はじめに
Prologue 増える外国人住民 ともに歩む道を探る
八ケ岳の裾野、膨らむ希望
光を放つ「五色」の若者
Chapter 1 命の分岐点
高原に稲光、2人の死
家族を支えるため「何でも」
「戻ってきて」続ける投稿
「小さな幽霊」知りながら
弱い立場「公助」から遠く
Chapter 2 技能実習のひずみ
日本人との待遇差「切ない」
「借金も返せない……」失踪
「稼ぐために」各地を転々
次の職場探しに「言葉の壁」
「妊娠は困る」突然の解雇通告
給与激減「仕送りできない」
「人手は3年間安心」が一転
日本人、3日で「辞めたい」
「失職した実習生を村に」
「安くて新鮮」消費を支える
Chapter 3 深い闇 技能実習から特定技能へ
横行する裏金や接待
実習生の借金を原資に
特定技能は「もうからない」
もうけは「実習生が多いほど」
「実習生を一番に考えて」
受け入れ先に「嫌われた」
追い込まれての失踪は大罪か
紹介料「ひとり10万円」要求
仲介で収入を積み上げ
手数料は結局本人からも
Chapter 4 日系労働者受け入れ30年
真っ先に「雇用の調整弁」
ブラジルで仕事は「難しい」
技能免許が少しの自信に
「日本語の要求レベルが高くなった」
送り込む側の「日本人」に
「両国に貢献」2世の決断
コミュニティーが多国籍に
「ここでは私がお母さん」
Chapter 5 彼女たちの孤独
「甘くない」現実は違った
日本人にはなれないまま
ビザの見返りで稼ぎを没収
日本の家庭は「自由でない」
望郷の思いを抑えて、前に
「いら立ち」が娘の心の傷に
地域に「駆け込める場」を
Chapter 6 新型コロナ直撃
客と乾杯「断れなかった」
「費用は?」入院ためらい
「頑張れ」仲間からの寄付
仕事も暮らしもつらい
届かない普通の日本語
「一緒に頑張ることが大事」
担い手への支えを今こそ
Chapter 7 しぼむ留学生ビジネス
休暇明け、戻らぬ生徒
留学生活は「何も残らなかった」
「稼げる」甘い文句の果て
学びたい若者までも……
「今後は増える」現地で確信
収束しても地域に波及
地域と歩む「学びの場」に
Chapter 8 入管ブラックボックス
「死を無駄にしない」広がった入管法改悪への抗議
資格更新が1日遅れただけで……
「外国人をたたき出すための施設」
「クルド人は見えないことにされている」
「手先になるようなもの」
難民認定、結局「運」だけ
仲間の摘発「使い捨てだ」
「堂々」在留でも更新は重荷
在留特別許可認定へ地域で後押し
私の世代で「差別にノー」
[Research Data]
独自調査の結果と分析
「ともにはたらき ともにいきる」ためには
外国人労働者を巡る30年間の政策と動き
長野県内監理団体へのアンケート
外国人が日本で暮らす道は……
長野県内77市町村、全国「外国人集住」自治体へのアンケート
長野県内で暮らす外国人の意識を探るアンケート
Chapter 9 日本政府への提言 メビウス社会へ
ともに社会をつくるための10提言
「民間任せ」の転換を願う農家
技能向上「無駄ではない」
本人と農家の実情を見て
外国人の理解「義務化を」
働く環境は「家族の幸せまで考えて」
学齢超過者の学びの場
資格はなくても人権はある
外国人は社会の構成員
困難を抱えた移民・難民はそばにいる
Chapter 10 最終提言 分断を克服する想像力を
さらなる10項目の提言
「支援」を掲げない新たな関係
外国人との良い関係が使命
良い関係を支えるリレー
教室から地域への新風
声掛けから「つながり」に
「壁」を乗り越え、つながった輪――取材班の思い
Epilogue 信州を彩る無限の可能性
窮地を救った母国の味
外国人が係長とリーダーに
「町民」として 膨らむ地域への愛
おわりに