歴史文化ライブラリー 320(オンデマンド版)
江戸の寺社めぐり
鎌倉・江ノ島・お伊勢さん
著:原 淳一郎
紙版
内容紹介
鎌倉・江ノ島・お伊勢さん…。泰平の世、全国の善男善女はこぞって名所めぐりの旅に出かけた。寺社参拝のために故郷を後にした庶民の覚悟。修養と名所めぐりをかねた文人層の旅。一生に一度のイベントに、人々は何をどう準備し、いかに行動したのか。ご利益・名所見物・グルメ・お土産など、行動文化の視点から、旅の大衆化が進む江戸時代を探訪。
目次
江戸の旅と現代の旅―プロローグ/旅に出る前に(往来手形と関所手形/参詣講/餞別と土産)/旅の実態(ルートの選択―円か直線か?/参拝の実態/旅の食事/山岳信仰―大衆化のなかの聖性)/文人層の旅(文人層の旅の特性/地誌の役割/近代的な眼―人に厳しい文人層/武家の聖地鎌倉/文人層と庶民が交わる場―江ノ島)/旅の大衆化(堕落した宗教?/負け組の巻き返し/かつてたくさん廻ってきた宗教者/伊勢参宮の動態化―参詣地の複合化へ/行動する文化の時代)/旅の大衆化を経て―エピローグ