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サルジニア語

ラテン語の面影残す地中海の島ことば

著:菅田 茂昭

紙版

内容紹介

イタリア・サルジニア島の方言サルジニア語は、ロマンス語の一つである。他のロマンス語ではラテン語からロマンス語への変化の過程で消滅したものが、サルジニア語には残っていることが多く、サルジニア語はラテン語の原型をよくとどめているという特徴を持つ。
サルジニア島での現地調査の結果をもとに、サルジニア語の音声・文法・語彙・語形成を解説するほか、このことばがロマンス語圏にどう位置付けられるかを明らかにする。

目次

まえがき  

Ⅰ サルジニア語との出合い

Ⅱ サルジニア語の形成

Ⅲ サルジニア語研究の歩み
 1 ロマンス語のなかでの位置づけ
 2 サルジニア語自体の研究

Ⅳ サルジニア語の運用

V サルジニア語の音声
 1 文字
 2 母音
 3 母音の省略
 4 アクセントに先行する母音e, o
 5 2重母音、3重母音
 6 アクセント(強勢)
 7 子音

Ⅵ サルジニア語の文法
 1 名詞と名詞句
  1.1 名詞  
  1.2 冠詞  
  1.3 形容詞  
  1.4 人称代名詞  
  1.5 副詞的接語 ndeとbi  
  1.6 所有形容詞  
  1.7 指示代名詞・形容詞  
  1.8 疑問代名詞・形容詞  
  1.9 関係代名詞  
  1.10 不定代名詞・形容詞  
  1.11 数詞    
 2 動詞と動詞句
  2.1 規則動詞  
  2.2 助動詞  
  2.3 不規則動詞  
  2.4 主な特質 
  2.5 法・時称の概観  
  2.6 非人称動詞  
  2.7 受動態  
 3 不変化詞
  3.1 前置詞  
  3.2 副詞  
  3.3 接続詞  
  3.4 間投詞  
  3.5 構文上の注目すべき点  

Ⅶ サルジニア語の語彙
 1 アルカイズム
 2 地理同義語
 3 季節名、月名、曜日名における主要方言間の差異
 4 サルジニア語による料理の名称例
  4.1 前菜  
  4.2 プリーモ(パスタ、スープほか) 
  4.3 メイン料理  
  4.4 デザートほか  

Ⅷ サルジニア語の語形成
 1 語形成について
 2 派生
  2.1 接頭辞 
  2.2 接頭・接尾辞の並置総合
  2.3 変換(ゼロ派生辞による)
  2.4 復元形成(ゼロ派生辞による)
  2.5 接尾辞 
 3 合成
  3.1 名詞+名詞   
  3.2 動詞+名詞   
  3.3 名詞+形容詞  
  3.4 その他の合成  
  3.5 頭字語  

 あとがき  
 参考文献

著者略歴

著:菅田 茂昭
早稲田大学名誉教授
専攻は言語学, ロマンス語学, イタリア語, サルジニア語
早稲田大学文学部英文学科卒業 (1957), 東京大学文学部言語学科卒業 (1959), イタリア政府給費留学生としてフィレンツェ大学文学部言語学科 (B.Migliorini教授研究室) 留学 (1962-1964)
イタリア共和国有功勲章カヴァリエーレ受勲 (1991), カリアリ市ロータリー・クラブ第18回ラ・マルモラ賞受賞 (1999), ブルネッラ市ミルト金賞受賞 (2000), 平成25年春瑞宝中綬章受勲 (2013)

ISBN:9784657210135
出版社:早稲田大学出版部
判型:A5
ページ数:151ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2021年10月
発売日:2021年10月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:CB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:CF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:CJ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 4:2AD