暴力のエスノグラフィー
産業化された屠殺と視界の政治
著:ティモシー・パチラット
訳:小坂 恵理
解説:羅 芝賢
紙版
内容紹介
1日に2500頭の牛が食肉処理される産業屠殺場――その現場に政治学者が覆面労働者として潜入し、不可視化された暴力の実態を明らかにする。さらに屠殺の観察を通して、現代社会における監視と権力、暴力の恩恵を受ける多数者の矛盾と欺瞞、そして〈視界の政治〉の輪郭を浮かび上がらせる。
目次
第1章 ありふれた光景に潜んでいるもの
第2章 血が流される場所
第3章 屠室
第4章 今日はこれでおしまい
第5章 10万個のレバー
第6章 至近距離で仕留める
第7章 品質の管理
第8章 管理の質
第9章 視界の政治
付録A 屠室内の分業
付録B 牛の体の部位と用途
謝辞
解説[羅芝賢]
原注
索引