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アルコホーリクス・アノニマスの歴史

酒を手ばなした人びとをむすぶ

著:アーネスト・カーツ
他訳:葛西 賢太
他訳:岡崎 直人

紙版

内容紹介

断酒にとりくむ自助グループ、アルコホーリクス・アノニマスの誕生から成熟までの年代記。自分の弱さ、不完全さを受け入れることの意味とは? 疎外と孤独から生まれる、本当の仲間とのつながりとは? 回復体験のなかに見いだされた逆説の教訓が心にしみる。

目次

 まえがきと謝辞
 日本語版への序文
 凡例と資料

第一部 歴史

 はじめに
第一章 はじまり 一九三四年一一月~一九三五年六月 酒をやめていないアルコール依存症者の限界
第二章 最初の成長 一九三五年六月~一九三七年一一月 酒をやめたアルコール依存症者の限界
第三章 AAの独立 一九三七年一一月~一九三九年一〇月 限界のなかに、全体性を見いだす
第四章 成熟を願うAA 一九三九年一〇月~一九四一年三月 他者を求めて――AAが周知される時代
第五章 AA成熟への道 一九四一年~一九五五年 アルコホーリクス・アノニマスの限界
第六章 成熟にともなう責任 一九五五年~一九七一年 有限だからこそ生まれるAAの全体性

第二部 解釈

 はじめに
第七章 米国史のより広い文脈で
第八章 宗教思想史の文脈で
第九章 AAの意味と意義
補遺A AAと「絶対的存在」 成長あるいは完成としての「霊的なもの」
補遺B 時が満ちて 一九七一年~一九八七年 古い境界と新しい限界

 参照文献解題
 訳者による解説 『アルコホーリクス・アノニマスの歴史』の構成と特徴
 註
 索引
 著者・訳者紹介

著者略歴

著:アーネスト・カーツ
ポーランド系米国人。高等教育を終えてカトリック司祭となったが、心理学と歴史学を学び直し、1978年にハーバード大学米国文化史学部において哲学博士号を取得した。古典となった本書『アルコホーリクス・アノニマスの歴史』のほか、ロングセラーの『不完全さを受け入れるスピリチュアリティ』、『スピリチュアリティを経験する』、『恥と罪』などの著作がある。アルコール依存に悩む人や、その家族、友人のための相談や、講演などを通しての啓発活動に従事しながら、ラトガース大学夏期学校アルコール研究学部や、アナーバーのミシガン大学自助グループ研究・知識普及センターにおいて、研究し、教鞭を執った。2015年に逝去。
他訳:葛西 賢太
上智大学グリーフケア研究所特任准教授、宗教情報センター研究員。博士(文学)。教員としての最初の赴任先の新潟でAAに出会い、25年を超すご縁をいただく。『ケアとしての宗教』(共編著、明石書店)、『断酒が作り出す共同性』(単著、世界思想社)、ほか編著書多数。
他訳:岡崎 直人
日本福祉教育専門学校精神保健福祉士養成学科学科長。修士(Master of Arts)。国立武蔵療養所、国立久里浜病院にてアルコール依存症者とその家族を支援する精神科ソーシャルワーカーとして働き、さいたま市こころの健康センター(精神保健福祉センター)所長として定年退職。AA元常任理事、ワールドサービス評議員。『米国アディクション列伝』(共訳、ジャパンマック)。

ISBN:9784750350769
出版社:明石書店
判型:A5
ページ数:612ページ
価格:3500円(本体)
発行年月日:2020年09月
発売日:2020年09月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBF