はじめに
第1章 ロシア帝国の「保護国フィンランド」――武器なき「国家」防衛の二つの戦略
1 フィン人の定住
2 ロシア帝国の保護国・フィンランド大公国の成立〔一八〇九~一九一七〕
3 第一次ロシア化期〔一八九九~一九〇五〕――「下からの」武器なき抵抗運動の勝利
4 「束の間の休息期」〔一九〇五~〇八〕――世界で初めて女性国会議員の登場
5 第二次ロシア化期〔一九〇九~一九一七〕――「上からの」三権による抵抗
6 小結――被保護国における非暴力抵抗の二戦略
第2章 世界で初めて「半大統領制」共和国の出現
1 ロマノフ朝の崩壊〔一九一七/三/一六〕
2 自由・民主的なリヴォフ臨時政府の成立
3 臨時政府下の八カ月――フィンランド「基本法〔憲法起草〕委員会」できる
4 レーニン・ボルシェヴィキ政権の成立とフィンランドの独立
5 内戦そして芬蘭王国〔一九一八/五/一八~一九/七/二五〕の出現
6 世界で初めて芬蘭に「半大統領制」共和国の出現
第3章 フィンランドにおける捕虜問題――ニコライ二世の「贈物」
1 ニコライ二世主催の二つのハーグ平和会議〔一八九九・一九〇七〕
2 「捕虜POW」「傷/病者」の扱いに関する国際条約
3 フィンランド内戦〔一九一八/一~五〕と捕虜問題
4 冬戦争〔Talvisota 一九三九/一一~四〇/三〕と捕虜問題
5 継続戦争〔Jatkosota 一九四一/六~四四/九〕と捕虜問題
6 ラプランド戦争〔Lapinsota 一九四四/九~四五/四〕とドイツ人捕虜
7 フィンランドの戦争における「捕虜引渡」の諸要因
第4章 フィンランドにおける「ユダヤ人問題」――絶滅か、救済か、それとも
1 フィンランド大公国Grand Duchy of Finland、ユダヤ人問題の始まり
2 ヒトラー・スターリンの「密約」とヒトラー・モロトフ会談
3 翻弄される激流の小舟――独ソ戦〔一九四一/六/二二~四五/五/八〕とは別の戦い
4 芬蘭に「ユダヤ人問題なし」――ユダヤ人迫害の「虚/実」と捕虜問題
5 ヴァンゼー会議〔四二/一/二〇〕――ユダヤ人絶滅手順の確認
6 大戦後、国家警察長官アントホニ裁判
第5章 フィンランドはなぜソ連の「衛星国家」とならなかったのか――その第三の戦略
1 〈ロシア〉(ノヴゴロド共和国・モスクワ大公国・ロシア王国)への怒りの歴史と親独感情
2 ニコライ二世のロシア化政策――総督暗殺行と、武器なき闘いの二戦略
3 内戦・冬戦争・継続戦争――苛酷な講和条約への「反ソ感情」の増蓄
4 第二次大戦後――「宿敵」ソ連との関係をどうする
5 衛星国家への道――ルーマニア、ハンガリーの場合
6 「衛星国家」拒否への道――ソ連、フィンランド条約〔一九四八/四/六〕
7 パーシキヴィ・ケッコネン路線――サウナ外交=武器なき国家防衛の「第三の戦略」
注
おわりに