「シリーズ・子どもの貧困」刊行にあたって[松本伊智朗]
はじめに[谷口由希子]
第Ⅰ部 子どもの貧困と若者期を考える視点
第1章 子どもの貧困と〈学校から仕事へ〉の移行[杉田真衣]
1 〈学校から仕事へ〉の移行をめぐる現状
2 戦後日本の〈学校から仕事へ〉の移行の特徴
3 移行の変容への政策的対応
4 現在の課題
第2章 仕事をして暮らす[橋口昌治]
1 「若者の貧困」を語ることはいかにして可能か
2 戦後の生活・人生を支えてきたシステムの「変容」
3 非正規雇用と過酷な労働環境の広がり
4 多様な困難を抱えた若者と社会的排除
5 若者支援政策の現状と課題
6 社会をつくる――おわりにかえて
第3章 家族にまつわる不利と不平等――依存できない家族の中で大人になる[谷口由希子]
1 若者を取り巻く社会状況と家族の関係
2 依存できない家族
3 家族にまつわる不利と不平等
4 どうしたら自分の人生をつくる主体になることができるか
5 おわりに――選択することと認め合うこと
第Ⅱ部 子ども期の貧困と「大人になることの困難」のかたち
第4章 障害とともに生きる若者[新藤こずえ]
1 障害のある若者と子ども期の貧困
2 不利を抱える家庭で育つ障害のある若者
3 なぜ大人になることが難しいのか
第5章 ひきこもりと社会参加の課題――子どもと家族を取りまく孤立および「隠れ貧困」[川北稔]
1 はじめに
2 貧困と社会参加の関係
3 家族会と生活困窮者窓口の事例から
4 参加の保障と支援活動
5 おわりに――ひきこもり対策の脱家族化に向けて
第6章 生活保護世帯の子どもの高卒後の進学をめぐる困難[林明子]
1 子どもの貧困と大学進学
2 世帯分離後の学生の生活実態
3 世帯分離し進学した3名の事例
4 大学や専門学校にコミットしない背景
第7章 社会的養護と当事者活動[永野咲]
1 「選ぶこと・つながること・生きること」の困難
2 人生をつくる
3 社会をつくる
4 これからの当事者参画に何が必要か
第8章 社会的養護につながる若者が直面する複合的不利――自立援助ホームの現場から[屋代通子]
1 自立援助ホームとは
2 自立援助ホーム利用者の抱える困難
3 シーズ南平岸にくるまで――困難の背景にあるもの
4 自立援助ホームが提供する支援
5 大人になることの困難――誰が社会の仕組みを伝えるのか
6 孤立を防ぐために――退居者の支援
第Ⅲ部 つながる・発言する・人生と社会をつくる
第9章 対談「主体としての若者」[杉田真衣×谷口由希子]
1 「失われた世代」の一人として
2 社会への異議申し立てを行う若者たち
3 社会とつながる若者たち
4 研究者の役割
おわりに[杉田真衣]