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世界人権問題叢書 106

奪われたアルメニア

ジェノサイドを生き延びた少女の物語

著:オーロラ・マルディガニアン
編:ヘンリー・レイフォード・ゲイツ
訳:上野 庸平

紙版

内容紹介

第一次大戦下のオスマン帝国。アルメニア人少女の一家に追放命令が下った。理由は「戦時下の移送」――。しかし、一家を待っていたのはほかならぬ“集団虐殺(ジェノサイド)”だった。アルメニア人虐殺……悲劇を生きた少女が世界に伝える“問題作”。百年ぶりの本邦刊行。

目次

献辞

謝辞

序文[ノラ・ワルン:全米アルメニア・シリア救援委員会広報局長]

序章 アルシャルス、曙の光

第1章 パシャが来た時

第2章 恐ろしい日々の始まり

第3章 ヴァビ・ベイの選択

第4章 ケマル・ベイの残酷な微笑

第5章 ザプティエのやり方

第6章 徴募とコンスタンチノープルのハーレム

第7章 マラティア、死の町

第8章 ハッジ・ガフルのハーレムで

第9章 襲われた修道院

第10章 剣の遊び、そしてディヤルバクル

第11章 「イシム ヨック、ケイフィム チョック」

第12章 再会とシェイク・ジラン

第13章 ヴァルタベッド翁と羊飼いの呼ぶ声

第14章 アンドラニク将軍の伝言

解説「アルメニア人虐殺事件とその余波」[渡辺大作]

訳者あとがき[上野庸平]

著者略歴

著:オーロラ・マルディガニアン
本名、アルシャルイス・マルディギアン(Arshaluys Mardigian)。1901~1994年。オスマン帝国マムレット・ウル・アジズ(現在のトルコ東部エラズー)に生まれ、14歳でアルメニア人虐殺に遭遇し、米国に亡命。口述筆記された本書Ravished Armenia: The Story of Aurora Mardiganian, the Christian Girl Who Lived Through the Great Massacres(1918年)及び映画Auction of Souls(1919年)により、「アルメニアのジャンヌダルク」として米国で広く知られ、アルメニア人虐殺の悲劇の象徴となった。その後、93歳まで米国で暮らし、ロサンゼルスにて没した。
編:ヘンリー・レイフォード・ゲイツ
1878~1937年。米国の作家。ニューヨークで新聞記者・編集者として働くかたわら、作家としても活動した。妻のエレノア・ゲイツとともに米国に亡命したオーロラ・マルディガニアンの法定後見人となった。
訳:上野 庸平
1984年福岡県生。上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士後期課程在籍(アフリカ地域研究)。上智大学大学院実践宗教学研究科博士前期課程修了。修士(文学)。専門は死生学、宗教学。
主な業績に『ルポ-アフリカに進出する日本の新宗教』(花伝社、2016年)、「近代フランスにおける仏教受容の一様相」(第17回 中外日報社主催「涙骨賞」本賞受賞論文、2021年)など。

ISBN:9784750353104
出版社:明石書店
判型:4-6
ページ数:296ページ
価格:3600円(本体)
発行年月日:2021年12月
発売日:2021年12月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:JBF