2014年9月24日
第五回公判 2014年10月22日
宣告 2014年12月19日
上告 2014年12月23日
確定判決 2016年6月9日
エピローグ つまずきの石
姜宇奎の娘、姜菊姫の思い
本書刊行に寄せて 姜宇奎さんを救う会
翻訳を終えて 斉藤圭子
解説 冤罪ではなく、国家権力による「スパイ』捏造事件[李昤京]
付録 資料
「姜宇奎さんを救う会」活動日誌――再審無罪判決を勝ちとるまで