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人間狩り

狩猟権力の歴史と哲学

著:グレゴワール・シャマユー
他訳:平田 周
他訳:吉澤 英樹

紙版

内容紹介

古来より、人は、狩りの対象、つまりは捕獲、追放、殺害の対象だった。それは狩猟をモデルとした権力と暴力の歴史であり、補食関係の反転や解放をめぐる闘争の歴史でもある。「フーコーの再来」といわれた著者が放つ、新たな権力論にして異例の哲学。第三弾!

目次

 序論
第1章 二足歩行の雄牛狩り
第2章 ニムロド、あるいは狩人の主権
第3章 伝染病にかかった羊と狼男
第4章 先住民狩り
第5章 黒人狩り
第6章 狩る者と狩られる者の弁証法
第7章 貧民狩り
第8章 警察による狩り
第9章 狩りをする群れとリンチ
第10章 外国人狩り
第11章 ユダヤ人狩り
第12章 不法者狩り

 結論
 追記
 訳者解題/訳者解題 注
 原注

著者略歴

著:グレゴワール・シャマユー
1976年、ルルド生まれ。バシュラール、カンギレム、フーコーというフランス認識論者の系譜に連なる科学技術の思想史家。リヨン、エコール・ノルマル・シュペリウールCERPHI(修辞・哲学・思想史研究所)に哲学研究員として所属。ラ・デクーヴェルト社の叢書「ゾーン」編集長も務める。本書の他、邦訳に『ドローンの哲学』(明石書店、2018)、『人体実験の哲学』(明石書店、2018)、『La Société ingouvernable(仮題:統治不能社会)』(明石書店、近刊)がある。
他訳:平田 周
1981年生まれ。思想史。パリ第8大学博士課程修了。博士(哲学)。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、南山大学外国語学部フランス学科准教授。共編著に『惑星都市理論』(以文社、2021)など。主な論文に「ファシズムへの『論理による抵抗者』―ジョルジュ・カンギレムにおける有機体と社会の関係の争点」(『フランス文化研究』第48巻第1号、2017)、「広範囲の都市化を通じたウイルスの伝播」(『現代思想』第48巻7号、青土社、2020)など。
他訳:吉澤 英樹
1970年生まれ。フランス語圏文化・文学。パリ第3大学博士課程修了。博士(フランス文学・文明)。現在、南山大学外国語学部フランス学科教授。編著に『ブラック・モダニズム―間大陸的黒人文化表象におけるモダニティの生成と歴史化をめぐって』(未知谷、2015)、共編著に『混沌の共和国―「文明化の使命」の時代における渡世のディスクール』(ナカニシヤ出版、2019)、『アンドレ・マルローと現代―ポストヒューマニズム時代の〈希望〉の再生』(上智大学出版、2021)など。

ISBN:9784750352329
出版社:明石書店
判型:4-6
ページ数:272ページ
価格:2400円(本体)
発行年月日:2021年09月
発売日:2021年09月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB