序論
第一節 フェミニズムと開発政策の誤認
第二節 アフリカの農村女性像の誕生と展開
第三節 日常の暮らしの総合的な検討
第四節 民族誌と学際性
第一部 女性の耕作――サバンナの性別分業の大転換
第一章 農食文化の静かなる変容
第一節 ガーナ北部と調査地
第二節 ギニア・サバンナの暦と農法
第三節 料理と美味しさのバリエーション
第四節 人口の増加と土地利用の変化
第五節 消えた正式な食べ物
第六節 落花生とシアナッツ経済の台頭
第七節 小括――「換金作物」をつくるとき
第二章 仕事の変革
第一節 家事仕事の効率化
第二節 トラクターと女性たち
第三節 市場で活躍するための技術
第四節 限られた男らしい商売
第五節 稼ぐための出稼ぎ、逃亡としての出稼ぎ
第六節 小括――しかたない耕作
第二部 土地、樹木、労働力――資源をもつことの意味
第三章 「家」の営まれ方
第一節 家と「家の主」
第二節 多くの妻、多くの子孫、大きな家
第三節 「家計」規範と仕事の分担
第四節 食事の共同単位が分裂するとき
第五節 足りない土地の分け方
第六節 シアナッツをめぐる調整と交渉
第七節 町の家計問題
第八節 小括――家を大きくして維持する「偉業」
第四章 侵略の歴史と領地の称号
第一節 「支配者」と「被支配者」
第二節 集落と領地の展開
第三節 領地の境界のしるべ
第四節 大衆化された政治文化
第五節 小括――政治的主権から男性の地位の象徴へ
第三部 とりに行く女たち、与える男たち――人口の増加と強化されるジェンダー
第五章 耕作物をめぐる男性、女性、子どもたち
第一節 手伝いを通じて手に入れる収穫物
第二節 最優先の仕事
第三節 足りなくても与える矛盾
第四節 サヒブの多様性
第五節 分け与えないとき/受け取らないとき
第六節 たくさん集められる「残り物」
第七節 小括―家計/家族的な実践からジェンダー化された実践へ
第六章 料理の実をめぐる領主と女性たち
第一節 ヒロハフサマメのゆくえ
第二節 木、さや、種子を分け与える過程
第三節 猛暑期の真昼の収穫
第四節 新たな防止策
第五節 交代した「盗人」
第六節 小括――サバンナの「支配者」と発酵調味料
結論
第一節 不可分な生計関係
第二節 女性の「福利」とは
あとがき
注
補遺
引用
索引