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日韓共同の歴史教育

21世紀をきりひらく授業実践交流の軌跡

編:三橋 広夫
編:日韓教育実践研究会(日本)
編:慶南歴史教師の会(韓国)

紙版

内容紹介

本書は、「日韓の未来は教育にある」との確信の基に、日韓双方の現場の教師たちが、両国の教育の現実を見つめながら、個性溢れる教育実践を追求し、子どもたちがどう成長していくかをぶつけ合い、学び合ってきた記録である。

目次

Ⅰ.日韓歴史教育交流の現在地――「はじめに」に代えて〔三橋広夫〕
 1.日韓歴史教育交流のスタート
 2.ぶつかり合う教育実践
 3.小学校の授業実践交流
 4.本書の位置

Ⅱ.授業実践

1.地域から日韓の授業をつくる〔木村誠〕
 ①生徒と学ぶ「四面石塔」の謎〔愛沢伸雄〕
 ②大地主家の新白丁 姜相鎬の生き方〔李珍煕・崔嘉恩〕
 ③戦没者名簿調べからはじまった小学校6年生の戦争学習〔石田裕子〕
 ④初等学校3年生が学ぶ「道の名前に込められた昔の人の生活」〔金銀児〕

2.日韓の橋渡しをめざす授業の追求〔平野昇〕
 ①日韓関係史を学ぶ意欲を育てる〔目良誠二郎〕
 ②人物(柳宗悦)を通して見た韓日友好の歴史〔李宰泉〕
 ③通信使についての高校生の歴史認識〔朴外淑〕
 ④在日同胞の友だちといっしょにつくる平和〔裵星澔〕
 ⑤世界の人たちとつながろう――小学校2年生の「生活べんきょう」〔藤田康郎〕
 ⑥韓国高校生との交流を通して学ぶ生徒たち〔関根千春〕

3.植民地支配と日韓の歴史授業〔申振均〕
 ①1枚の写真から追求する韓国併合の授業――中学校2年生の歴史認識と授業〔三橋広夫〕
 ②従軍慰安婦と望ましい韓日関係〔姜元順〕
 ③ドキュメンタリー映画を使った「日本軍慰安婦」の授業〔南宮真〕
 ④安重根義士殉国100周年記念授業と高校生の歴史認識〔申振均〕
 ⑤生徒が考える「明治初期の日本と朝鮮」の授業――江華島事件をめぐって〔山田耕太〕

4.子どもの現代認識と日韓関係の授業〔遠藤茂〕
 ①日韓の歴史と未来への道――総合学習“内側からの国際化”を考える〔西村美智子〕
 ②朝鮮戦争を金聖七の日記から考える〔三上真葵〕
 ③中学生に日韓条約を授業する〔大谷猛夫〕
 ④平和教育をめざす韓国戦争の授業〔朴順天〕
 ⑤朝鮮人特攻隊員と韓国の子どもたち〔羅勇虎〕

5.東アジア前近代史のなかで日韓の歴史を学ぶ〔大谷猛夫〕
 ①日本の中学生は中世東アジアをどうとらえたか〔関誠〕
 ②三浦と対馬を通してみた韓日関係史〔安炳甲〕
 ③対馬から考える「秀吉の朝鮮侵略」の授業づくり〔石井建夫〕
 ④円仁から見た新羅人〔鄭勍任〕

Ⅲ.日韓歴史教育の課題と展望
 1.日韓教育実践研究会結成の意味〔石渡延男〕
 2.韓国の歴史教育と韓日歴史教育交流〔申振均〕
 3.小学校授業実践交流の意味〔平野昇・崔鍾順〕

Ⅳ.「日韓歴史教育交流会」報告一覧(1993~2019)

 あとがき〔三橋広夫〕

著者略歴

編:三橋 広夫
1951年生まれ。日韓教育実践研究会代表。千葉県公立中学校教員、日本福祉大学教授を経て、早稲田大学などの非常勤講師。主著に『歴史の授業を工夫する』(歴史民俗博物館)、『これならわかる韓国・朝鮮の歴史Q&A』(大月書店)などがあり、訳書に『検定版 韓国の歴史教科書』(明石書店)、『帝国日本の植民地支配と韓国鉄道』(明石書店)などがある。

ISBN:9784750349244
出版社:明石書店
判型:A5
ページ数:320ページ
価格:2700円(本体)
発行年月日:2019年11月
発売日:2019年11月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JN